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人生とは難儀なものよ

今回はお友達にお勧めされて鑑賞した、
「レイン・オブ・アサシン」のレビューをば。

時は明王朝時代。
盗掘され上下二つに分けられた達磨大師の遺体、
それを所持した者は中国の覇権を握ると、人々の間で
いつしかまことしやかに囁かれるようになっていた。
遺体を狙うのは国内最大勢力の暗殺組織「黒石」も
例外ではなく、首領・転輪王は張宰相の下に
上半身がある情報を知ると、すぐさま刺客を放った。
だが辟水剣(へきすいけん)の使い手である女性、
「細雨」は組織を裏切り、遺体と組織の金80万両を
奪い、顔と名を変えて姿をくらましてしまう。
曽静という別人になりすました細雨は都でひっそりと
暮らしていたが、追跡をやめない組織の手は
彼女の正体に少しずつ肉迫していく…というお話。

鳩と二丁拳銃でお馴染みのジョン・ウー監督が
武侠ものアクション映画に挑んだ本作品。
「グリーン・デスティニー」でもその名を世界に
知らしめることとなったミシェル・ヨーが
主人公にしてヒロインを演じているわけですが、
50を目前にしたおばさんが主演っていうのは
流石にいくら身体を張ったアクションを
頑張っているとは言え、絵面的にはしんどい
ということをまず最初に特筆しておきます。

んで、「聖人の遺体を揃えれば国家を支配する
権力を得る」なんて設定は最近でもなんかの
漫画でも聞いたような気がしますが、話が進んで
いくうちにいつの間にか人々の口伝で「欠損した
肉体部位だって再生できる」とかいう奇跡の領域に
まで尾ひれがついてしまうのが面白ポイント。

その他「ああ武侠映画してんなあ」って思うと
いうか、「そんなとこまで武侠映画しなくて
いいのに」という突っ込みどころ満載の
グッダグダな人間関係とストーリーの塊が
本作品でして、国内最大勢力の暗殺組織の
くせして主人公をはじめとして幹部陣が
どいつもこいつも忠誠心浅過ぎ裏切り過ぎ。
そして正体が露になっていくに連れて小物化が
激しくなっていく転輪王様が遺体に執着する
理由が明らかになった時、男ならば誰もが
彼に同情せずにはいられなくなることでしょう。
でも切実すぎるけど面白さの方が勝りすぎて
転輪王様が直視できなくなってしまったので
もうちょっとマシな理由はなかったのか。
あと細雨に代わる女剣士として組織に
スカウトされたビッチも運命にというか
お話のご都合主義に翻弄されすぎです。
スッゴイカワイソ!

「これがやりたかっただけだろう」という
演出のためにポッと出てくる誰この男とか、
「ああまあそういう伏線も伏線としてなかった
わけじゃなかったけども」っていう設定を
物語の一番盛り上がるところでいきなり
嵌め込んでくるせいで主人公を誰にしたら
いいのか焦点がボヤけまくったり、あと愛を
取るのか仁義を取るのかというちょっといい話に
持っていくのかと思いきやまた仲間割れ
はじめたりとか何もかもがグッダグダです。
どっかでツイ・ハークが関わってんじゃないかと
疑ってしまう程度にはある意味親しみを覚えます。

で、散々グダグダやっておきながら最終的には
大師の遺体を全くラストのオチに絡めてこない
という放置プレイっぷりをかましてくれるおかげで、
観客はポカンと呆気に取られること請け合い。
ステキ!

このいい加減さこそまさに武侠映画だ!と胸を
張って言いたいところなんですが、肝心の
アクションシーンに関しては女性メインであること、
ワイヤーメインであることから質量の感じられる
肉体的なファイトがあまり見られなかったことが
個人的に残念でした、でもその話をする以前に
ダマスカスソードのような弾性を持った辟水剣が
しなる時にいちいちノコギリ楽器のような
ぺよんぴよん間抜けな音出すのはもうちょっと
どうにかならんかったのかなーと思いました!

ひたすら突っ込みを入れ続けて2時間を
無駄にしたいという人だけ鑑賞しましょう。
面白いけどね、ヴァンヘルシングみたいな
面白さで、こういう楽しみ方はダメだと思うの。

あ、あと最後にもう一言だけ。
ちょっとネタバレになりますが、最後の
最後で橋が映された時に地面から手が伸びて
きたらどうしようかとすごく焦りました。
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10万通りの道がある

今回の新作は「ドライヴ」を鑑賞しましたので
本日はこの作品のレビューをしたいと思います!

カー・スタントと自動車修理工で糊口を凌ぐ
その男は、裏では犯罪者を逃す運び手もしていた。
彼はアパートの同じ階に住む女性・アイリーンと
その息子・ベネシオと懇意になっていくが、
間もなくして彼女の夫が刑務所から出所してくる。
夫は刑務所での貸しからトラブルに見舞われており、
彼の家族も危険に晒されていることを察した男が
取った行動とは…というのがおおまかなあらすじ。

同年には「スーパー・チューズデイ」でも出演し、
今現在最もハリウッドで注目を集める期待株と
言っても差し支えないライアン・ゴズリング主演作。

車に己の全身全霊を注ぎ、技術と知識は誰にも
負けないという「名無しのドライバー」が、
犯罪の片棒を担いでいたばかりにどんどん
追い詰められていく…という設定をかいつまんで
見ると往年のアメリカン・ニューシネマを彷彿
させますが、車のプロではあっても非情には
なりきれない、犯罪に関してはズブの素人な男が
行きずりの女性と恋に落ち、見返りも求めずに
己の命を投げ打ち一人巨悪と相対する…という
展開は80~90年代のクライム・アクションを
見せられているような錯覚にも陥ります。

これはライアン・ゴズリングという男の醸し出す
オーラによるところも大きくて、どこか子供
染みた風貌とイケすかない雰囲気、時折見せる
ぎこちない笑顔、ギラギラした一匹狼の気質、
どれもこれも「レザボア・ドッグス」の頃の
若き日のティム・ロスを連想させるものばかり。

その他、行き場を無くした悲しき負け犬たちを
演ずる脇役の演技も素晴らしく、特に
中間管理職的立場に苦しむバーニー演ずる
アルバート・ブルックスなる俳優の、静と動の
使い分けによる鬼気迫る演技は一見の価値あり。
経歴を調べてみると「タクシードライバー」が
デビュー作とのことで、こんなところにも
因縁のようなものを感じてしまいますね!
OPクレジットを見てて思わず「おっとこれは
嬉しいゴリラボーナス」とわけのわからない
面白ワードを呟いてしまった、ロン・パールマンが
駄目なゴリラを演じているところも、ゴリラ
マニアにはたまらない要チェックポイント。

ストーリー自体はアメリカンニューシネマから
映画バブル期までの、実に泥臭い流れを踏襲して
いるという、7~90年代のテイストをまとめて
2010年代という現代に持ってきた、監督の
クソ度胸そのものにまず評価を上げたいと思った
わけですが、それだけに留まらず、細かいカット割に
よる感情の流れの表現、話の伏線にも繋がる
よく練られた脚本の言葉遊び、そして赤みを
強調した温かみのある映像により、いつかの名作
「シングル・マン」を思い起こさせる、まるで
シルクの布の上に置かれた上等な料理を
振舞われているような感触を覚えるという、
全く矛盾した要素が綺麗に同調している本作品。

どこか昔懐かしさを覚えつつも、「ドライヴ」
という全く新しい一つの映画、ジャンルを見せ
られているという新鮮な気分にも浸れますので、
映画好きなればこそ是非一度は見て欲しい一本!
オススメ!

知られざるトロールの世界

ああ…いつの間にかレンタルソフトに
なってたのね…ということで本日は
「トロール・ハンター」を鑑賞しました!

2008年、フィルムカメラーテネ社宛てに
匿名で届けられた、収録時間200分以上にも
のぼるビデオテープには、ノルウェー政府が
長年に亘って隠蔽し続けてきた、衝撃の
事実が収められていた…という設定で、
神話や御伽噺、転じてRPG等でもお馴染みの
森の妖精「トロール」を狩るハンターの
活躍を描いたモキュメンタリーが本作品。

ジャーナリスト志望の浮かれた大学生
三人が噂の真相を追うという時点で、
昔懐かしの「ブレアウィッチ」を彷彿
させますが、最近でもある「パラノーマル
なんとか」のように、ちょっと木が揺れた
だの物陰になんかいるだのでギャーギャー
騒ぐモキュメンタリーとしての皮は
開始30分程度で早速脱ぎ捨ててくれる
という開き直りっぷりがある意味潔いです。

じゃあそっから先のいよいよ本題に突入したら
どうするかと言えば、手ブレ全開のハンディカメラも
トロールが登場する時だけは妙に固定されて安定
しているなんていう野暮な突っ込みを皮切りに、
その他諸々の所謂「設定の穴」は全部突っ込みどころ
という形で落ち着けてしまうという、ここでもまた
別の開き直りっぷりを見せ、「とにかくトロールと
ハンターが戦ってんだよ!」とでも言いたげな
ステータス一極集中全振りっぷりが素晴らしい。

設定の迂闊さに関しては、「これ絶対田舎の
クソ長い山道を酒でも飲みながら流してる時に
思いついたよね」というその場の思いつきや
ノリをも伺わせ、そういう意味ではスキーとかで
冬の山に入った時に「もしやこれはトロールの
仕業では!?」とか皆でごっこ遊びができる
フレンドリーかつドメスティックな一面も。
とは言えほんとそれだけの内容をそのまま、
時にはキッチリ煮つめて映画にしちまうっ
てんだから、本作はまたスピルバーグあたりが
適当な若手監督捕まえて自分の好きなように
いい加減な内容撮らせてんじゃないかと錯覚。

そんなこと思ってたら本作もご多分に漏れず
ハリウッドでリメイク決定とからしいですが、
トロールが映っててもちゃんと手ブレする
カメラに全力を注いだりするんでしょうかね。

バカ映画には確かにバカ映画なんですが、
バカさ加減と予算の使い方、両面において
何処に力を入れたらいいのかよくわかっている
という非常に小賢しい印象を覚える作品でした。
お友達と一緒に酒でも飲みながらどうぞ。

普通が一番

新作レンタル「テイク・シェルター」を鑑賞
しましたので、本日はこの作品のレビューをば。

夫・カーティスと妻・サマンサは、聴覚障害を
持つ娘・ハンナに悩みつつも、仲睦まじく
ささやかな暮らしを満喫していた。
しかし、何の前触れもなく、ある日から突然、
カーティスは未曾有の天変地異が起き、家族が
滅茶苦茶に引き裂かれるという悪夢を毎夜
見るようになり、それ以来「地下シェルターを
作らなければならない」という強迫観念に
囚われるようになっていく…というのがあらすじ。

一見何の変哲もない平凡な男が突如として
妄想に囚われ、財産を投げ打ってでも
シェルターの建設に拘ることで、家族や
友人との信頼や絆がズタズタに引き裂かれて
いく様を描いた…スリラー…になるのかなこれ?

何にしても、あらすじを見ればわかる通り
「これで一体どういう方向に話を転がして
いくんだ」という興味本位で本作にも手を
つけてみたわけですが、作品の大部分は
恐らく観客の予想するところ、期待するところを
裏切らない内容に仕上がっていると思います。

では何が優秀かと言えば「普通でいることが
如何に難しいか」という描き方にあって、
現実では家族のために尽くしてきた男が、
「未だかつてない嵐が来るかもしれない」
という妄想との間で苦しむという極端な例を
取って、「もしかしたら嵐は本当に来る
かもしれないけれど、それで人生を傾けて
まで生き延びるための予防策を張ることに
意味はあるのか?」という命題を観客の
頬にグリグリと押し付けてくるわけです。
このあたりは地震大国に住む日本人としても
他人事には聞こえず、一体何を、どこまで
すればいいのか改めて立ち戻らされる
ところがあり、感情移入もひとしおでしょう。

そうして、シェルターという存在が徐々に、
男の不安を隠す代償行為であり心の逃げ場で
あるという隠喩の輪郭がくっきりとしてきた
頃に、なんだかいい話にしようとする感動の
家族ドラマをクライマックスに持ってくると
同時に、それはそれとして「こんなラスト
いらなかったよ…」という、今までの展開を
嘲笑うような蛇足すぎるオチまで含めて、
すごくキッチリと、丁寧に「映画」という
作品を作り上げているなあと印象を受けました。
まあ、ラストのオチは本気でキレる人も
いるんじゃないかと思ったりするので、
この辺で万人にはオススメできないんですが。

「トレマーズの銃キチさんをそのまま現実に
持ってきてめっちゃシリアスに描いた」ような
質感ということで、ある意味ギャグにも見える、
むしろギャグにしてしまいたいと観客が思うように
なってくるということで、逆に言うとギャグにしか
見えないのに切羽詰まった感がよく描けているという、
絶妙なバランスを保持することに成功した本作品。
期待していたより遥かに高い満足度が得られました。
まあ、「ガックリさせられるのが前提」というのが
視聴前の基本姿勢になるのはあらすじからも当然の
話なんで、「名作だかんな!すげー面白いかんな!」
というオススメの仕方もできない作品でもありますが。

私は何処にも行かない

昨年度の注目作が続々とソフト化されている
時期に来ているということで、今回はその一本
「スーパー・チューズデー 〜正義を売った日〜」の
レビューを行いたいと思いまーす!

マイク・モリス知事の下で選挙スタッフとして
働くスティーブンは、大統領選における重要な
局面、オハイオ選を目前に控えたある日、
対立立候補側のスタッフ・ダフィから
秘密裏に引き抜きの話を持ちかけられる。
彼の迂闊な密会は当然のように自らの立場を
脅かしはじめ…というのがおおまかなあらすじ。

元々はかつて実際に選挙に携わったことが
あるという、ボー・ウィリモンなる人物が
書き上げた戯曲を原作に敷いているとの
ことですが、それにしても近年になって
映画の製作のみならず監督にも携わるように
なってきたジョージ・クルーニーが、監督・
製作・脚本・助演とあらゆる面に関わって
出来上がったのが本作というのがすごい!

本作は、政界に立ち入るにはまだまだ
青二才な男・スティーブンが、たった一度の
迂闊な失敗からズルズルと窮地に追い込まれて
行くことから話がはじまりますが、思わぬ
スキャンダラスな事実を掴んでしまったことに
よって彼の信念が足元から大きく揺らぎ、
「一体自分が何をしたいのかわからなくなって
しまった」という多大な喪失感を経て、
世界の裏側にある酸いも甘いも見据えてしまった
悲しき化け物へと変貌していくという悲劇の
過程をじっくり・丁寧に描いていきます。

それはまた、現在の我々日本の政治においても
「政治家は国民の意思ではなく局面で動いている」と
度々揶揄されることがありますが、突き詰めていくと、
石垣の中に埋もれた小石の一つに過ぎない、たった
一人の個人の事情が国の行く末をも左右してしまう
こともあるのだという意味も表しており、本作の
ブラックジョークは大いに興味をそそりますね!

ジョージ・クルーニーの「長年映画に携わって
きた者」としてのセンスは配役にもよく出ていて、
まず自らが、観客のイメージするところの
「大儀を抱えたボンクラ野郎」を嬉々として好演。
主人公の有能な上司として登場し、「どんな
汚い手も使う男」と呼ばれながらも「誰よりも
筋を通す男」というオイシイ役どころに
あてられたのはフィリップ・シーモア・ホフマン。
この二人の大御所に支えられるのが、最近の
要注目株、ライアン・ゴズリング。
あまり聞き慣れない名前の彼の体当たりの
主演と、悠々とした二人の名優の助演が作品へ
実に心地よいバランスをもたらしています。
その他「レスラー」でも顔を合わせている
マリサ・トメイとエヴァン・レイチェル・ウッドが
助演女優にあてられているのも無難な選択です。
特にエヴァンに関しては、男に振り回される
可愛そうな女の不幸オーラが板についてきた感じ。

ポリティックサスペンス・スリラーということで
かなーり地味な作品ではあるのですが、「えっ
あのジョージクルーニーが監督した作品!?」
という色眼鏡を外した状態で見ても(というか
スタッフロール見るまで実際知りませんでしたし)、
かなり高い水準にある政治ドラマに仕上がってます。

チキンブリトー

新作DVD「バトルシップ」を鑑賞しましたので
本日はこの作品のレビューを行いますよー。

NASAは地球と実に似た構造を持つ惑星を発見し、
「プラネットG」と名づけたそれに対して、
知的生命体の存在を信じ交信用の電波を発信する。
一方、ニートのダメ男・アレックスは、優秀な兄・
ストーンの強引な取り付けで海軍に放り込まれる。
14ヶ国からなる大規模な軍事演習が執り行われる
その日、大気圏外から謎の巨大な物体が海面
めがけて飛び込んできた…というのがあらすじ。

方眼紙とペンさえあればできる、昔懐かしの
「海戦ゲーム」を元ネタにしたという本作品。
それだけ聞くと「一体何のことやら」と首を
傾げたくなるものですが、百聞は一見にしかず。

「カウボーイ&エイリアン」、「ロサンゼルス
なんとか」、「スカイラインうんちゃら」といった、
最近のハリウッドで再びムーブメントが起こっている
「問答無用の侵略系エイリアン」との戦いを
本作でも描いているわけですが、今回は海軍の
戦艦・駆逐艦が相手ということで、パワーバランスの
取り方がまた一味違うというかへっぽこというか。

人類の叡智を遥かに超える文明を持つエイリアンの
超兵器による蹂躙は確かに見物…なのですが、
彼らもまた火力・装甲不足が目に見えてわかる上、
調子に乗った舐めプかと思いきや、途中から段々
プレデター並の迂闊さに加え、明らかに侵略行為に
慣れていない手際の悪さが浮き彫りになってきて、
母星から遠く離れた異国の地で援軍を待つために
必死に焦る彼らにはある種の同情さえ覚えます。
なんかこの辺の描写も相まって、「海戦ゲーム」に
ありがちな緊張感の欠片もない、むしろ牧歌的な
味わいすらあり、そんなとこまで再現しなくてもと。

地球人はホームグラウンドであることの地の利を
生かした、あの手この手の応戦も見ごたえが
ありますが、終盤の万策尽きた時に登場する
「最後の手段」と「愛国者」たちはかくや
「スペースカウボーイ」かという趣で、
「アメリカ万歳!」というテンプレが気持ちいい。
これでトミー・リー・ジョーンズの一人も
画面の隅にいたら完璧だったのに…。惜しい。

冒頭30分もかけて主人公のニートぶりを
ねちっこく描写する必要は果たしてあったのか
とか、優秀な兄って時点でフラグだよねとか、
国辱は基本とか、障害者弄りは基本とか、
いらない突っ込みどころも盛りだくさんですが、
そういうの全部ひっくるめてバカ映画です。
あ、あと、「こいつ絶対死ぬだろ」っていう
キャプテンナガタとかも(スタッフロール
見るまで浅野忠信ってわからなかった)。

バカ映画以外の何物でもない以上、スナック
感覚程度の満足感しか提供してくれないのは
明白ですが、最近のエイリアン侵略モノの中では
個人的に高い水準に位置していると思います。
ダメ映画だと思って期待しないでいると案外
楽しめる系なので、是非舐めてかかりましょう。

火星王女

先月借り損ねた新作DVD「ジョン・カーター」を
鑑賞しましたので本日はこのレビューをば。

様々な戦場で優秀な兵としてアメリカに
その名を馳せたジョン・カーターは、
退役後金鉱を探し求め各地を彷徨っていた。
そんなある時、地元のネイティブアメリカンも
畏怖し近寄らない「黄金の蜘蛛の洞窟」を
発見した彼は、背後から突如謎の男に襲われる。
早撃ちで難を切り抜けたジョンは、男が
手にする青色に発光する謎の装置に触れると、
次の瞬間見たこともない荒涼とした大地に
立たされていた…というのが大まかなあらすじ。

20世紀初頭のSF小説「火星のプリンセス」を
原作に、「ファインディングニモ」や
「WALL・E」で知られるアンドリュー・スタントンが
初めて実写映画に挑んだという本作品は、
日本人が忘れてはならない汚点、CG映画
「ファイナルファンタジー」に比肩するほどの
赤字を目されたことでも有名ですが、なるほど
時には「失敗作」と揶揄される要因もわかります。

その理由の一つは、有り体に言ってしまえば
ビジュアル的な「センスの悪さ」にあります。
本作は火星の滅び行く大地「バルスーム」を舞台に、
衝突を繰り返す大国、ヘリウムとゾタンガの
存亡を賭けた戦いと、そしてその裏で暗躍する
「サーン」の陰謀を阻止する地球人、ジョン・
カーターの冒険を中心に描いた活劇なのですが…
とにかくアートワークにかけた金の使い所が
大きく間違っているというか、高度に文明が
発達し、飛行船を駆る彼らが中世風の甲冑に
身を包む姿は画面から大きく浮いてしまっています。
そうかと思えばジョン・カーター自身は最後まで
半裸でパンツ一丁の蛮族スタイルのままで…
もうちょっと衣装変えるイベントあっても
良かったんじゃないの!?と思うことしきり。
飛行船や「移動都市」のギミックについては
非常にカッコ良くて画面映えもしているので、
服装だきゃあもうちょっと摺り合わせすることが
できなかったのかな…と悔やまれます。

あとストーリーもややストイックすぎるきらいが
あって、ジョンが地球における過去の思い出と
火星での様々な出会いや絆に揺れ動く描写は
悪くはないんですが、ちょっと引っ張りすぎ。
あれこれオミットできる要素あるだろうと
思ってるようなところが多い一方で、そうかと
思えば「えっこれで終わり!?」という
あまりにあっさりな幕引きも不満が募ります。
結構ダラダラしてるという点では、四つ腕を
持つ緑色の肌をした蛮族「サーク族」との
出会いを通じて、火星の文化や生態を
描写していく序盤の流れも無駄に長くて、
無敵の超人能力を持ってるはずのジョンが
割とあっさりすぐ鎖に繋がれるという
天丼な展開にはイライラさせられます。

しかし、このサーク族という存在が見所で、
「アバターがヒットしたならこれだって
イケるだろ」みたいな理由で本作の企画が
通っちゃったようなのが透けて見える
「亜人種萌え」は現代人のセンスにヒット。
一族の未来を憂う優しくも強き皇帝、
タルク・タルカスと、その娘にして
真のヒロイン・ソラは本作の良心。
あと、愛嬌ある忠実な犬(?)ウーラも。

通して観ればわかりますが、お話自体は
そんなに悪くないし、実際楽しめます。
結局のところ「駄作」と呼ばれてしまうのは、
大量の予算を注ぎ込んだところでそれに
見合う満足を提供できなかったこと、転じて
回収の見込みが立たなかったことでしょう。
結局「アバター」の後追いのような印象を
覚えるし、似たような質感の作品であれば
ガイ・ピアースが主演した「タイムマシン」が
既に10年前にやっちゃってるわけで、
一歩差をつけるだけの光る物が欲しかった。

既にあらゆる物が出尽くしてしまった感が
ある中で、「エイリアン4」や「セレニティ」、
「アベンジャーズ」といった有り物で
勝負して、ちゃんとした物(程度の差はあれ)が
出せるジョス・ウィドンはすげえなあと
改めて認識させられたりもします。

駄作っていうほど駄作でもないよ!でも
オススメっていうほど記憶に残る作品でも
ないよ!ということで、多量の予算が
注ぎ込まれたという事実だけが周知され、
内容を置き去りに凡百の他の有象無象の作品と
共に埋もれていくであろう可愛そうな作品でした。
そういう意味ではやっぱり皆も観てあげてよぉ!
プロフィール

マイケル・チバ

Author:マイケル・チバ
シルバーレイン
マイケル・チバ(b30277)
薬師寺・米(b41960)
を経て、
現在はエンドブレイカー!
マーヴィン・ジェント(c06527)
にて稼動中。

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