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グリマーマン…彼は一体何者なんだ…

某レンタルビデオチェーンで50円均一
サービスをやっていたことも手伝って、
「最もセガール無双している作品」と聞いた
「グリマーマン」を鑑賞してみましたので
本日はこのレビューをしたいと思いまーす。

L.A.を恐怖に陥れる、敬虔なカソリックの家族を
標的に殺す連続殺人鬼・通称「ファミリー・マン」の
捜査のため、ニューヨークから送られてきた
経歴不明で型破りな敏腕刑事・コール。
彼は相棒のジミーと共に犯人を追ううちに、
「ファミリー・マン」を装う模倣犯と、その裏に
隠された大いなる陰謀の存在に気づく…
というのが大まかなあらすじです。

「沈黙の要塞」「暴走特急」「エグゼクティブ・
デシジョン」を経てから製作された、最も
スティーブン・セガールに脂が乗った時期の作品。

東洋思想にかぶれたヒッピーみたいな性格と
格好というキャラ付けのくせしやがって
わけがわからない知性と身体能力の高さを
発揮する主人公が無双する内容なわけですが、
「多分核でも奴は殺せない」と思わせられるに
この上なく最適な作品じゃないでしょうか。
なんてったってセガールが敵からまともに攻撃を
食らったのは本作で数えて全部で三回ぐらいですからね!

そんでまあ「セガール映画だから」で済ませるのは
簡単なんですがストーリーは結構ひどいです。
「過去が全く謎の主人公」と「謎の連続殺人鬼」と
「模倣犯とその裏の陰謀」という謎だらけの状態で
スタートして複線ばっかりバラ撒くもんだから
観客からしたら何が何だかチンプンカンプン。
終わってみれば全然大した話じゃないんだけどね!
ついでに言うとタイトルの「グリマーマン」は
複線っぽい張り方はするけどあんまり意味はなさない。
あとセガールはL.A.の事件で派遣されてきた
はずなのに何故か彼が新たに関わった事件から
彼の過去に関する因縁まであらゆる話が
セガールを中心に回るのは突っ込みどころ。
いやまあ結局「セガール映画だから」ね…
笑って済ませましょう。

最も動けた時期のセガール無双に加えて、
格闘パートがどうしても地味になりがちな部分を
バディ・ムービーとして派手な爆破シーンや
カー・スタント等で補うことによって
アクションとしてはかなり楽しむことができます。
セガール好きならば是非押さえておきたい逸品。

全然関係ないけどセガールの娘役として
「スパイキッズ」でカルメンを演じた
アレクサ・ヴェガをスタッフロールで発見。
台詞すらない端役なんで別に大したことでもないけど。
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この幼女、ただものではない

B級ホラーの製作で知られる
ダーク・キャッスル・エンタティメントの
衝撃のサイコサスペンス・ホラー(?)
「エスター」を鑑賞しましたので
本日はこの作品をレビューしたいと思いまーす。

二児の母親であるケイトは、三人目の死産による
ショックでかつてアルコール中毒になった経歴を
乗り越え、空いた穴を埋めるようにして
孤児院から女児を養子にすることを決める。
夫のジョンが気に入った、九歳にして高い知性を
持つ女の子・エスターにしようとケイトも
意気投合するが、エスターはケイトに反抗的な
態度を取りつつもジョンと娘のマックスを
懐柔する狡猾さを見せ、徐々に彼女の持つ
凶暴性を露にしていくのだった…
というのがおおまかなあらすじ。

「ゴーストシップ」等に端を発する、今更感
溢れたぶっちゃけ面白くもなんともない
Z級ホラーを生み出してきたダークキャッスル
なんとかが今回もやらかしてくれました!

幸せになろうと努めている家族を相手に、
正体不明の狡猾な幼女があの手この手で
恐怖のズンドコに陥れるってな内容なんですが、
例えばミヒャエル・ハネケの「ファニーゲーム」に
代表されるような「不快感のエンターテイメント」は
旬をとっくに過ぎたようなジャンルで。
「ゴースト~」の時点で多分わかってて
敢えて流行から外してるのはあるんでしょうけど。

んでまあ、実はネット上である程度ネタバレを
知ってしまっていたためにドッキリ具合が半減。
「うおーこの幼女すげー!」っていうより
「ああーもうこのクソガキ早く死なねえかな」って。
でも「幼女すげー」ってなっててネタバレした時の
ガッカリ具合のダメージも想像すると怖い。

全体を通してサイコサスペンス・スリラー寄りに
したいのか、それともホラーにしたいのかの
方向性が定まっていなくてちぐはぐさを感じます。
脚本があんま練り込めてない感じで、カメラワークが
「別に誰も後ろから追ってきてないのに・そこに
誰もいないのに一人称的視点で」…言いたいこと
わかりますかね。そういう子供だましの類で
怖がらせる安っぽさも作品の質を落としてます。

ってなわけで、全部ひっくるめていつも通りの
ボンクラ具合満点のダークキャッスル作品。
マジに構えて観ると損するぜ!

評価すべきはエスター役のイザベル・ファーマン。
見事なまでにクソガキを体当たりで演じています。
難聴の言語障害児という難しい役どころの少女・
マックスやまだ可愛げのある方のクソガキ・
ダニエルを演じている子も同様で、今の映画界の
子役って本当レベル高ぇーなーと思った次第です。

我は神罰の代行者

その破天荒なストーリーから気になっていた
「レギオン」を鑑賞しましたので
本日はこの作品のレビューをしたいと思いまーす。

12月23日午前1時のロサンゼルス。
文字通り「空から降ってきた」、「ミカエル」と
呼ばれる男が倉庫を襲撃し、大量の銃火器と
パトカーを強奪してその場を走り去った。
一方、夫に逃げられた身重の女性・チャーリーは
そんな彼女を支えようとする青年・ジープと共に
砂漠のハイウェイのド真ん中に佇む
寂れたダイナー「パラダイス・フォールズ」で
従業員として働いていたのだが、その日訪れてきた
一見何の変哲もない老婆は突然牙を剥き出すと、
客の一人に噛み付くのだった…というのがあらすじ。
なんだかよくわからないかもしれないけど
言ってることは何にも間違ってない!

「G.I.ジョー」にも出演していた、仕事を全く
選ばない男デニス・クェイドが主人公の父親役で
出演している本作品は、「世界の命運を懸けて
二人の大天使が砂漠のド真ん中のダイナーで
殴り合いをする」というわけわからんちんな内容。

どこか社会から外れた感のあるクズの集りが
辺境のダイナーに篭もって正体不明の敵と一戦
交える、という内容は名(迷)作「ザ・フィースト」を
連想させますが、あちらが「徹底的なリサーチによって
展開の先を読ませない」という計算され尽くした
ものに対し、本作は「まず思いつかないような話を
あまつさえ実現してしまった」という正反対に
位置する作品と言ってもいいと思います。

プロットがプロットなんで半分開き直って作ってるような
部分はあるし、設定的に「なんでそうなるんだよ!?」と
突っ込まざるをえないというかそんなのばっかですが、
出オチの連続でもあるので素直に笑って済ませましょう。

監督は新人らしく、画面が暗すぎたり、カメラワークが
悪くて何やってるかわかりにくいという部分も
あったりで、良くも悪くも荒削りでギラギラした
インディペンデント系低予算映画の臭いのする一本。

「ザ・フィースト」と同じく、世の中こんなんばっかだと
困るけどたまにはこんなのもいいよね、という作品でした!

ジャバウォック12

なかのひとは滅多に雪の降らない地方に
在住しているのですが、友人に遊びに
誘われた今日は〆にスパ銭へ行こうという
話になっていた時に限って粉雪が舞っていて、
新年早々露天風呂で大変貴重な体験をしました。
というメモリアルの方が先行してしまった
わけですが、本日から公開された、現在全世界で
最も会員が多いと言われるSNS「フェイスブック」の
創始者、マーク・ザッカーバーグとその周囲の
顛末を描いた話題作「ソーシャルネットワーク」を
鑑賞してきましたので本日はこのレビューをば。

ハーバード大に就学する天才プログラマーのナード、
マーク・ザッカーバーグは女にフられて酒の勢いで
大学のデータをハッキングし、女学生二人の顔を並べ
「どちらがイケてるか?」の投票サイトを立ち上げる。
サーバーダウンとハッキングの事実によりマークは
半年の保護観察処分を受けるが、彼の腕を見込んだ
ジョックスのウィンクルボス兄弟とディヴィヤは
ハーバード学生専門の出会い系サイトの構築を
彼に依頼し、これをマークは二つ返事で引き受ける。
しかしこれに着想を得たマークは裏で独自のSNSを
プログラムし、友人エドゥアルドの出資を経て
「フェイスブック」と名づけられた
そのコミュニティサイトは全米の学生に留まらず、
やがて国外にまで規模を拡大していく。
アイディアの盗用だと息巻くジョックス、
規模の拡大と共に深まる友人との亀裂、
SNSの発展と共にマークは二つの訴訟を同時に
抱えるに至る…というのが大まかなあらすじです。

元々SNSに馴染みがない(なかのひとは所謂
「コミュ障」クラスのネット引き篭もりなんで…)ので
「フェイスブック」自体も何ができるのか
よくわかってないんですが、とにかく現在
ネット上で1兆円規模の市場とも目される
SNSを立ち上げた男とは一体何者なのか、
そしてその彼に起こった事件とは何なのかを
奇才デヴィッド・フィンチャーが映画化。

話自体はプログラマとして脳味噌が特化した
社会不適合者なクズい性格のナードが数々の
出会いや別れのほんの小さなきっかけから着想を
経てSNS立ち上げたら自分の手にも追えない
規模に発展していく顛末を描いていくという、
こう言ってはなんですが月並みな内容なんですが、
この辺がデヴィッド・フィンチャーの腕の見せ所、
細かいカット割りとスピード感のある演出、
けれん味の溢れる会話の妙で「二件の訴訟沙汰」を
観客に飽きさせることなく盛り上げていきます。

主なキャラクターはSNS創設者のマークをはじめ、
共同創設者にして出資者だが、規模の拡大とともに
マークとの確執を深めていくことになる友人、
「フェイスブック」を更なる怪物に育て上げる
きっかけを与えた「ナップスター」創設者と
しても知られるショーン・パーカー、
父親が富豪で自分たちもオリンピック候補と
目されるほどの非の打ち所のないジョック野郎兄弟と、
どれも個性派揃いなわけですが、さてしかし。
誰もが脳味噌の中にリソースを、もしくは
バックに強大なコネを持ち合わせている怪物たちを
見るにつけ、この映画を観ることになるであろう
大半のターゲットである若年層、もしくは
ナード層は誰に感情移入したらいいんだろう、
という問題も孕んでないこともないんですよね。

ただひたすら自分のプログラマとしての腕を
誇示したかった男の悲哀がここにある。
「力を持つ者には相応の責任が伴うのだ」?
それもいいかもしれない。
けれども、何もかも持たざる者はその皮肉さえ
味わうことが許されないのだ。これは辛い。

「フェイスブック」を巡る上での一連の話は
十分面白かったのですが、話の教訓的な物で
言えばそもそも立ってるステージの違う、
全く雲の上の話で何かを得られる以前に
そんなところに立つこともできないという
ある種のしんどさを痛感させられる作品でもありました。
面白かったんだけどね。確かに面白かったんだけどね。
そんな話。

水面の上を歩かれる神

若き日のアル・パチーノと社会派ドラマに
定評のあるシドニー・ルメットが実在の
事件をテーマに挑んだ意欲作「狼たちの午後」。
本日はこの作品のレビューをしたいと思います!

1972年、真夏のニューヨーク・ブルックリン。
三人の男が閉店間際の銀行に押し入る。
そのうちの一人は途中で怖くなって逃げ出し、
金庫の中にはろくに金が残されていなかった。
まるで素人のチンピラたちの仕事だったが、
警察の勇み足に端を発しやがて大衆やメディアを
巻き込む壮大な篭城戦へと発展してしまう…
というのが大まかなあらすじです。

本作は「ゴッドファーザー」シリーズでの
タッグでも知られるアル・パチーノと
ジョン・カザールの二人が銀行強盗役を熱演。
実在の事件を元に、ベトナム後の「ヒーロー不在の
時代」を背景にして、銀行強盗犯を英雄に仕立て上げる
メディアとそれに煽られる大衆や、法の在り方、
雇用問題、性障害問題等の当時のアメリカや現代人が
抱えていた社会批判や風刺、病理が盛り込まれています。

「十二人の怒れる男」でシドニー・ルメットが見せた、
低予算かつ血も見せない密室型群像劇にも関わらず
次々と状況が変わる、目が離せない緊張感は健在。
30年以上前の作品ということで、フィルムの
荒い映像がかえってヒリつくような空気を演出し、
リアリティを感じさせるというのは余談。

社会から爪弾きにされ、人生のドン底に陥った男たちが
今後の算段をああでもない、こうでもないと
限定された空間で論じる様はタランティーノの
「レザボア・ドッグス」のようでもあるし、
クライマックスの空港の息の詰まるシーンは
同じくアル・パチーノが主演を務めた名作
「ヒート」を連想させるようでもあります。

以上のように、「脚本や演出、演技さえ良ければ
映画はいくらでも良くなるんだ」という、まさに
シドニー・ルメットの、そして低予算映画としての
お手本のような作品であり、多くの映画監督に
影響を与えた作品なのではと伺え、「十二人の~」
同様に是非オススメしたい隠れた名作でした。

あんな笑顔は見たことがない

適当にレンタルリストに放り込んでおいたら
まさか「ロボゲイシャ」と一緒に送られて
くるとは…そんな戦慄を新年早々味わう
ことになったガイ・リッチーの問題作
「スウェプト・アウェイ」のレビューを
本日は行いたいと思いまーす。

典型的な有閑セレブ(笑)のアンバーは
夫や友人と共にイタリアからギリシャへの
船旅へと出かけるが、ろくに設備もない
ボロ船だと彼女は文句をタラタラ。
暇つぶしのターゲットとして雇われ使用人の
ジュゼッペをとことんいびりにかかるが、
ある時彼女の嫌がらせとトラブルが重なり
二人は無人島へと流されてしまうことに…
というのがおおまかなあらすじです。

「ロック・ストック~」や「スナッチ」で
知られるガイ・リッチー監督が「シャーロック・
ホームズ」で返り咲くまでの「空白の期間」を
埋める黒歴史とでも言うべき作品であり、
そして公開当時の02年の間は妻だった(08年に
離婚が確定している)マドンナと共にラジー賞を
夫婦揃って受けてしまったという、まさに
名実共にそびえ立つクソの山でもあります。

元々は74年の映画のリメイクだそうですが、
そんなことは置いといて夫婦が趣味で撮った
としか思えないマドンナの不味さが酷い。
前半45分はひたすらマドンナ演ずるアンバーが
いかに吐き気を催すクソ女かをこれでもかと
描写し、無人島編の後半では調教されて
主人に尽くす従順な女へと変わっていくという
テンプレ展開なわけですが演出や判定として
アンバーに甘すぎる感があり過ぎ。
サバイバル能力に長け過ぎる逞しき男・
ジュゼッペの方も実は結構性格カスなので、
終始むにゃむにゃさせられること然り。
そんなんだから二人の心の交流も「要するに
ストックホルム症候群だよね?」という
冷ややかな目でしか見ることができません。

ビジュアル面においてもマドンナ贔屓が大層
裏目に出ていて、年齢として「とう」が経っている
マドンナの裸体を前面に押し出すのはまだいいとして
じゃあ無人島で男と二人っきりで生活するという
割には何故か肌はツヤツヤでサバイバル感のある
痩せこけた感じは一切出ていないし、もう一回
繰り返すけど無人島で男と二人っきりで生活
しているくせにこいつらは海で泳ぐにも
わざわざ水着を着けやがるんですよ!バカか!?
体当たりで臨むつもりがないなら監督も女優も
最初からこんな作品に手をつけるんじゃないよ!

最後の最後までマドンナ贔屓が続いた後に、
「え?これで終わり?」っていうなんだか
納得のいかないブツ切り感もあるエンディング。
ラストの演出で観客はポカーンとするしかありません。
こうなるともう笑うしかないよ!

「楽をした金持ちはいつかツケがくる」なんて
台詞が作中に出てきますが、皮肉にもまさしく
道楽で作られた、予算をドブに捨てるような作品であり、
エド・ウッドマラソンの時頻繁に口にした
「これよりクソな映画は今の世の中いくらでも
氾濫している」という言葉がぴったりと当てはまる
ような実に素晴らしい作品でした。すげぇよ。

あなたは悪い人だから死になさい

お正月気分で観たい、でも本当にお正月に
観るにはあまりにも凹まされそうということで
微妙なタイミングで観たのが今回レビューする
「ロボゲイシャ」。

幼い頃両親と死に別れたヨシエは芸者の家に
引き取られ、唯一の肉親である姉にして売れっ子の
菊奴に対して下働きの惨めな日々を過ごしていた。
ある時、ヨシエはその優れた身体能力を上客の
一人である影野ヒカルに見初められ、
姉と共に食事の誘いを受けることとなる。
密かに国家転覆を謀る影野製鉄の御曹司である
ヒカルは、姉妹の心を巧みに操り、色仕掛けで
有力者に近づき、改造した機械の身体で相手を
殺す「裏ゲイシャ計画」へ組み込むことに成功する。
お互いをライバルとして心身共に殺人マシーンへと
変貌していく姉妹だったが、ある時ヨシエが受けた
暗殺依頼の件から彼女の心に変化が訪れる…
というのが大まかなあらすじです。

「正確にはロボじゃなくてサイボーグだよね?」
っていう突っ込みを入れるのもなんだか
アホらしいB級路線を意識したアクション邦画。
チープなCG、チープな特撮でヘナヘナな内容
なんですが、こんなんが全国の劇場で公開されていた
というのはある種のホラーを感じさせます。

全編通して思うのは「ふざけた作品だからって
作り手側もふざけていいわけじゃないよね」ってことで。
低予算だからって半分開き直るんじゃなくて、
もっとディティールへの拘りはちゃんとするべきところで
しようよ!と思ってしまうわけですよ。こんな作品でもさ。
もう一つは女同士の戦いがメインの作品で、ゴア系も
ある程度意識しているなら、キャットファイトや
リョナ要素はもっと盛り込んで然るべきだとも思うわけで。
歪んだ性癖やエロスが全く感じられないのはマイナス。

反面、ギミックとか発想が特撮寄りで、話のテーマ自体も
「反目しながらも最後には姉妹の絆を戻す」っていう
黄金パターンなので、もっと単純にヒーロー映画路線で
クソ真面目に撮っていればずっと面白い、そして観客に
戸惑いを与えるという意味で成功したんじゃないかと。

ちと話は逸れますが、ラスボスの位置に収まる
大沢たかお風のイケメンの台詞回しがそこそこ
面白くて、いちいち目撃したことを再び台詞にして
解説してくれることがしばし。
多分この監督に「彼岸島」撮らせたらもっと
面白い作品になったんじゃないかと思いますアレ。
しかし、普通に日本語として準リアル鬼ごっこクラスに
おかしい台詞回しも多かったりするんで、脚本に
関しては天然でダメな子なんじゃという気も拭えません。

全体的にピントがあってなくて、なんだか中途半端な
内容になってしまった感が拭えません。
多分インディーズ関係で細々・のびのびやった方が
監督的にも性に合ってるんじゃないかしら…

このレビュー書いてる時にずっと頭にチラついてる、
Vシネの名作「フルメタル極道」と比べると
やれること・やれないことに関しては対極的に
ある作品のような気もします。

んー………良い結びが思いつかない。
「良くも悪くも『まあこんなもんだよね』って作品でした」

このジャングルこそ我が故郷

「ザ・ロード」と一緒に借りたのが
「なんてこった、ネットレンタルDVDで
普通にありやがる」ということに気づいてしまった
エド・ウッド映画「怪物の花嫁」。
結局年をまたぐ形でエドマラソンしてしまった
わけですが本日はこのレビューをば。

山奥の洋館に住むエリック博士は、放射線によって
超人を生み出すという妄執に囚われており、
聾唖の巨漢・ロボを助手に引き連れてすでに
十数人が彼の人体実験の犠牲となっていた。
街では「謎の怪物の仕業」と騒がれており、
新聞記者のジャネットは危険を顧みず
件の山へ単身乗り込むが、博士に捕まってしまう。
その足取りを追って彼女のフィアンセである
刑事のディックもまた山へ足を踏み入れることに…
というのがおおまかなあらすじです。

作品の内容よりも、その背景を追った方が
ずっと面白いと言われる本作。
瀕死の老人ベラ・ルゴシがモルヒネ中毒末期の
ためにギャラを捻出し、主人公とヒロインは
スポンサー絡みが原因で大根を起用することに
なってしまったとか(とは言っても作品の
内容がアレ過ぎて別に気にならない)、
とにかく予算が捻出できずに奔走し、
その度に撮影の中断を余儀なくされたんだとか。

作品自体は悲哀のマッドサイエンティストを
中心に、様々な理由で彼を追う様々な人々を
描いたホラーなんだかパニックアクションなんだか
サスペンスなんだかよくわからない内容に
なっていて、その博士も超人創造に躍起になってる割に
なんでか作成・飼育している巨大ダコ(水槽のタコが
泳いでるだけの映像かさもなくばハリボテの二択)を
たまに人間にけしかけてはニコニコしているという、
コラージュ作品を観ているようなツギハギ感が素敵。

69分という短い尺の中で、登場人物が無駄に
チンタラしているので(全然いらないシーンで
妙な長回しが多いのもポイント)、大して
書くこともないんですが、逆にそこまでクソって
評価するほどの内容でもないんですよね。
バートン映画「エド・ウッド」内で暴動起こって
ましたが、少なくともそこまで怒り狂うことはない。
この辺は腐っても鯛と言うべきか、ベラ・ルゴシの
一挙手一投足や眼力の鬼気迫る演技から発せられる魅力や
はたまた悪のカリスマ性か、とにかく彼の存在感が本作を
ただの凡作ではない何かに仕立てているのは確かです。

何度も書きますが、取り立てて書くことが多くなければ
これよりもクソな作品は今の世の中いくらでも
氾濫している実に中途半端な内容の作品です。
それでも作品の背景を知り、映像から溢れ出る
途方もない映画への意欲と愛を感じ取ると、
なんだか嫌いになれない、そして観たことに何らかの
意義すらあったような気にもなれた作品です。

心に宿る火

本年の最初に見る映画は、何となく
これにしようという気になった
ヴィゴ・モーテンセン主演の「ザ・ロード」。
本日はこの作品のレビューをしたいと思います!

世界を襲った突然の天変地異により、
空は雲に覆われ、作物の育たない大地には
人食いも辞さない略奪者たちが闊歩する。
その崩壊した危険な世界を、一人の父親が
愛する息子を連れてひたすらに南を目指す―――
…というのが大まかなあらすじです。

同名の小説を映画化したという本作品。
主演は「ヒストリー・オブ・バイオレンス」で
形は違えど家族を守るために孤独な闘いを
繰り広げる父親を演じたヴィゴ・モーテンセン。

世紀末映画にはつきものの「マッドマックス」軍団、
共食いに走るなんてのは「ザ・ウォーカー」だし
ジャンクフードに文明の臭いを感じるのは
「ゾンビランド」、ピアノの演奏こそ人間が
人間らしくあるための証なのは「戦場のピアニスト」、
子供こそが世界の、人類最後の希望となるのは
「トゥモロー・ワールド」(ちなみに何故か海を
目指したがるのも一緒)と、終末を描いた映画は
これまでに数多く目にしてきた上で、要所要所で
被る部分も多いのですが、これほどまでに
絶望的・閉塞的・危機的・壊滅的な終息感の
漂う映画に出会ったのは初めてかもしれません。

人と人の交流以前にまるで世界にたった二人
取り残されたような状態で、たまに出会う者と
言えば人間とは形容し難いケダモノたち。
常に何かに怯え、長い月日と道のりの中で
疲労・病・怪我がのしかかり衰弱していく。
そんな極限状態から浮き彫りにされるのは、
ひたすらに息子を想う父親の痛ましい愛。

父のヴィゴ・モーテンセンもさることながら、
子役のコディ・スミット=マクフィーの
迫真の演技がすさまじく、あばらが浮き出るまでの
減量からもキャスト・スタッフの意気込みが感じられます。
なんというか、こういうとこのディティールから
「ザ・ウォーカー」が如何にクソだったかを
再認識してしまうんだよなーというのは余談。

あまりに重いし、今後人類に明るい未来が
待ち受けているかと思うとそんなこともないだろうし
かなり凹まされる作品ではあるのですが、
反面テーマがしっかりしているので観客にとっては
得られた物や充実感がしっかりと残ります。
新年に向けて何となくやる気を喚起させてくれる、
自分のチョイスは決して間違っていなかった良作でした。

ちなみにラストのチョイ役で出てくるのは、
最近目にしていなかったガイ・ピアース。
極限状態での人肉食をブラックユーモアも交えて
描いた作品「ラビナス」で、主演を務めたこともある
彼が、あの役どころを演じたのはなかなか面白い。

ハッピーニューイヤー!

あけましておめでとうございまーす!
今年もよろしくお願い申しあげます。
2011_nenga.jpg
…月並みな定型を手短で
申し訳ないのですが
他に書くこともないし………
そんなわけでよろしくネ。
プロフィール

マイケル・チバ

Author:マイケル・チバ
シルバーレイン
マイケル・チバ(b30277)
薬師寺・米(b41960)
を経て、
現在はエンドブレイカー!
マーヴィン・ジェント(c06527)
にて稼動中。

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