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もう、おバカさんね!

新作レンタル「ネブラスカ ふたつの心をつなぐ旅」を
鑑賞しましたので、本日はこの作品のレビューをば!

既に痴呆の気もある大酒飲みの老人・ウディは、
古典的な宝くじ当選詐欺を信じこみ、賞金を受け取る
べく、自分の足で1000km以上離れたネブラスカへ
歩こうとしては、警察や親類の厄介になっていた。
ウディの息子・デヴィッドは自らの平凡な生活に
漠然とした不安を覚えており、せめて父親の気が
済むようにさせてやろうと、周囲の反対を押し切り
親子二人で長いドライブへと繰り出すのだった…
というのが大まかなあらすじ。

モノクロ映像とドライブを通じて「何処か幸せになれない
人々」たちの交流を描くという、まさにアメリカン・
ニューシネマに立ち返ったようなロードムービーの本作。

監督のアレクサンダー・ペインの前作は「ファミリー・
ツリー」というのを鑑賞後に知って納得、今回も
ブラ下げられた肉を目の前にしたハイエナたちを
通して、「本当の幸せとは何か」を物質的・精神的に
観客へ問いかけるのがメインテーマとなっています。

しかしまず本作において一番最初に語らなければ
ならないのは、本作の主人公であるウディの存在で、
全く己を顧みない自分勝手な行動と歯に衣着せぬ
口汚い言動という、五歳児よりも質の悪い頑固で
意地っ張りな生き物の「こういう爺さんいる」っぷりの
リアリティが半端なく、同時にそのキャラクター造形を
完全に理解し、普段は曖昧で朦朧と目を泳がせている
くせに、人生の目的と対峙した途端少年のように俄然
キラキラと目を輝かせたり、キリッと鋭い男の眼力を
効かせたりと、「眼」だけで全ての演技と感情を表現して
見せるブルース・ダーンが珠玉の仕上がりで、彼が
13年のカンヌで男優賞を獲得したというのも当然の話。

極々平凡な老人のウディは見栄っ張りで塗り固め
られているわけですが、それは今まで影で笑われ
続けてきたことを本当は知っている繊細な彼が、
「俺だって持ってるんだよ」という証明をして見せたい
精一杯の空威張りであると同時に、「親として子供に
何か残してやりたい」という本音の照れ隠しでもあって、
それが転じて「子が親にできることは何だろう」という
意趣返しに発展する、感情の流れの描写が素晴らしい!

中盤から参戦する、ウディの妻でありデヴィッドの母
であるケイトがこれまた曲者というか作中最強というか
ラスボスの風格を漂わせているのがまた面白すぎて、
普段は「あの男は若い頃あたしのパンツの中を狙って
いたのよ!」が口癖でシモの話ばっかしているけれど、
その実誰よりも夫に誠実で頭もよく回り、金の臭いに
汚い亡者どもへ「くたばれクソ野郎ども!」と一声を
浴びせられる毅然とした態度には胸がすく思い。
母は強しというかおばちゃんには勝てないというか…
こういうキャラが一人いるだけで作品は締まります。

枯れ木も山の賑わい、嘘も方便。
人は思い出が一つあれば生きていけるのだし、
結果よりも結局は過程の方が重要なのだと様々な
教えが込められているのと同時に、当選チケットは
果たして紙切れだったのか、それとも100万ドルでも
換えられないような意味と価値があったのか、それは
もう聞くまでもないよね?という晴れやかな気分に
させられるオチで涙腺が崩壊、最早何も言うことなし。

クソジジィっぷりという意味では最近観た「ジャッカス」
よりも遥かにクソジジィしていて、そんなクソジジィが
ろくでもないことをしたばっかりに家族の絆がより強固で
深いものになってしまうというのは「リトルミスサンシャイン」
に通じるものがあり、クソジジィとロードムービーって
実はかなり相性が良いとか鉄板だったりするんでしょうか。
そう言えば「ストレイト・ストーリー」とかもありましたよね。
あれは頑固なだけでクソジジィ度はかなり低いけど。

とにかく、アメリカンニューシネマやロードムービーが
好きな人なら本作も観ておいて損はなし!オススメ。
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神に頼るな、奴の手には負えん!

新作レンタル「リディック:ギャラクシーバトル」を
鑑賞しましたので、本日はこの作品のレビューをば!

全宇宙のお尋ね者・リディックは、死を司る闇の軍団
「ネクロモンガー」に伝わる予言と掟に従いその王位を
戴いたが、野心溢れる司令官・ヴァーコの策略により、
彼は名も知らぬ辺境の惑星へ置き去りにされてしまう。
己の持てる能力をフルに発揮し野生に還るリディック。
やがて無人の基地を発見した彼は、賞金稼ぎを罠に嵌め
宇宙船を手にするべく、救難信号を発信するのだった…
というのがおおまかなあらすじ。

「ピッチ・ブラック」「リディック」と通してシリーズの
脚本と監督の立場を貫いてきた鬼才、デヴィッド・
トゥーヒーが再びリディックの新たな物語を書き上げた
本作は、辺境の惑星を舞台に矮小な人間たちが己らの
生き残りを賭けて戦うSFサバイバルアクションとなって
おり、改めて初心に帰った内容に仕上がっています。

生態系の異なる無人の惑星というファンタジックな
世界観の中で生まれたクリーチャーと、常人よりも
優れた身体能力と長い間の逃亡生活の中で培った
経験を生かしたリディックが、「生きるか死ぬか」という
大自然の厳格なルールの下原始的なバトルを繰り
広げる様は、やっぱり男心にグッと来るものがあります。
大自然の脅威に対しては時に屈服せざるを得ない
彼も、こと人間が相手となれば凶悪な「捕食者」であり、
彼を鎖に繋げられる者など地上には誰一人存在しない
アンチェインっぷりを発揮する厨キャラプレイも見せ、
本作ではこの「自然>リディック>人間」のパワー
バランスをより強調させることで、作品の世界観や
キャラクターの魅力を更にパワーアップさせています。

筋力に暗視能力にスニーキング能力と三拍子揃った
リディックは本作においてぶっちゃけプレデターが
ヴィン・ディーゼルの皮を被って演じてるような状態
なのですが、前作「リディック」同様に同一人物が
脚本を担当している故に、キャラがブレないことと、
リディックもちゃんと人間的に成長している描写が
またなんだか心に沁み入る感慨深いものがあって、
今回ついに動物を手懐け初めてしまうリディックさんに
「あーリディックさんも丸くなったなー!」とか思った矢先、
そのわんわんへサバイバルの実験台として容赦なく
毒物を注射してみるリディックさんに吹かされたり、
長い間連れ添った”相棒”に訪れる悲劇から怒りに
肩を震わせるリディックさんにシンパシーを覚えたり
する傍ら、元々女子供には手を出さないポリシーを
持っていたリディックさんが、勇気ある人間に敬意を
表する態度も覚えるといった、「デレ」要素が従来より
多めに撒かれているのですが、無力な人間が困難に
立ち向かう様を目にし、自らを愛してくれた人間の
喪失感をかつて味わった彼が成長したからこそ、
本作のリディックさんがあるのだと素直に受け入れ
られるし、その成長も一歩一歩僅かな物で、転じて
決して「安売り」をしないという姿勢、この丁寧な
積み重ねと絶妙なバランス調整が、続編モノに
ありがちな作品の破綻を微塵も感じさせません。

終盤のなし崩し的展開については「ピッチブラック」と
被る部分も多いかなーという気もしないでもないの
ですが、これまで宇宙の一匹狼だったリディックに
「男の友情」という全く新しい感情が芽生えると共に、
ヒューリア人という彼の謎に包まれたオリジンや、
ネクロモンガーとの因縁や確執といった、観客の
興味を引く作品のテーマや設定はまだまだ
山盛り残されているので、早くも次回作がどんな
アプローチで来るのか期待が止まりません!
個人的には前作みたいにまたボンクラスペオペ
路線で来てくれても私はむしろ全然OKです!

このボタンの瞳にかけて!

新作レンタル「ヌイグルマーZ」を鑑賞しましたので、
本日はこの作品のレビューを行いたいと思います!

複雑な家庭環境により、本来持つ純真な心を素直に
出せないひねくれた少女に育ってしまった響子は、
最愛の母から手縫いのテディベアをプレゼントされるが、
それには遠い宇宙で滅亡した惑星・ドムホから飛来した
綿状生命体、気高き勇者ドーマァが寄生していた。
ブースケと名付けられたぬいぐるみは母子を静かに
見守っていたが、ある時両親を亡くし姉を頼ってきた、
響子にとっては叔母にあたる夢子が転がり込んでくる。
ロリータ趣味でその上ドジな彼女は響子からダメ子と
仇名されてうじうじ落ち込むが、業を煮やしたブースケは
ついに彼女へ本性を明かし、説教を始めるのだった。
一方、同じくあみぐるみに寄生した勇者デパルザは、
全人類へ憎しみを募らせ、手近な人間を片っ端から
ゾンビに変え東京を混乱に陥れようとしていた…
というのがおおまかなあらすじ。

鬼才・大槻ケンヂ原作を、これまた鬼才・井口昇が
実写化したという本作品は、大槻の厨二テイストで
ボンクラな世界観を背景にけれん味溢れる井口節が炸裂、
奇妙な化学変化を起こした特撮映画となっています。

実際問題何処まで原作に忠実なのかさっぱり
わからないいつもの井口ワールドがのっけから全開で、
わざとらしいにもほどがある棒読み台詞の説明口調、
突然の衝撃的展開、尽くぞんざいに扱われる登場人物、
回想パートが終わって現在に戻ってくると全くなかった
ことにされるOPパート、大企業の会長は例外なく
悪いヤツと、監督が映画製作の上でこれまで培ってきた
あかんテンプレが綺麗に並べられて安心感を覚えます。
あと、これまでに比べるとエログロ方面の演出は
かなり控えめに抑えられているのですが、その反動で
矢鱈に食べ物が粗末にされるのもまた安心感。
浦沢や大和屋の脚本に通じるものを感じる。

で、大槻と井口という、違った方向性でありながら
破天荒でナンセンスな世界観に定評のある二人を繋ぐ
一本の線が、「愚かな人類が踏み入れることのできない
イノセントな少女たちの聖域」にあるというのもまた
なんだか可笑しくて、並み居るゾンビをなぎ倒していく
少女が、少女たちだけが時には手を取り合い、時には
殺しあう閉ざされた世界を描く様は、スプラッタ百合
特撮ヒーロー映画という全く新しいジャンルを開拓
していますが、きっと後続は出てこないと思います。

一見ふざけきっているように見えて実はヒーロー映画
としてはこの上なく「そうそうこういうのでいいんだよ」
という定石を踏まえているスタイルも健在で、未だに
日本で一番特撮が撮れるのが井口監督だという
持論に変わりはなく、「ザボーガー」並びにこれから
井口監督を観ようという入門にはオススメの一本です。
しかし、「ロボゲイシャ」の頃には「変にエログロ方面に
振らないで真っ当な特撮撮ればいいのに」と思っていて、
実際ザボーガーで異様な完成度と成功を収めましたが、
今回のようにウンゲロミミズ要素が少ないとなんだか
物足りなさを覚えてしまい、「デッド寿司」の持っていた
ろくでもなさのバランスが恋しくなってしまうあたり、
完全に井口ワールドに毒されている気がする…

男は女を愛する以上に車を愛する

新作レンタル「ラッシュ/プライドと友情」を鑑賞
しましたので、本日はこの作品のレビューをば!

70年代、F3ドライバー時代から互いに強い
対抗意識を燃やしてきたジェームズ・ハントと
ニキ・ラウダの二人は、76年のF1GPでついに
チャンピオンとしての頂点を争うまでに至った。
そして苛烈な首位争いを繰り広げる二人に
とって、一つの節目となるのがニュルブルクリンク
サーキットだったが、ただでさえ「レーサーの
墓場」と揶揄される危険なコースに加え、
当日は雨天によりコンディションは最悪。
中止を訴えるニキを横目に、どうしても彼に
食らいつきたいジェームズたちは予定通りの
決行へ踏み切ってしまう…というあらすじ。

70年代のサーキットを、文字通り光のような速さで
駆け抜けた、実在のトップレーサー二人の確執と
友情、そして成長を描いた伝記アクション映画の本作。

「フロスト×ニクソン」のロン・ハワードが監督を
務めており、二人の人間の突出した「個」の激突を
描くにあたって、それぞれが筋の通った主張を通す
ことにより面子を落とすことなくキャラを立てていき、
なおかつお互いが更に高いステージへと昇華していく
という演出で、深い感慨や尊敬を観客に抱かせる
彼の卓越した映画技法は本作でも光っています。

映画化にあたり多少脚色されている部分はあると
思われるにせよ、事実は小説よりも奇なりという奴で、
まるで運命の女神が用意したかのように同じ時代に
居合わせた、全くタイプの異なる二人の英雄がまず
魅力的に描かれ、たくましい美男子でありながら酒と
女にはだらしがないという、まるでギリシア神話から
飛び出してきたような男・ジェームズと、方や高い
計算力と冷静な判断力によって「コンピュータ」の
異名を取る小男・ニキ、それぞれが互いの信念・
信条をぶつけ合ったその先で、競争相手がいることの
素晴らしさに気付かされ、敵味方や友情とも違う、
まさに「二人の間に言葉はいらない」奇妙な感情と
絆で結ばれていく姿には感動させられることしきり。

感動の理由はそこに至るまでに丁寧な積み重ねが
あるからに他ならず、直感と才能のみが鍵なのか、
それとも計算と努力で糸をたぐり寄せるべきなのかと
勝利への道を模索する一方、これもまた大局的には
「レース」の一つに変わりない人生の中において、
果たして「失うものがないから強いのか」それとも
「守るべきものができたから強くなれるのか」という
葛藤まで加わり、果たして誰が、何が正しいのか?と
観客へも問いかけがなされていくわけですが、
作中のキャラにおける一つの大きな目的が「いかに
他人よりも強くなってトップの座を勝ち取るか」と
単純かつ明確にされているのも、話を受け入れやすく
した上で力強い内容に仕上げている要因の一つ。

男なら誰もがナンバーワンを夢見るというならば、
F1って男の子の味だよなということで、本作も
カーアクション映画である以上F1シーンにも当然
力が入っており、エンジンの爆音と共に超スピードで
サーキットを駆け抜けていくスーパーカーを見守ると
いうこと、ただそれだけで鑑賞中にアドレナリンが
ドバドバ出てきて高揚感に浸れるってなもんです。

主演の二人が実に力の入った演技を見せているのも
本作への感情移入度をより一層深めていて、前述の
通りギリシア神話から飛び出してきたような男・
ジェームズは実際に神を演じたことで一躍有名に
なった俳優、クリス・ヘムズワースが担当し、スター性
溢れる彼の日陰で逆転の策を虎視眈々と練り続ける
努力の人・ニキはダニエル・ブリュールが演じています。
ブリュールの経歴を調べてみると「イングロリアス・
バスターズ」で生真面目な軍人と好青年、二つの顔を
持ち合わせたドイツ兵フレデリック役で…えっ?
あのIKEMENとこっちのひねくれた小男が同一人物
だったなんて全く気づかなかった…演じ分けしゅごい…

最近ではシューマッハが昏睡状態から回復したという
朗報で世間を沸かせたりしましたが、デスレース2000の
フランケンシュタインも真っ青な(彼に関してはぶっちゃけ
替え玉だったりしますえけど)、現実におけるF1レーサーの、
或いは人間の、不死鳥の如く蘇る生命力にも改めて
驚かされる本作品、伝記映画という観点から見ても
オチのまとめ方までとても綺麗に、手堅く仕上げてられて
おり、かなりの高い完成度を誇っていますので、男なら、
男の子の心を忘れていないならこれも是非観て欲しい!

宇宙船!宇宙船!宇宙船!

新作レンタル「LEGO ムービー」を鑑賞しましたので、
本日はこの作品のレビューを行いたいと思います!

みんながいつもニコニコ平和なブロック・シティは、
その実全てが完璧に調和されていないと気が済まない
「おしごと大王」によるディストピアで形作られていた。
そして、大王は自らの理想を叶えるべく、ついに
超兵器「スパボン」を手に入れることに成功してしまう。
予言では「奇跡のパーツ」を携えた「選ばれし者」のみが
世界の崩壊を阻止できると語り継がれていたが、
偶然それを発見したのは建設現場で働く、何の
変哲も取り柄もない青年・エメットであった…
というのがおおまかなあらすじ。

ご存知知育ブロック玩具「レゴ」の世界を舞台にした
3DCGアニメの本作品は、主人公・エメットが巻き
込まれる破天荒な冒険を通じ、「レゴとは、玩具とは
何か」というテーマにまで深く切り込むことで、笑いあり
感動ありの一大超大作に仕上げられています。

とにかく全てがマニュアル通りにキッチリしていないと
我慢できない「おしごと大王」と、正反対に位置する、
自由な発想からあらゆる建造が行える職人集団
「マスタービルダー」との苛烈な戦いに、そのどちらにも
属さない「才能ゼロ」なモブの一人に過ぎなかった
エメットが巻き込まれることで、世界が新たな変革を
迎えていく…という、構図自体はよくあるテンプレな
わけですが、レゴ世界という舞台を上手く活かし、
時には禁じ手のメタ手法まで駆使することにより、
世界観には納得の説得力を、ストーリーには納得の
感動を与えているのが素晴らしいと言う他ない!

ピエロにカウボーイ、ガンダルフにダンブルドア、
ミケランジェロ×2(芸術家と亀)、リンカーンから
バットマンと脈絡のない連中が顔を合わせる世界が
存在する上で、何故彼らが弾圧されなければ
ならないのか?そしてタレントを持ち合わせた数々の
キャラクターの中から、何故エメットが主人公として
選ばれたのか?という数々の疑問への解答が
そのまま「知育玩具の遊び方」、転じて「本来の在り方」
へと直結していて、それがまた「いい歳したおじさんの
幼児性」と「成長していく少年の可能性」の対決にも
発展していくのが素晴らしければ、「きちんとした形が
最初になければ新たな発展と創造も望めない」と
既存のストラクチャーへの尊敬も忘れないという、
一見いい加減な見た目やぞんざいなストーリーに
惑わされてはいけない丁寧な構成に刮目せよ!

展開上避けられないメタ手法についても、
デウスエクスマキナ的などっちらけにならないよう
最大限の注意が払われるどころか、むしろ効果的に
利用がなされていて、所謂「仕える神」が変われば
自らの出自などいくらでも変えられて、それより
もっと、何より重要なのは「自分を変えようとする
意思」であり、「己を信じることこそが己の可能性を
引き出す鍵なのだ」という教えも思わず涙を誘います。

細かい話は置いといて、レゴがブロック玩具である
という利点を最大限に活かした組み換えアクションは
ただ画面を眺めているだけでも楽しく、懐かしさと
共に童心へ返りワクワクが止まらなくなること請け合い。
終盤でフリーキーなロボットが大集合し、所狭しと
大暴れする様だけでも本作を観る価値はあるというもの。

「玩具を本来あるべき子供の手に」という
「トイストーリー2」や、「玩具はもっと自由な
発想で作っていいんだー!」という「ガンダムビルド
ファイターズ」同様に、かつては自らも玩具を
振り回して遊んだ道を通ってきた大人たちが、
改めて玩具箱をひっくり返して好き勝手に
楽しんでいる感が溢れ、まさしく大人も子供も
思わず熱くなれる本作品、オタクおじさんならば、
オタクおじさんなればこそ是非観て欲しい!

美しいものは注目を嫌う

新作レンタル「LIFE!」を鑑賞しましたので、
本日はこの作品をレビューしたいと思います!

情報誌「LIFE」のネガ管理部門として勤続16年の
ウォルターは引っ込み思案で空想癖のきらいがあり、
同僚のシェリルにも好意が打ち明けられずにいた。
そんなある時、オンライン化による社の再編から
雑誌の休刊が決定され、彼の首も危ういものとなる。
そして有終の美を飾るべく、著名な冒険家・ショーンから
最終号表紙のネガが送られてくるも、小包の中からは
指定の一枚がどんなに探しても見あたらなかった。
世界中を飛び回る彼を捕まえるのは容易ではないが、
ウォルターは真意を問いただすべく、僅かな手がかりを
元に一路グリーンランドへ飛ぶのだった…というあらすじ。

ベン・スティラーが自ら監督・主演を務めた本作は、
ひたすら働きアリとして齢40を超えるまで社会の
歯車になりきっていた中年が、一つのきっかけから
大自然へと飛び出し人生とは何かを学ぶ成長ドラマ。

好意を寄せる女にキスをされ、ムカつく人事再編
担当者には鉄拳を食らわせる虚しい妄想を重ねるが、
現実では何もできないぼんやりとした平凡な中年は、
扶養しなければいけない母親と問題児の妹を抱えて
おり、家計のやりくりも火の車…なんていうリアリティと
共に等身大の人間を描き、そんな彼が大自然の
脅威と雄大さを目の当たりにすることで、徐々に
妄想の入る余地も薄れていく…という展開は実に
月並みではあるのですが、丁寧な描写がお見事。

突飛な妄想に囚われていた男も、いざ現実で
ヘリから海に飛び込んでサメに襲われたことを思えば、
大抵の物事など些事に思えてくる…という矢先に
更に厳しい現実を突きつけられ、再び妄想の世界に
逃げ込まざるをえないという揺さぶり方が上手ければ、
平凡に見える人間にだって誰しも一つぐらい取り柄は
あるもので、その芸が人生で一度くらいは身を助ける
瞬間がやって来るという一方、袖振り合うも多生の縁
という奴で、どうにもならないピンチに陥っても、必ず
誰かが助けてくれる、世界はこんなに優しい人々で
構成されていたんだ…!という具合に、物語の
端々までフォローが行き届いているので、最後まで
嫌味を感じずにスッキリ観れるのが気持ちいい。

ラストのオチまで含めて、展開はある程度観客に
予想し得るもので、けれども「現実でウォルターのように
重い一歩を踏み出すのは難しい」というバランスを
楽しむように手堅く作られていると思うのですが、
それだけに前半の妄想パートは尺を割きすぎて
多少しつこさを感じたり、或いは後半の冒険パートは
素人が単独ヒマラヤ登頂なんてできるもんなの?
などと突っ込みを入れたくなる穴もなきにしもあらず。

幼い頃のノスタルジックな気分に浸りながら、そして
今一度若さと勇気を思い起こさせてくれるような、
まさにおじさんのおじさんによるおじさんのための
映画なので、これを観るととりあえず何処か遠い
所へ旅行に出かけたくなること請け合いです!
どっか行きたいよぉ…

Write about us.

評判がいい・評価が高いという話だけを聞いて
鑑賞に踏み切った映画「ウォールフラワー」。
本日はこの作品のレビューを行いたいと思います!

内向的な少年・チャーリーは親友と呼べる者も
おらず、進学先の高校生活も憂鬱でならなかった。
そんなある時、彼はお調子者の先輩・パトリックと
知り合うチャンスを掴み取り、本来はユーモアに富む
チャーリーはたちまち数多くの友人を得ることになる。
彼はパトリックの義妹・サムの奔放さに心惹かれて
行くが、二人はそれぞれ心に様々な悩みや障害を
抱えていた…というのがおおまかなあらすじ。

同名の小説を原作者自らが監督してみせたという
本作は、セックスの問題に悩み、ドラッグに興じる
ティーンエイジャーの青春を描いた群像劇。

高校生活のほんの一瞬を切り取って見せる青春
群像劇というと「アメリカン・グラフィティ」の系譜に
あるように思えるし、過去に抱えたトラウマから
自分の殻に閉じこもりがちな青年の内面には、
実は未知の可能性が秘められていた…なんて
設定からは「グッド・ウィル・ハンティング」も連想。

ではそれらと本作には一体何の差異があるのかと言えば、
それは主人公が等身大的な身近に感じられるキャラ造形で
ありながら、必ずしも万人が得られるとは限らない経験と
才知を持っており、その出自や自らが現在置かれた境遇に
彼が思い悩む姿を通じ、観客は「彼のような主人公としての
生き様には憧れるけど、実際に自分が体験してみたいとも
思わない」という、様々な矛盾を一つの器に綺麗に落とし
込んだ特異な存在にあり、そしてまたこの器に一度何かの
拍子でショックが加わったり、ヒビが入ろうものなら中で
とんでもない化学反応が起こり、時として大爆発を
巻き起こすのがまさにティーンエイジャーであるという点が、
結果として作品へ奇妙なリアリティを賦与しています。

十代という多感な時期にあってはとかく物事を大げさに
捉えがちで、それこそ箸が転げてもおかしくてたまらないし、
石ころ一つの障害を乗り越えるにも延々悶えたりするもの
ですが、その一方で本作の登場人物ほど突飛な過去や
トラウマを抱えている人間は現実にそうそういないだろう
という上で、ナードにはない勇気とジョックでは得られない
青春体験を持ち合わせた万能感溢れる主人公を通じ、
「ワイにもこんな時期があったんやなあ…」とノスタルジックな
浮遊感に包まれるのだから本当、不思議な作品です。

繊細な少年少女を描く上でキャストの演技にもすごく
光るものがあり、チャーリー役のローガン・ラーマン、
パトリック役のエズラ・ミラーは今後要注目株。
「ハリーポッター」シリーズで知られるエマ・ワトソンが
当時22歳にして17歳のサム役を充てられていたりも
するのですが、これがまたロリ枠を外れてとうがたった
などと揶揄される評判なんて吹っ飛ぶくらいキュート!
エマ・ストーンとほぼ同年代、後続にはクロエ・
グレース・モレッツやアビゲイル・ブレスリンといった
子役出身が続々とハリウッドスターとしての風格を
得ている中、まだまだエマ・ワトソン健在!という
存在感をこの目に見せつけられた感があります。

90年代初めというほんわかした時代設定と当時の
ファッションカルチャーによるビジュアル的演出も
センスが溢れ、ニックドレイクやシャッグスを好んで
聴くというチャーリーの好みからも「こいつ死ぬわ」
的なマイナー思考や孤独感が感じ取れてニヤリ。
主人公の独白に始まり「誰しもこんな幼少時代が
あった」というコンセプトは本作でチャーリーが愛読する
一冊「アラバマ物語」と共通するものがあり、恐らく
画面の端々に散りばめられたアイテムへの造詣が
深ければ深いほどより作品が楽しめる気がします。
あ、あと脇を露出させる服ばっか着るエマがエロい。

チャーリーの過去やトラウマに関する複雑な設定から、
導入部分からどうやって本編へ身を入れていくかが
難しかったり、結局過去の真相とは何だったのかが
ぼやかされていたりして、この辺の理解から作品への
評価が分かれそうな気もするのですが、それこそ
ティーンエイジャーの抱えた悩みとか思考ってこんな
ぼんやりしたものだよねってことで、個人的には全てを
正確に把握する必要はないと思うしこれはこれで好印象。
青春群像劇映画としての名作にまた新たなタイトルが
一つ増えた気がする、とても満足のいく作品でした!
プロフィール

マイケル・チバ

Author:マイケル・チバ
シルバーレイン
マイケル・チバ(b30277)
薬師寺・米(b41960)
を経て、
現在はエンドブレイカー!
マーヴィン・ジェント(c06527)
にて稼動中。

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