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マシンオルガン

新作ソフト「サルタナがやって来る ~虐殺の一匹狼~」を
鑑賞しましたので、本日はこの作品のレビューをば。

名も無き西部の街に突如現れ、悪徳保安官三名を早撃ちで
屠った謎の男・サルタナは、その死体を携えて自ら
刑務所へ自首に赴くが、その不可解な行動は50万ドル分の
金貨を隠蔽していると噂される男・フルとの接触にあった。
見事な手際で彼と共に脱獄を果たしたサルタナは、
件の街へと潜入し金の在り処を追うことになるのだが…
というのがおおまかなあらすじ。

マカロニの中でもカルト的存在だと言われる「サルタナ」
シリーズ、その第4作目にあたる本作品だけが権利関係を
解決し日本で初ソフト化されたということですが、
なんというかキャラクターも話も詰め込みすぎてて
飽和状態を起こして脚本がすんごい煮詰まってる!

まずジャンニ・ガルコ演ずる主人公のサルタナは、
クリント・イーストウッドやリー・ヴァン・フリーフ、
フランコ・ネロといった往年のマカロニスターの
いいとこ取りをしようとして結局なんだか何者にも
なれない劣化したトホホな馬の骨みたいな造形に。
しかしガルコ本人がまさしくマカロニ然とした
堂々の立ち振舞をしているので、うっかり強キャラと
錯覚してしまいそうなのが本作の救いであり強み。

で、色々ごちゃごちゃしてるんですが本作のテーマは
「とにかくサルタナって奴は強くて賢いんだよ!」
ってことを何の根拠もなく提示していくことにあって、
前半の「OPで何の説明もなく保安官を射殺するサルタナ」
「特に意味もなく刑務所で騒ぎを起こしつつ脱獄する
サルタナ」「その次の街でも悪徳保安官を射殺したら
三秒で指名手配されるサルタナ」という、流れるような
テンポと強キャラプレイの誇示には吹かされます。

問題は後半戦にあって、金貨を隠したとされるフル、
彼と賭場の共同経営者だったというジョンソン、
街を牛耳る悪徳保安官ジム、メキシコ革命軍モンク、
これに誰彼の夫だの弟だの若いツバメだの爺さんだの
ポッと出のゴロツキだの、半端ない数のキャラが話に
絡んできて、名前も顔も関係も全く整理できない!
というか、作り手も収集させる気が全くない!

この三つ巴四つ巴の勢力図の中を飄々と渡り歩く
サルタナという、「用心棒」プレイがしたいという
ことまではわかるんですが、更に不味いのは
「事件現場の証言が人によって違う」という「羅生門」
状態までサルタナに解決させようとすることにあって、
「お前ら用心棒だけで満足しちゃっていいの?うちの
サルタナは羅生門までやっちゃうもんねーだ!」という
脚本家の声が聞こえてくるようで、しかし最終的に
サルタナもクライマックスシーンで「いや、結局オレも
金貨の場所わかんなかったけどね」とぶっちゃけて
しまうというズッコケのオチが待ってるんですけど。

とは言え、「ぼくのかんがえたさいきょうのサルタナ」
という態度があまりに突き抜けてしまっているんで、
ある意味好意的に受け取るしかないところもあって、
「偽札は気に食わん」とかいいながら燃えカスで
葉巻に火をつけるプレイ等、「お前絶対これやりたかった
だけだろ!」という演出は評価に値します。

その中でも謎のゼンマイ人形「アルフィー」と、
サルタナの超秘密兵器「オルガンキャノン」「オルガン
マシンガン」はこれだけで作品を観る価値アリ。
ごめん嘘こいた。
しかし「楽器を火薬武器にする!これは使えるぞ!」
って発想がロドリゲスの「デスペラード」よりも
遥か2~30年前には既に確立していた、という事実を
知る意味では、やっぱり価値があるのかもしれない。
どうだろう。

「情け無用のジャンゴ」もお話としては大概でしたが、
それとは別の形でやりたいことやりたいだけやって
破綻して投げっ放しという本作品、全く褒められた
内容でもないんですが、マカロニを知る上での
カルト映画な一本として観るのもいいのかもね!
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Q.ここが天国か A.いいえ、アイオワです

かなり前から気になっていたけれども観る機会に
恵まれなかった映画「フィールド・オブ・ドリームス」を
鑑賞しましたので、本日はこの作品のレビューをば。

野球好きのシングルファーザーに育てられたレイ。
人並みの人生を生き抜いた彼が三十路半ばを迎える
頃には、妻と一人の娘に囲まれ、アイオワに農場を
構えささやかながら幸せな暮らしを謳歌していた。
そんなある時突然、彼は「農場を切り拓き野球場を
作らなければいけない」という天啓を受ける。
家族の応援を取り付け、周囲の冷ややかな視線も
他所にひたすら自らの夢に打ち込み続けるレイ。
貯金が底を尽きかけ、己のしでかしたことに疑問を
持ち始めた頃、ある一つの奇跡がフィールドに
舞い降りた…というのがおおまかなあらすじ。

「後悔」という名の深い傷を負ったまま道半ばに
倒れていってしまった人々の魂を救済するため、
ケビンコスナー演じる田舎農場の中年経営者が
神と死者と現世、それぞれを橋渡しするための
役目を受けるという、ストーリーだけ聞くと
なんとも突拍子のないへっぽこなお話が本作品。

とは言え、なんらかの神的な力が働き、過去の
後悔を埋める絆のストーリーと言えば、後年には
「オーロラの彼方に」があるし、「なんの変哲も
ない田舎町に突然神が降臨する」と言えば
「ゴッドアーミー」や「レギオン」があって、
一歩間違えばホラーやオカルトな本作をその方向に
そのままシフトさせてしまったと言われるのが
「テイク・シェルター」だったりするので、本作が
後年の作品に与えた影響というものも計り知れず、
そしてまた、私が本作を観る一番のきっかけに
なったのは、先日レビューした「ゴーン・ベイビー・
ゴーン」もこの作品に強い影響を受けていると
小耳に挟んだからだったりします(実際に、
本作には"Burn baby burn(燃やせ奴らを燃やせ)"
という台詞回しがあったりするわけで)。

さて、神様のお告げ通りに田舎に野球場設けたら
過去の錚々たる名鑑選手が現れてドリームチームが
結成されてしまうなんていうラノベ展開が起こる
本作ではありますが、その本質は「スターに憧れて
追った夢」、「理想の社会に燃えた熱い魂」、
「ごめんなさいの一言が言えなかった父と子の絆」、
それぞれ程度は違えど過去に潰えてしまった希望を
蘇らせてくれる癒しのテーマとストーリーにあって、
「夢を追い続ける男が、後悔を背負ったまま成仏
できない幽霊を正しく昇天させてあげる」なんて
プロットは日本人にこそウケが良いというのも頷ける。

まあ、なんでアイオワの田舎なの!?とか、野球の
神様そういう奇跡の無駄遣いしないで!とか、
ちょっと救済の範囲がミクロすぎねぇ!?とか、
色々突っ込みどころは多いんですが、そういう
けれん味も魅力の一つと言い換えられるだけの
丁寧な作りをしていて、それは「タイカッブ?
過去に恨みあるから連れてきてやんねー!」みたいな
小ネタが散りばめられているディティールにも寄る
ところが大きいのではないかなと思います(っても、
野球のことはさっぱりなので、私が理解できたのは
そこだけぐらいしかなかったんですけどね!)。

ヒューマンドラマ?SF?ホラー?と、ジャンル的にも
分類に困る作りだし、お話としても確かに面白いけど
歴史に残るような名作ではない作品だとは思いますが、
作中のセリフにもある「童心に帰ったようなワクワクが
蘇ってくる」という、おもちゃ箱をひっくり返した
ような、正統派なエンタメの姿が本作で体現されている
のもまごうかたなく、これこれこういう男の子の味で
いいんだよっていう作品でもありますので、変に
肩肘張らずにスッキリ観れるという意味では、万人に
オススメできるこれも正しい映画の形だと思うわけです。

釣りバカ日誌inイエメン

新作ソフト「砂漠でサーモンフィッシング」を
レンタルしましたので、本日はこの作品のレビューをば!

イギリスの漁業省に勤めるアルフレッドは、アラブの
石油成金・シャイフという男から「砂漠でサーモン
釣りのできる環境を作りたい」という要請を再三に亘り
受けるが、馬鹿げた計画として取り合おうとしない。
一方イギリス外務省は悪化していく英国とイスラム圏の
外交関係から、なんとか明るいニュースを発掘しようと
躍起になっており、ここで白羽の矢が立ったのが
「イエメンサーモンフィッシング計画」だった。
クビか、それとも馬鹿げた計画に参加するか。
究極の選択を迫られたアルフレッドは、仕方なく
シャイフの秘書・ハリエットと本格的な打ち合わせに
突入することになるのだが…というあらすじ。

ユアン・マクレガー演じる漁業博士が、タイトルの
示す通り「砂漠でサーモンフィッシングを実現させる」
という途方も無い計画に挑む様を描いた本作品。

誰よりも魚釣りに詳しいと自負し、そしてその
実力もまた他から大いに評価される男・アルフレッドが、
あまりに馬鹿馬鹿しく遠大で途方もない計画を一笑に
付すが、しかし先方も実現に足る十分なリサーチを
重ねていれば、それに必要なだけの莫大な資産を払う
用意もできており、あれよあれよと言う間に一人の
男が呑まれていくというコメディタッチで前半は
進行していきますが、その一方ではキャリア志向の
強い女性とのセックス問題や、激化していくアラブの
戦火によって離れ離れにされる若い男女等、各々の
抱える家庭問題がミクロな視点から描かれていきます。

物語のテーマ自体は、結果として「釣りを通じて
人生を語る」というものすご~く月並みな響きに
なってしまいますが、鮭が己の身体に刻まれた
DNAに基づいて上流へと遡ろうとする本能が働くが
如く、人間が元いた場所へと戻ってくるという
ある種の必然によって一つの奇跡が証明される
ことが、一方では悲劇となってしまうということや、
「人間の可能性こそが神の奇跡であり、そして奇跡は
人間の意思と努力なくしては起こらない」と言える
教え、転じて「宗教も釣りも科学も詰まるところは
全部一緒なんだよー」という人間の生き様等が、
人種も国籍も性別も何もかも違う幾多の男女を
群像的に描くことで様々な観点から語られます。

「人間万事塞翁が馬」とでも言える神の采配を
描く一方で、外交問題や宗教的対立による
「人間の業」も浮き彫りにしていき、各々が
掲げる「大義」や「正義」がいつの間にか一人歩き
して、人間の思惑を超えた黒く巨大な一塊の何かと
化して人々へと襲いかかり、罪なき人をも巻き込み
手当たり次第にクソまみれにしていくという展開を
上手く話に絡め、上げて下げる、また上げて
下げて最後にちょっと希望を持たせて〆る
という実に子慣れたお話の作りも良し。

ユアン・マクレガーというと「ヤギと男と男と壁と」、
「ゴーストライター」といった巻き込まれ型
主人公としてのキャラクターを確立しており、
今回もその実力が発揮されることを期待して
本作の鑑賞に踏み切りましたが(ぶっちゃけ一番の
理由はこの突拍子もない邦題にありましたけど)、
その意味では全く外れていなかったと同時に、
「ヤギと男と~」同様、「人間がもっと人間同士や
自然を敬えば争いなんて起きないのにね」という
優しい気持ちにさせてくれる佳作に仕上がっていました。

ジャッジメントタイム!

新作ソフト「ジャッジ・ドレッド」を鑑賞しましたので
本日はこの作品のレビューを行いたいと思いまーす!

核戦争により荒廃したアメリカは、狭い土地に
8億もの人口がひしめき、凶悪犯罪に悩まされていた。
そんな国家の治安維持を行うのは、警察と司法
両方の権限を併せ持つ正義の執行官”ジャッジ”。
ジャッジの一人であるドレッドは、新人研修生にして
超能力者であるアンダーソンを連れ、新型麻薬
「スローモー」の元締め、通称”ママ”の根城と
噂される超高層ビルへと捜査に立ち入るのだが…
というのがおおまかなあらすじ。

イギリスのコミックを映像化した本作品、かつては
シルベスター・スタローン主演の同名作が95年に
大コケした後に約20年という長い歳月をかけて再映像化
されたという経緯があるそうですが、それはさておき
ニンジャの出ないネオサイタマ(というかつまり
ごく普通のサイバーパンク世界観ってことですが)を
舞台に、キチガイ警察官のドレッドさんが大暴れする
という世紀末バイオレンスアクションなお話です。

さて、そんな本作ですが、すんごいもっさいヘルメット
被ったおっさんが、ピコピコした謎の配電盤を前面に
構えるヘンテコバイクにまたがるという構図で口火を
切ってくるんで、こりゃあ色んな意味でヤバいもんを
見せられてしまうなという予感を観客へ最初から
全力で叩き込んでくれるんですが、これはかえって
製作スタッフの優しさと受け取るべきでしょう。

とにかくドレッドさんのガイキチっぷり、そしてその
ガイキチがわけのわからない強キャラっぷりを発揮する
ということにおいて本作の面白み、楽しみ方の八割が
詰まっていて、ていうかぶっちゃけドレッドさんって
うっかり物凄い強力な司法的・警察的権限を手に入れて
しまった「ウォッチメン」のロールシャッハさんっていう
形容がこの上なくピッタリ来る造形をしていると言えば、
そのキチガイぶりも想像に難くないかと思います。

一切の妥協をしなければ、もっさいヘルメットを脱いで
素顔を晒したり、なんかちょっと人間的な一面を垣間
見せたりしなければ(女子供をも容赦なく殺す犯罪者に
本気でキレたり、未成年者には殺傷力の低いスタン弾を
使用したりするところあたりが本作のドレッドさんの
再上限の優しさポイント)、一っ言も弱音を吐いたり
なんかもしないというキリングマシーンなドレッドさんに
対して心のオアシスになってくれるのが、超能力少女
(少女というほどでもないですが)新人ジャッジの
アンダーソン君で、「テレパスの妨害になるから」
という理由をつけてあのもっさいヘルメットを被らず、
金髪太眉というキュートな素顔を晒して一生懸命
ジャッジとしてお国に奉仕しようという態度が
ドレッドさんと対比になっていて非常に良し。
この辺はアメコミの「トップ10」の主人公である、
新人警官・ロビンと寡黙な巨漢・スマックスの
コンビも連想させたりして、マンガマンガしてます。
何度も言いますけど、ドレッドさんには萌えキャラと
呼べるようなつけいる隙は微塵もありませんがね!

で、サイバーパンクな荒廃した世界観を打ち出し
つつも、警官が超高層ビルに閉じ込められて
しまったので舞台は殆ど限定されているっていう
展開はソリッドシチュエーションを演出して
低予算に収めるにはうってつけではあるんですが、
これ2011年のインドネシア映画「ザ・レイド」と
テンプレ自体が丸被りしちゃってんですよね…
しかも、本作の色々なけれん味盛り込んだ上での
ドレッドさんのキチガイぶりを楽しむ本作に対し、
「ザ・レイド」の方は真正面から暴力的表現のみの
一辺倒でストレートに勝負してくるもんだから、
抜き身の刃のようなキチガイぶりでもこちらに
軍配が上がってしまうというのも残念な結果に。
いや、「ジャッジ・ドレッド」も十分過ぎる程
キチガイなお話なので、これを上回っちゃう
「ザ・レイド」のガチキチっぷりが恐ろしいったら
ないというお話でもあるんですけど!

キチガイヒーロー大行進というと「ウォッチメン」
「スーパー!」「キックアス」あとは「RED」なんかも
この系譜に加えていいと思いますが、それらが
好きな人はこの作品も是非観るべきだし、これを
観て(コミック映像化作品好きでもない人がいきなり
こんな地雷臭のする物を手にするとも思えませんが)
気に入った人なら上述の作品も是非観るべし。
まあ、でも、一番観て欲しいのは「ザ・レイド」ですがね!
結果的に「ザ・レイド」を褒めて勧めるレビューになった!

狼の中の羊

「ザ・タウン」「アルゴ」を観てるならこれも
観ておかないとなあ…とずっと思っていた
「ゴン・ベイビー・ゴーン」を鑑賞しましたので、
本日はこの作品のレビューをしたいと思います!

4歳になる少女・アマンダが突如謎の失踪を遂げた。
警察が誘拐も視野に入れての捜査を続ける中、
彼女の叔母にあたるビーは藁にもすがる思いで
私立探偵のパトリックとアンジーにも捜索依頼を出す。
本来は夜逃げ追跡が専門であると説明するアンジーは
最初難色を示すも、ビーの切実な姿に考えを改める。
こうして二人はアマンダの足取りを追うため
警察とも協力体制に入るが、調査を進めるうちに
彼女はシングルマザーのヘリーンにネグレクト
されていた疑いがあり、それどころかもっと深刻な
事態に巻き込まれていた可能性が浮上してくる…
というのがおおまかなあらすじ。

長い間「ラジー賞常連俳優」として世間から嘲笑され、
最低俳優としての汚名を受け続けてきた、ご存知
ベン・アフレックが監督業へ初めて手を出した本作は、
ボストンの閑静な街で起こった幼女誘拐事件に端を
発し、裏で行われてきた暗黒の所業が次々と明らかに
されていく様を描いたサスペンス・スリラー。

さて、お話の内容もさることながらまず一番に
評価したいのはキャスティングの妙味にあって、
まず主人公・パトリックにあてはめてきたのが、
流石に自分で演じるには老けすぎていると自覚が
あったのかどうかはわかりませんが、ベンの実弟に
あたるケイシー・アフレックで、兄の若い頃の
ボンクラで青二才な雰囲気がよく出ている彼と、
パトリックという男の様々な意味での若々しさ、
未成熟さが交わり、本作のテーマと実にマッチ。
エド・ハリスやモーガン・フリーマンといった
老練の俳優が、「各々の正義」を背負って戦うという
姿を見せることで脇を固め堅実な作りにしていますが、
本作で一番評価できるのは矢張りエイミー・ライアン!
後に「WIN WIN」で「理想の母親像」を演じて見せた
彼女ですが、彼女が注目されることになったきっかけ
でもある本作品では「本当に懲りないクソ親」を
嬉々として演じていることにビックリさせられました。

以上の前置きをした上で本題のお話の内容なのですが、
一番に来るテーマは前述でも少し触れた「各々の
正義の対立」にあって、イデオロギーとか言っちゃうと
すごく安っぽい響きになってしまいますが、「人間の
振る舞いとして正しい選択とは何か」、その問いを
様々なキャラクターを通じて語らせることで、観客にも
また大いに議論の余地を用意してくるところが秀逸!

そのドラマティックな展開へと繋げる、序盤からの
サスペンス・スリラーの積み上げ方も煽り方がすごく
上手くて、二重・三重に張り巡らされた伏線と、
あっと驚くオチまでの流れだけを観ても十分に
エンターティメントとして機能している充実ぶり。

さて、問題の「正義の在り方」についてなんですが、
ある程度主人公補正で作為的な流れは作られているん
だろうなあという色眼鏡を捨てても、個人的には
パトリックの考えと行為こそに最も賛同できました。

本作鑑賞中には「吐き気を催す邪悪とはッ!」とか
「ネットの上に落ちたボール」とか、JOJOの台詞が
常に頭の中をぐるぐる駆け回っていて、例えそれが
無垢な命と魂を守ろうと思って取った行動だとしても、
行き過ぎは単なるエゴ・自己満足に過ぎず、それは
例えばの話「人間にとって有益だからと言って
何処まで人体にメスを入れてもいいのか」という
ような、結局は「倫理」の話に落ち着くのですよね。

偽りの延命措置の中で生きていくことが幸せなのか、
それともクソ溜めの中に戻されてそのまま腐って
いくことこそ自然の姿なのか、どちらが正しいのかは
誰にも断じることはできないけれど、「ただ一人でも
見守ってくれる人生の師さえいれば人は変わることが
できる」とでも言いたげな、ラストの軟着陸を
見せてくれたことも本作を評価するべきポイント。

監督第二作目にあたる「ザ・タウン」同様に、
「クソ溜めの中でどう立ち直るのか」という
ベン・アフレックのものすごく実直で痛烈な
メッセージが込められているようだし、その
荒削りな質感や初々しさがとても気持ちいい、
「ザ・タウン」「アルゴ」までの三作の中で言えば
個人的には一番好きかもしれない本作品。
「アルゴ」で注目された以上はこれも観て
おかないと損ですよー!オススメ!
プロフィール

マイケル・チバ

Author:マイケル・チバ
シルバーレイン
マイケル・チバ(b30277)
薬師寺・米(b41960)
を経て、
現在はエンドブレイカー!
マーヴィン・ジェント(c06527)
にて稼動中。

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