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アヘ顔デンゼルワシントン

新作ソフト「フライト」を鑑賞しましたので
本日はこの作品のレビューをしたいと思います!

航空会社に務めるウィトカーは凄腕パイロットと
謳われる一方で、酒・女・煙草・クスリに
溺れるひどくただれた私生活を送っていた。
搭乗中も密かにウォッカが手放せない、そんな
彼にある日突然の飛行トラブルが襲いかかる。
「奇跡」とも言える見事な胴体着陸で多くの
乗客を救った彼は一躍英雄として祭り上げられ、
機体の整備不良が原因と見る傾向が強まる一方、
その裏では彼の身体検査の結果、血中から多量の
アルコールとコカインが検出されたことが問題として
浮上しはじめ…というのがおおまかなあらすじ。

デンゼル・ワシントン主演のサスペンス・スリラー
である本作品は、密かにアル中を抱える辣腕
パイロットの受難と苦闘、そして決断を描いた作品。

…なのですが、ぶっちゃけてしまうと内容は
「アルコール版レクイエム・フォー・ドリーム」に
近くて、とにかくお酒が手放せない、色々と周囲の
協力を得たり本人が「もうお酒は飲まないぞ!」と
固い決意を抱いてもとにかくお酒が手放せないデンゼル!
最終的には観てる方も「おっ行くのか?行くのか?
おっ飲まないのか?やったのか?ついに断酒成功か?
………やっぱダメでしたー!」と半分ギャグみたいな
見かたになるのもやむなし、ネタバレしちゃうとだって
上映時間138分もあるけどそのうち二時間ぐらいずっと
お酒飲んでる筋金入りのアル中なんだものデンゼル。
いやデンゼル本人がアル中じゃないんだけど。
本作のデンゼルは終始タバコ吸うか酒飲んでるかクスリ
やってるかどれかのシーンばっかで確かにすごいんだけど
役者魂とかそういう話とはまた違う気がするよこれ!

ストーリーに関しては、「お酒飲んでたけど俺じゃなきゃ
救えない仕事だったからいいでしょ?」とか「機体の
整備が不明瞭だったことは明確」とか「政治的・企業的
判断から社を存続するためにはパイロットの問題には
目をつぶるのが得策」といった様々な問題が絡んできて、
そこから転じて「何処までを神の裁量とするのか」そして
「何処までを人間らしく責任を取るのか」という話に
持っていきたいのかなとは思うのですが、何しろ前述の
通りデンゼルが全力で更生の余地が全く感じられない
ガチクズとして描かれるので、詰まるところ「最後の
一線を越えられなかった小物」としか映らず、どうにも
主人公には感情移入できないし、どういう形で作品を
受け取ったらいいかもわからんぼんやりしたお話ばい…

エンドロールで監督がロバート・ゼメキスだと知り、
8~90年代には「BTTF」シリーズや「フォレストガンプ」、
「コンタクト」といったSFチックな作品で一世を
風靡した彼が、2013年の今になってこんななんだか
よくわからない作品を撮っちゃうことに驚きと落胆。
オープニングで意味もなくおっぱいが映って「おっ」と
思う一方、これまた意味もなくデンゼルの生ケツや
生足を堪能できる本作品、監督はかくれホモなの?
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POP POP POP POP POP

「アウトロー」…って言ってもクリント・
イーストウッドの西部劇の方じゃないよ!
トム・クルーズ主演の新作ソフトをレンタル
しましたので本日はこの作品のレビューをば。

閑静なショッピング街に突然鳴り響いた銃声は、
無差別に五人の無実の人間を死に至らしめた。
数々の証拠から浮かび上がった下手人の名は
ジェームズ・バー、かつては狙撃兵として訓練を
受け、そして素行にとある問題を抱えた軍人だった。
バーは検事により自白を強要されるが、彼が調書に
サインした言葉は「ジャック・リーチャーを呼べ」。
経歴は一切不明、わかることは数々の勲章を授与
した凄腕の軍警察官だということだけの彼は、
誰かが呼ぶまでもなく突如バーの元へ現れる。
勝ち戦のみに挑む地方検事の父を忌み嫌い、
正義と自由に燃える女弁護士・ヘレンはバーの
無実を晴らすため、彼の過去を知るジャックを
説得し、共に事件の真相を追うことになるが…?
というのがおおまかなあらすじ。

元々は「ジャック・リーチャー」という架空の男を
主人公にしたシリーズ小説を、今回トム・クルーズ
主演で初の映画化に至ったという本作品は、
まあ、その、有り体に言ってしまえばトムの
いつもの「俺のやりたかった俺つえー映画」でして。

ジャック・リーチャーという男は過去も経歴も一切不明、
それに加えてなんだかよくわからんがとにかくすごく強い
奴なんだ、という説明で済ませておきながら、なんとなく
説得力を持たせられるのはつまり彼が今回も「ミッション・
インポッシブル」のイーサン・ハントと大してキャラが
変わらないからなんだろうっていうとこにあって、
実際特に根拠のない彼の異能生存体っぷりは健在。

しかしそうなるとどうしてもこの手のアクションを
観ている時に比較対象として頭を出してくるのが
ジェイソン・ボーンの存在で、特に真新しいことに
チャレンジしているというわけでもない本作には
ご多分に漏れず大した見所はなく、いい加減食傷気味。
童顔なベビー・フェイスがウリのトム・クルーズも
いよいよ目に見えて小皺が増え、例えばブルース・
ウィリスやジョージ・クルーニーのように路線の
変更が求められる時期にあるのではないでしょうか。

とにかく主人公の俺つえーっていう話なんで、
モブがモブのように殺される展開、まるで無能の
集団のように描かれる警察機構、突然興奮する
クソコテ気質なヒロインと、ハリウッドでよく見る
テンプレがこれでもかと未だに恥ずかしげもなく
散りばめられているのはいっそ清々しいですが、
流石に時代遅れの感があってイライラしますね!

ストーリーも煮詰まっていて、どんな手を使ってでも
真相に辿り着こうというキチガイ主人公だけを
ピックアップするだけならそれで構わないんですが、
中途半端にヒロインの父娘の確執だとか、真の
自由と正義を勝ち取るために司法は存在する
みたいな話をやろうとして結局できてないので、
なんともぼんやりした話ばい…という仕上がりに。
大体が「面倒臭いから投げた」っていう見せ方に
しかならないラストは本当どうかと思うよ!?

終盤成り行きで突然参戦してくる強キャラの
退役軍人、ロバート・デュバルがデュバルってだけで
確かに強キャラで面白いけど、ほんと意味わからんし。

普通に観れる映画には違いないんですけど、同時に
ハリウッドの底に溜まった澱を飲まされているような
作品で、ゲップ出る以上に気分が悪くなります…。
「これでいいんだよ!」って趣の言い方もあるかも
しれんけど、それだったら別にこの作品じゃなきゃ
いけないってこともなく、観なくても困らない映画。

甦れ!

「処刑山 -デッド卐スノウ-」を鑑賞しましたので
本日はこの作品のレビューを行いたいと思います!

雪深いロッジへ遊びに来た男女七人の学生たち。
しかしそこはかつてナチが駐屯地を敷き、住民たちに
略奪と虐待の限りを尽くした呪われた地だった!
彼らが隠したという金品をどういうわけか小屋の中で
発見してしまった学生たちは、山中を彷徨っていた
ナチ・ゾンビを呼び寄せてしまうことに…!
というのがおおまかなあらすじ。

後に「ヘンゼルとグレーテル」を撮ることになる
トミー・ウィルコラが手がけたホラーコメディの本作品。
「えっノルウェーの山奥にナチのゾンビが!?」という
トンデモ設定が下敷きにあって、それに並行するように
全体的に半分ヤケクソみたいな雰囲気が漂っています。

バカ学生がゾンビに追い詰められて、まさかの逆襲に
走る!という展開が見どころであり面白みの一つでは
あるのですが、作中でキャラクターの口を借りても
出てくる「13日の金曜日」と「死霊のはらわた」に対する
オマージュっていうかパロディっていうかパクリと
言っちゃってもいい内容に仕上がっていて、ジェイソン
よろしく今ひとつ鈍重なのか素早いのかよくわからない
動きをするゾンビと、「はらわた」のアッシュのように
アホみたいな血糊の量を浴びながら次々とゾンビを
ブチ殺していき覚醒していく学生の対決という構図は、
面白いっちゃ面白いけどそんなに真新しい絵面でもない。

映画オタクのデブという、いかにも生き残りそうな
設定のキャラに何故かわからないけどわざわざこの
タイミングでモテ期が到来してしまったもんだから
「でもセックスしたから殺しマース!」みたいな展開とか、
「うわぁああー!噛まれちまったぁあー!俺もゾンビに
なっちまうぅー!」「でもおめーユダヤ系だからきっと
感染しねーって!」みたいな結構きわどいネタとか、
ボンクラっぷりを楽しむという意味では、一定以上の
水準を満たしている映画と言ってもいいのかも。

「やりたいことはあらかたやり終えたからいいよね」
という、力と予算どちらか或いはその両方が尽きたかの
ような投げっぱなしのオチは賛否が分かれそうですが、
やっぱりナチならではのフリークスウェポンとかを
終盤にはなんかデカいの一つ出して、カタルシスを
得られるようにして欲しかったかなーという思い。
ちょっと敗北感だけが募ってモヤモヤしました。

さて、二作品を経て、トミー・ウィルコラという
監督についての個人の判断なんですが、「ボソボソ
した牛丼を作る人」という結論に至りました。
絶妙に美味いとも不味いとも判断のつかない、きっと
「これがたまらない」と言う人もいるんじゃないか
という、個人々々の判断に任せるしかない庶民の味を
出す人ということで、今の時代の中にあって良くも悪くも
正しい意味でのB級映画を撮れる人ですので、今後とも
ボンクラな作品を世に送り出していって欲しいですね。
他人には全くオススメできない、めっちゃくちゃ面白い
モノ作る人ってわけじゃ全然ないけど、多分また次回作
出たら文句ブチブチ言いながら観ることになりそう。

垣根は幻に過ぎない

新作ソフト「クラウド・アトラス」を鑑賞
しましたので本日はこの作品のレビューをば!

中世・奴隷貿易に携わる弁護士。
第二次大戦後・作曲家を目指すゲイの男。
70年代・原発問題を追求する女記者。
現代・年老いて枯れてしまった作家。
近未来・革命に巻き込まれたクローンの女性。
遠い未来・島で原始的な生活を営む男。
六つの時代と舞台に生きる人々が
奇妙な縁に結ばれ、一つの物語を紡ぎだす…
というなんとも複雑なプロットの本作品。

兄が「姉」に性転換してしまったことで
「ウォシャウスキー姉弟」になってしまった
という話題ばかりが先行してしまっていますが、
それはともかく彼女らの思想や宗教観が
色濃く反映された本作は、「輪廻転生」を
通じて受け継がれていく人間の「意思」と
人種や性別を超えた「愛」を描いていきます。

さて、原発問題や人類の終末をもテーマに盛り込んだ
ストーリーや、様々な時代を股にかけ万華鏡のように
場面が展開していく構成、そこから無数にばら撒かれて
いく伏線と暗喩からは、「ウォッチメン」に代表される
アラン・ムーアの世界観に通じるものがあり、そして
また六つの過去と現在と未来、全ての物事が並行して
描かれていく様は「ウォッチメン」に登場する超人・
Dr.マンハッタンの言うところの「私には過去も未来も
ない、全ては切り取った一枚の写真のようなものだ」という
「神の視点」を観客は実感すると同時に、彼はまた
「終わり?全ての物事に終わりなど存在しない」という
台詞も残しており、本作でも過去と未来がメビウスの輪の
ように表裏一体、一本の輪として端と端が繋がった
「完全な世界」の「人間の営み」を見ることができます。
このともすれば「一周した世界」を一度に見せたとも
言える手法や、「自らの意思」を貫く主人公たちには
「星形のアザ」が身体の何処かに特に意味もなくついて
いたりする下りはJOJOの影響もあったりしそう。

んで、曼荼羅のように広げられた世界が並行していて、
己の行動がバタフライ・エフェクトのように過去・
未来関係なく影響を及ぼしていくという描写に
関しては実はダーレン・アノロフスキーが06年の映画
「ファウンテン」で既にやっちゃってたりもするので、
結末の行き着くところが殆ど同じということや、これだけの
膨大な情報量をきっちりまとめて見せた手腕には素直に
驚嘆しますが、「全く新しい映画」ということもなく、
まあ、その、どちらかと言うと既に「やれる人はもう
やってる」テーマなので、全く斬新ってわけでもない。

それはさておき、話の端々で垣間見える姉弟の思想
というか、むしろかぶれたアジアの宗教観や白人以外の
人種に対する憧憬が伺えるのが面白くて、未来では
白人を押しのけてアジア人・黒人が大きく台頭している
という世界観は、たまにジョークで言われる「ジーザスが
黒人じゃないと誰が言った?」というオマージュもあるか。
一方では「マトリックス」のエージェントスミスで
大きく知られることになったヒューゴ・ウィービングが
あらゆる時代において「世界に混沌をもたらす存在」と
なって登場し、一方ではキアヌ・リーブス風の男が
黒装束に身を包んで革命に命を燃やしており、「本作と
別の次元ではマトリックスの世界もあるんだよー」
なんてことを言いたかったのかなあなんて思ったり。

一人6役7役をこなすという試みをこなした作品でも
ありますので、エンドロールの「ネタばらしタイム」が
何気に面白かったりと、小ネタには困りません。

本当、アラン・ムーア作品のように「作中に散り
ばめられたネタ」を一つ一つかいつまんで行けば
噛めば噛むほど味が出る作品なんだろうな…とは
思うんですが、やっぱり話がえらい煮詰まってる
上に上映時間約180分という内容はしんどい!
面白かったけど、すんごい胸焼け起こす作品でした。

EXCELSIOR!

新作ソフト「世界にひとつのプレイブック」を
鑑賞しましたので本日はこの作品のレビューをば!

躁鬱病が原因で精神病院へ入れられ、妻・ニッキーに
捨てられたパットは、それでもなお彼女のことが
忘れられず、よりを戻せると根拠もなく信じていた。
母親が裁判所にかけあったことで退院を許可された
パットは、接近禁止命令があるにも関わらず
あの手この手でニッキーとコンタクトを取るための
手段を画策するが、ある時友人に招かれた食事会で、
夫を事故で亡くした女性・ティファニーと出会う。
どうやら彼女に気に入られてしまったらしいパットは
彼女に付きまとわれることとなり、お互い口汚く
罵り合うことはあれど次第に仲を深めていく。
そんな折、ティファニーは「ニッキーにこっそり
手紙を渡してやってもいい」という提案をパットに
打ち明けるが、その交換条件として彼女が挙げたのは、
彼女の趣味であるダンスのパートナーとなり、
クリスマスパーティに出席することだった…
というのがおおまかなあらすじ。

アカデミー八部門ノミネート、そのうち主演女優の
ティファニー役、ジェニファー・ローレンスが
見事賞を勝ち取ったことで話題になった本作品は、
文字通り「心を病んでしまった」男女それぞれの
心の交流と再起を描いたヒューマン・ドラマ。

最近では深刻な社会問題として取り沙汰されることも
多い「うつ」にかかった男を主人公に仕立てあげて
いるわけですが、多分これを精神病患者の顕著な例の
一つとして上げてしまうのは少し語弊があったり
誤解を招くんじゃないかなあなんて極端なキャラの
造形をしているという前置きをした上で、パットと
いう男がまず基本的にあまり善良とは言い難い
クズであるというのがまず話として面白いところで。

そんな彼が、話を聞いていても家庭環境的には
とても恵まれていなかったような妻との生活を、
まるでないものねだりするように執拗に追い求める
というのが、一つの人生の縮図であり悲喜劇です。

少し話は逸れますが、人と人との繋がりが希薄な
現代社会においては殊更にこの「ないものねだり」に
躍起になる人々が散見され、SNSの相互フォローだの
お気に入りだのレスポンスだの、そうした「繋がる
こと」そのものに価値や意味を見出そうとして奔走する
姿は、本作のパットがあまりにも必死で無様に
駆けずり回るそれとあまり違わない気もします。

一方のティファニーもまた単なる善人とは遠い、
しかし同時にパットと同じく喪失の重みに必死に抗う
哀しい女で、そうして行動原理がごくごく単純で
人間的な「好意」「色恋」それにほんのちょっとの
「下心」というのが、逆に温かくてありがたい…。

そして事態を一層複雑な物に変えてくるのが、
ロバート・デ・ニーロ演ずるギャンブル狂の
クソコテ親父の存在で、これがパットに輪をかけて
というか、パットはよくこのレベルに踏みとどまる
ことができたなという割と擁護のできないクズで、
そんな彼が自らの財産を投げ打つことで、パットが
「立ち直らざるをえない苦境に立たされる」という
カンフル剤を投与される展開になるのも面白いと
言えば面白いけど、改めて文字に書き起こすと
本当ひどいなこれ!?

最終的には「こうじゃなきゃおかしい」っていう
観客の期待するハッピーエンドへ紋切り型な
作りになっているわけですが、そうなると別に
躁鬱病のくだりはそこまで必要だったのかなあと
思ったりもするんですが、もし本作を通じて
精神病に学ぶことがあるとすれば、それは
「お薬はちゃんと飲もう」ということだったりします。

キャスト面ではジェニファー・ローレンス以外にも、
「ハングオーバー」で注目を浴び、クズ野郎としての
堂々の立ち回りを見せるブラッドレイ・クーパーが
パット役、キャスト見るまでは全然気づかなかった、
ちょっと肥えたクリス・タッカーがパットの親友役
ダニーとして持ち前の口の軽さとノリの良さを
生かしたこくじんを好演、デ・ニーロは元々名優の
風格を漂わせすぎて若干浮いてるのが玉に瑕か。

「必ずしも誰もが善人ではない」「それでも
なんとかやっていくしかない」という、割と最近の
映画界の流行に乗った内容のお話で、作品を構成する
要素全てが優れているというわけではないのですが、
これこそが世間の求めるベストな形の映画という
気もして、なんか、個人的には、煮え切らないというか。
面白かったよ!面白かったけどね!?

あなたと、結合したい

新作映画「パシフィック・リム」がついに公開
されましたので本日鑑賞してきましたよー!
この作品のレビューを行いたいと思います!

時は近未来。
太平洋プレートに発生した原因不明の時空の歪みに
よって巨大な異形の怪獣が現れ、都市部は壊滅的な
打撃を受け数万人もの市民が亡くなる事態へ発展する。
国家間の衝突とは全く異なる人類未曾有の危機に
立ち向かうため、地球の全国家が協力し、資源と技術を
惜しみなく集結させることで、人型機動兵器による
都市防衛計画、通称「イェーガー計画」がスタートする。
「ドリフト」と呼ばれる独特の複座式脳波シンクロ
システムを要するこのロボットの操縦者は当然
限られており、その中でとりわけ目覚ましい活躍を
遂げていたのが、アメリカの誇る「ジプシー・
デンジャー」を操るヤンシーとローリーの兄弟だった。
しかし苛烈を極めていく戦いの中で、ついに
ヤンシーは怪獣の牙にかけられ、ローリーは最愛の
相棒を失うと同時に、二度とロボットを操縦できなく
なるほどの深い傷を心に負ってしまう…
というのがおおまかなあらすじ。

「ブレイド」や「ヘルボーイ」で知られるギレルモ・
デル・トロが挑んだ最新作は、彼自身が心酔し、
まるで宗教の如くにすら崇め奉る日本のオタク文化
「特撮ヒーロー・怪獣映画」「ロボットアニメ」に
深い、深すぎるまでのオマージュを捧げまくった
近未来SFロボット・怪獣アクションバトルムービー。

実は私、怪獣映画は殆ど知らないのですが、その一方で
ロボットアニメを本当に丸っとそのまま実写にして
しまったような演出がOPの矢継ぎ早に行われ、監督が
自ら実現したかったガンダム・エヴァ・鉄人28号・
マジンガー・ゲッター等々スーパーロボットへの
黒く煮えたぎった情熱がビンビン伝わってきて、
正直冒頭の「ジプシー・デンジャー」が発進した
時点でわけもわからずボロ泣きしてしまいました。

「エウレカ」の名前を冠する、流線型ボディーの
最新型イェーガーや、「ガリアンソード」を彷彿と
させる蛇腹剣の実装といった狂気の作りこみからも
伺えるように、「ロボットアニメでこんなのよくある!」
っていう演出が最後まで続いていくのですが、
反面怪獣映画的演出に関しては「これ本当に必要な
シーンなの?」って思える部分も散見されましたので、
つまりロボットアニメや怪獣映画を知っている人なら
「あるある」に溢れているけれども、両方に造詣が
ない人には内容がさっぱり理解できないナンセンスな
映画なんだろうなということでもあって。
「オタクじゃない者は去れ!」という門前払いを
食らう実はかなーり敷居の高い映画なので、本国でも
興業という名の怪獣相手に滅法苦戦を強いられている
という話もこれではしゃーなしだな!

怪獣・ロボット映画ということでストーリーは
殆どあってないようなものですが、シンクロシステムを
有効に活用した「絆」を描く演出はこれまたロボット
アニメにありがちな展開がスーッと効いてありがたく、
「新しくなったパートナーの女とセックスして絆を
深めたことで覚醒しました」みたいなハリウッド展開に
安売りしないのが、お話の童貞臭さを高めることに
成功しているのですが、なければないでちょっと残念。
怪獣映画にはよくある「地球環境破壊が彼らを呼ぶ
きっかけに~」みたいな話もほんの申し訳程度に
盛ってきたりするところにも吹かされました。

そしてロボットと怪獣両面で既に十分すぎるほど
監督は好き勝手大暴れかましているのに、多分
絵面的に面白いからって理由だけで無駄に画面に
出てくる機会が多いのが、「ヘルボーイ」以来
彼の大のお気に入りである、唯一無二のゴリラ俳優、
ロン・パールマンで、そりゃまあ確かに後ろ姿だけで
ゴリラってわかる彼がスクリーンに映った瞬間
盛大に吹き出してしまいましたが、これもまた観客が
「この人ほんとに必要だった?」っていう困惑を生む
原因の一つになっていて、何も擁護できない!

「バトルシップ」や「リアル・スティール」の
流れを踏まえ、時世のタイミングが偶然合ってしまった
ばかりに産み落とされてしまった狂気の産物である
本作品、「シュガーラッシュ」のような小ネタ満載で
オタクには嬉しいのですが、「キャビン」同様に
膨大な過去作品に基づくオマージュやクリシェに
則った作品には違いなく、なんかもうほんとわけ
わかんないぐらいボロボロ泣いちゃった大好きな
作品ではあるんですが、一本の映画として観た時
必ずしも両手離しに礼賛できるものでもなく、いや、
ほんと、素晴らしいんだけど!扱いの難しい作品です!

季節労働の道

最新作「ムーンライズ・キングダム」を鑑賞
しましたので本日はこの作品のレビューをば!

時は1965年。
米東海岸に位置する小さな島・ニューペンザンスの
ボーイスカウトキャンプから一人の少年が脱走した。
彼の名はサム。
脱走の目的は、キャンプと正反対に位置する岬の
家に住む、文通相手のスージーと駆け落ちするためだ。
二人の少年少女が引き起こした騒動は、やがて
島の人々に大きな混乱と一つの変化をもたらし…
というのが大まかなあらすじ。

「ロイヤル・テネンバウムズ」「ファンタスティック
Mr.FOX」等で知られる奇才、ウェス・アンダーソンの
最新作は、ブルースウィリス、エドワードノートン、
ビルマーレイ、フランシスマクドーマンドといった
往年の名優を贅沢に盛り込んでおきながら、作品の
「台風の目」となる主人公とヒロインには多感な
12歳の少年少女を据えるという、のっけから観客の
思惑を大きく外す仕掛けが用意されています。

そして冒頭の、監督お得意のアプローチである、
学芸会や絵本を観ているようなコミカルでゆったりと
した長回しを経てから、少年少女の駆け落ちが
ストーリーのメイン展開だと判明する流れ、そこに
「ムーンライズ・キングダム(月の上る王国)」という
詩的でファンタジーな響きが心に染みてきて、名作の
匂いがプンプン、弥が上にも期待が高まります。

「ティーンエイジの住む世界とそこからの脱出」
というテーマで描かれる本作は、昨今のVFXで
何でも表現できてしまうアクション超大作への
(監督は多分そんなこと微塵も意識してないにしろ)
アンチテーゼにもなり得る内容になっていて、
舞台と設定とキャラクターさえ揃っていれば、
何時如何なる状況でもギリシア神話のような
悲劇とハリウッド展開をスクリーンに表現できる
ということを見事に提示して見せました。

「何処か幸せになれないヘンテコな人々」を描く
ことに定評のある監督のドラマは今回も冴え渡って
いて、特に12歳の痛烈で哀しい恋愛を描いた
本作は胸に突き刺さる物も多く、世間から爪弾きに
された二人が脱出を決意するが、しかし彼らを
迫害した現実はなおも二人を止めようと追跡の
手を緩めない…という冒険を描いた上で、二人の
悲痛な叫びを受け止めた人々が改めて彼らに
心を開き、「お互いはもっと理解できる、現実も
捨てたもんじゃない」とするラストは、月並み
ながらも溢れる涙が止まらず、或いはこの
感動こそハリウッド大作的な証明になっています。

これには助演に配役された四人の名優の功績も
大きくて、「ウィリスならしょーがねーな!」という
終盤で思わぬヒーロー及び父親としての顔を見せる
ダイハードっぷりを晒すウィリスを筆頭に、
これまた普段は情けないがやる時はやるノートン、
「ロイヤル・テネンバウムズ」同様駄目な夫役が
板についているマーレイ、女であること・
妻であること・母親であることという三つの
顔を使い分ける難しい役を見事に演じきって
見せたフランシスと、様々な「責任を負った
大人」の情けない姿とそれでも現実に立ち向かう
強さを提示できたからこそ、少年少女の閉じた
ファンタジックな世界とのコントラストが生まれ、
そして二つが融合した時の揺るぎない堅さと美しさを
湛えた完璧な世界が演出できたのではないかと。

ああ、あと、忘れちゃいけないのがPG-12に
指定されたのも納得の濡れ場シーンの存在!
この辺も本作を「ハリウッド超大作」と呼ぶ
要因の一つになっているのですが、多少の
おっぱいやキスシーンじゃ動じなくなった
おじさんがこんなに気不味くなったのは久しぶり!

「シュガーラッシュ」の時は「ゲーセンで過ごした
俺の青春時代は間違ってなかった!」と豪語したものの、
また別の方面から十代のトラウマをザクザク突いてきて
「ワイの少年時代にもこんな可愛い彼女がいたらまた
人生違ったんかなあ…」という狂おしいまでの
郷愁に捕らわれた本作品、「スタンドバイミー」や
「リトルランボーズ」のようなティーンエイジの
冒険を描いた名作の棚に加えたい一本です。

「ロイヤルテネンバウムズ」の時から既に名監督
としての片鱗を漂わせ、「ファンタスティック
Mr.FOX」で堂々とした立ち振舞を見せたウェス・
アンダーソンは、今回それぞれの経験を踏まえて
余裕の風格を見せて制作に臨んだように感じます。
この怪物、一体何処まで成長を続けるのだ…!?
プロフィール

マイケル・チバ

Author:マイケル・チバ
シルバーレイン
マイケル・チバ(b30277)
薬師寺・米(b41960)
を経て、
現在はエンドブレイカー!
マーヴィン・ジェント(c06527)
にて稼動中。

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