スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

タッポイタッポイ

昨日友人と半年振りくらいに会って
遊ぶことになったのですが、
とりあえず映画を観ようってことで
一本は「アリス3D」にするにしても
もう一本が決まらない。
結局全く興味がなかった「ザ・ウォーカー」を
鑑賞することにしたわけですが、
これが近年稀に見る地雷だったので
レビューにして書き止めたいと思います。

199X年、世界は核の炎に包まれた!
だが人類は死滅していなかった!
残された僅かな食料と水を奪い合う
略奪と暴行が蔓延る荒廃した世界の中、
ただひたすらに西を目指す
旅人(ウォーカー)が一人。
彼が立ち寄ったとある街の支配者・
カーネギーは彼の持つ一冊の「本」こそが
人心を支配し、世界を変える力を
持つと言い、力づくで奪おうと試みる。
果たして男は追っ手を振り切り、
旅を成就させることができるのか!?
というのが大まかなあらすじです。

一番最初にぶっちゃけてしまうと
あらすじからわかる通り世界観と
主人公のキャラクターは完璧に
「マッドマックス2010」ってなもんです。
しかしこんなそびえ立つ糞で
塗り固められた山は見たことがねえ!

次に言うべきは「無駄に
スポンサーに優しい映画」。
冒頭10分で壊れかけたiPodのイヤホンを
耳に挿し、KFCのウェットナプキンで
身体を拭き始める主人公。
その後もこれでもかと最後まで
意味もなくしつこく登場し続けるiPodや
わざとらしく画面に表示される
GMのロゴ入りの車等々、
とっても微笑ましい光景が満載。

道中の描写も冗長極まりなく、
前述の通り世界観と主人公の
造形は「マッドマックス2」と
メル・ギブソンそのままなのですが、
その「世紀末に生きるアンチヒーロー」
という設定はOPの描写で十分伝わるのに
「もうわかったから!もうわかったから!」と
観客の方がいい加減悲鳴を上げそうなくらい
しつこく説明的に続けるもんだからウンザリ。

「世界を変えるだけの力を持つ本」って
なんだろう?って思いますよね。
はい、クソ程の捻りもない設定です!
「主人公だけが読むことができる」、
その上で「頑なに他人に読ませたがらない」
という設定のネタ明かしだけは
面白いと思いましたが、それに
「今まで全くそんな複線なかっただろ
このボケが!」っていう超展開が
付随してくるのでもう呆れるしかない!

世紀末設定なのにスポンサーに優しいとか、
その他諸々全部ひっくるめて、
何処まで本気で何処までギャグなのか
わからないのが悪い方向に作用して
しまってんですが、その一因には
デンゼル・ワシントンが主演で
クソ真面目に演技してるのもあるよねと。
サミュエル・L・ジャクソンだったら
「ああ、これはバカ映画なんだね!」って
もっと観客はヘラヘラ笑いながら
安心できる作品だったのに!!

いやほんと、久しぶりに金だけ無駄にかけた
面白さの欠片もないクソ映画に遭いました。
たまにはこういう体験もしないとね。
スポンサーサイト

ミステリーメン…彼らは一体何者なんだ?

「ウォッチメン」や「アイアンマン」といった
アメコミを原作とした名作・娯楽大作が数多く
輩出されるようになった今日ではありますが、
10年以上前に「ウォッチメン」のような
駄目自警ヒーローたちが「アイアンマン」のような
完璧超人に憧れて奮闘する笑いあり涙ありの
ヒーロームービーが既に存在した!
というわけで、今回はその「今だからこそ
もっと評価されるべき」作品とも言える
「ミステリー・メン」を鑑賞しましたので
本日はこのレビューを行いたいと思います!

時は近未来、チャンピオン・シティ。
企業をスポンサーにヒーロー活動を行う男、
キャプテン・アメージングは最早
殆どのヴィラン(悪役)を刑務所送りに
してしまい、それはスポンサーが
離れつつあるということも意味していた。
危機感を覚えたキャプテンはかつての大物、
今は刑務所にいるカサノバの釈放願いに対し
裁判員の背中を後押ししてサインを取り付ける。
だがこれが仇となり、現役復帰したカサノバの
計略によりキャプテンは逆に囚われの身に。
これを目撃していた男が一人いた。
普段は三流ヴィランにすら勝てない駄目な
自警ヒーロー、自称「怒れる男」ロイだ。
キャプテンのようなスーパーヒーローに
憧れる彼は同じく駄目ヒーロー仲間の
「シャベラー」「ブルー王子」と共に
キャプテン救出作戦に乗り出すのだが…
というのが大まかなあらすじです。

ポストモダンチックな近未来を舞台に、
いい歳した男たちがヒーローに憧れて
一念発起するというストーリーで、
例えるならばウォッチメンに出てくる
「ミニッツメン」の設定からの
影響も伺えるのですが、それ故に
登場人物がどれもこれも情けなくて
おかしいやら哀しいやら。

「キレやすい男」という設定なだけで
だからって別に鉄の爪が飛び出したり
火の玉を飛ばせたりするわけでもない、
その上腕力までからっきしの「怒れる男」を
筆頭に、とりあえずシャベルを闇雲に
振り回すだけが能の工事現場男「シャベラー」、
投擲能力はそこそこだが扱う武器が
フォークなので殺傷能力ほぼ0の「ブルー王子」。
ちなみに彼はエキゾチックな緑と花柄の
衣装を身に纏い何が「ブルー」なのかはさっぱり。
そんな彼らがキャプテン救出のために
オーディションで集めたのが、その昔
ジプシーの呪いでスカンク並の屁しか
出なくなったというニキビ面「スプリーン」、
誰も見ていない時にだけ透明になれる
超能力があると言い張る「透明ボーイ」、
昔マフィアに殺された父親の頭蓋骨を
ボーリング玉に埋め込み、その彼の
復讐に燃えるアブない女「ボウラー」と、
どいつもこいつも駄目な個性派揃い。
これに「南部では知らない者はいない」と
言われるローカルヒーロー「スフィンクス」と
「殺傷能力のある武器は作らない」が信条の
ヘンテコ科学者「ドクター・ヘラー」が加わり
ハチャメチャ珍道中が繰り広げられます。
どう?面白そうでしょ?そうでもない?

「駄目な奴らが駄目なりに頑張る」という
ストーリーは確かに王道で月並みな
見方もできますが、例えばバットマンや
アイアンマンのように無敵の肉体と頭脳と
兵器を持つヒーローが活躍する話が数多く
観られるようになった昨今では、
敢えて「B級」や「学芸会」を意識して
作ったという本作が逆に新鮮に映ります。

そして10年前は無名に近い俳優を数多く
起用したばっかりに大ゴケしたという話の
本作品ですが、今や娯楽大作でもよく
見られるベン・スティラーを筆頭に、
グレッグ・キニアやジャニーン・ガロファロ、
トム・ウェイツといった、映画を
かじってる人間ならどっかしら聞いたことある、
そして別作品で見ているであろう役者が満載。
個人的には「マグノリア」で元少年クイズ王の
駄目男(ここでも駄目男役か!)を演じた
「シャベラー」のウィリアム・H・メイシーが
とっても渋い演技で好みです。
そんなわけで、各々の役者が確実に知名度が
上がっている今だからこそ観れば
その評価や価値も一変するのではないかなと。

駄目な奴らが一念発起するB級映画を意識した
一流エンタテイメントってことで、これ観た後に
ついでに「ギャラクシー・クエスト」も
続けて観てしまったわけですが、どちらも
素晴らしい出来なので是非観て欲しいですね!
調べてみたら同じ1999年公開だったみたいで、
当時なんかこういう流行とか時代背景でも
あったんでしょうか。

ココナッツ&メタル

先日「アウトレイジ」と一緒に観てきた、
安心して頭カラッポにして見れるバカ映画
「アイアンマン2」のレビューを
本日は行いますよー!

「アイアムアイアンマン」。
トニー・スタークはカミングアウト後も
社長として精力的な活動に一層励み、
父の長年の夢であったイベント
「スターク・エキスポ」をも実現、
大勢のアメリカ国民の支持を受け
彼の人生は順風満潮に見えた。
しかし彼の心臓である生命の源
「アーク・リアクターユニット」と
その動力源「パラジウム」が発生させる
毒素は少しずつ彼の肉体を侵し、
彼は死の危機に晒されていた。
その事実をひた隠しにしたまま、
彼がモナコグランプリに「出場」した折、
トニーに何らかの怨恨を抱く謎の男
「イワン」がリアクターユニットを
装着した兵器で武装し会場に乱入してくる…
というのが大まかなあらすじです。

前回が自分で起こした火を消して
回るというマッチポンプなら、
今回は父の代から続く怨恨の火の粉を
自ら払うという何処まで行っても
内輪揉め感全開、だがそれがいいという本作品。

世界一の頭脳を持つ超自己中心的男、
しかも多分一生遊んでも使い切れないような
資産の持ち主でもあるトニー社長に、
二番手企業に甘んじている社長と
一応トニーに比肩するだけの頭脳を持つ男が
手を組んでどうにか見返してやろうと奮闘する、
と書くとあれ?社長すっげえ嫌な奴じゃね?
って感じだけどでも実際全然間違ってません。
だってそれを楽しむ映画だから!

そんで後はVFXバリバリのパワードスーツ同士の
一大空中戦を楽しんでくださいって感じな
わけですが、日本人には某格闘ゲームの
おかげで妙に馴染み深いキャラ「ウォーマシン」が
今回から新たに参戦するのが嬉しいところ。

それからドリームチーム「アヴェンジャーズ」の
設立に際し、ニック・フューリーが本格的に
トニーと絡むこととなり、あんなアイテムや
こんなアイテムが劇中の隅っこに登場して
複線回収する気あんのかそれとも匂わせるだけ
匂わせて全部投げるつもりなのかはともかく
にわかアメコミファンでもニヤリとさせられる要素満載。

今回はサントラに「AC/DC」を前面に打ち出した
ってんで、エンディングでサバスが流れないのが
ちょーっと物足りないかなーというのは実に
個人的な余談ですが、本当何も考えないでいい
バカ映画として前作を上回る良い出来でした。

あと全然関係ないけどドーナツ片手に
本作鑑賞してたら社長も劇中で
ワシワシ食っててなんか妙に嬉しかった。
皆さんも鑑賞の際には是非ドーナツをご一緒に。

ファッキンジャップぐれぇわかるよバカ野郎!

家に引き篭もってばっかりいたらダメだ!
たまには仕事を全くしない1日も用意しよう!
でなきゃ何処かが壊れる!ってなわけで
なんか久しぶりに日光を浴びてきた気もしますが
公開映画最新作「アウトレイジ」と
「アイアンマン2」を観てきました。

レビューすべきかなー、と思いつつも
折角なので書き留めておこうということで
本日は「アウトレイジ」の方を
レビューしたいと思います!

日本有数の暴力団・山王会会長は
傘下の池元組組長が会とは杯の仲にない
村瀬組と何やら影でこそこそとつるんで
いることが気に食わず、池元に釘を刺す。
実は池元と村瀬は会ご法度の麻薬に
手をつけアガリをかすめ取っているのだが、
池元は会長に対する一応の疑念を晴らすために
傘下の大友組に白羽の矢を立て、
ある一つの仕掛けをさせることに…
というのが大まかなあらすじです。

北野映画監督というと「Dolls」以降久しぶりに
鑑賞することになるんで、足掛け約10年振り
くらいになかのひとが観たことになる本作品。

一つの群れの中にも上下関係があって、
大きい魚がいれば小さい魚もいて、
計算高い奴がいればただ噛み付くしか
能のない奴もいる。
トップに立つか、或いは今の地位を
死守するか、どちらにせよ誰もが
甘い汁を吸おうと躍起になるヤクザの世界で、
ただひたすら愚昧・愚直に闘い続ける
尖兵、下っ端の方の中間管理職みたいな
立場にいる男・大友を北野武自らが演じます。

でまあ、蓋を開けてみると北野武が
ヤクザ映画を撮る時の一貫したスタイルには
10年以上前から全く変化がないわけで。
しかし現代という舞台設定にも関わらず
全員がスーツ一色で解決方法が暴力
一辺倒の武闘派揃いってんで、
その様相はアナクロを超えて
ポストモダンの領域ですらあります。

さて、「俺もヤクザになってこんな風に
無意味な破滅型の人生を送りたかった」
というのがスタイルなわけですが、
前述の通りポストモダン風なのに
なんだか変なところでリアリティに拘ったり、
ナルシスティックな願望が入り混じって
随分独りよがりになってしまってんですね。
終盤の展開も「格好悪いことで格好つけようと
してしまっている」というか、なんだか監督の
照れ笑いのようなものも見え隠れしているし。

別にピカレスクのオナニーに付き合うのは
全然構わないのですが、アートワークと
カタルシスは「ソナチネ」の時点で
既にピークを迎えてしまっていて、
何が言いたいのかっていえば要するに
もう少し観客を喜ばせようっていう
エンターテイメント性と気持ちが
あってもいいんじゃない?という作品でした。

あと凄惨な拷問描写は物語に緊張感を
与えているのですが…なんというか
「ここまでやられると引くわー」
ってのが次々出てくるんである種の
ホラー映画みたいなヒヤヒヤを感じます。
なんかインパクト強すぎてそこばっか
印象に残ってしまって。本末転倒というか…

噛み付くしか能がない不器用な狂犬なんて姿は
「狂い咲きサンダーロード」のようでもあるし、
凄惨な描写を伴うピカレスクなんてのは
「スカーフェイス」のようでもある、
そんな真新しさも見当たらない本作は、
本人もコケたと確か認めてた気がする
「ブラザー」を悪い意味で延長した
先にあるような存在でした。
どうしてこうなった!

この邦題はクソだ!

「恋はデジャ・ブ」同様に
「この邦題を考えた馬鹿を殴りたい」ってな
衝動にも駆られる、タイトルで損してると思う
洋画は結構あると思うんですが、
今回はその一本、原題「イン・ブルージュ」、
邦題「ヒットマンズ・レクイエム」を
鑑賞しましたのでこのレビューを
行いたいと思います!
なんだよヒットマンズレクイエムってよォー。

落ち着きのないどこか子供じみた性格の
殺し屋・レイは組織のボス・ハリーの命令により
年老いたベテラン殺し屋・ケンと共に
ベルギー、ブルージュに潜伏する。
御伽噺から飛び出したような街並みや
博物館もレイにとっては退屈でしかなく、
そんな最中で映画の撮影現場で働く女性、
クロエに彼は一目惚れしてしまう。
しかしレイの本業である「仕事」で起こった
ある予想外のアクシデントが、彼の心と
立場を危ういものにしてしまう…
というのがおおまかなあらすじです。

コリン・ファレル演ずる若き殺し屋・レイを
主人公に、裏社会で生きる男の三者三様の
生き様を描いたのが本作品。

繊細なレイ、老練なケン、それから
自己中心的で癇癪持ちのボス・ハリーは
それぞれ個性的に描かれ、またそれが
人間味溢れる造形に直接繋がっています。
そしてまた、人殺しを生業とする彼らが
辛うじて人間としての体裁を保って
いられるのは、彼らが何らかの
仁義や信条、矜持によりかかっているから
であると同時に、結局そうして彼らは
犯罪者に他ならず、善良に生きている人々の
生命や良心を踏みにじり手当たり次第に
クソまみれにしていく…というアイロニーを
実に上手く物語に絡め表現していきます。
加えて台詞回しも実に洒落ていて、この辺は
アカデミー脚本賞ノミネートというのも納得。

それで、主演コリン・ファレルとなってますが
専ら主人公に近い性格と活躍をするのは
むしろレイの相棒であるケン。
ケン自身も何処か冷酷になりきれないところがあり、
日常のやりとりから中盤の思わぬ展開等で
垣間見えるレイとの年齢を超えた友情は
笑いあり涙ありで一見の価値あり。
ケンを演じたブレンダン・グリーソンは
あんまり耳に馴染みがないんですが、
調べたところ「28日後」の愉快な中年男で。
本作ではうってかわってハードボイルドな
ヒットマンを演じてて全然気づかなかったわけで、
キャラの使い分けの匠な性格俳優と知り
大変好きになりました。今後要注目。

血とバイオレンスにまみれた仁義なき
ハードボイルド映画ってんで
万人向けじゃないんですが、
ヤクザものが好きならば是非オススメ。
それにしてもこの邦題はないわー。

霧の中に何かがいる!

偏屈なスティーブン・キング自身や
キングファンも納得という
一部マニアの間では有名らしい作品
「ミスト」を鑑賞しましたので
本日はこのレビューを行いたいと思います!

アメリカのとある田舎町では
局地的な天変地異に襲われ、
大嵐によってクレイトン一家は
大木が倒れ窓を突き破り仕事場が荒らされ、
ボート小屋が損壊する等の被害を受けた。
仲の悪い隣人、都会から越してきた弁護士
ノートンは愛車が大破してしまったという
願いを聞き、父デヴィッドと息子ビリーの
三人で街まで買出しに出かけることになる。
街のふもとのスーパーは案の定
買いだめの客でごった返していた。
そんな折である。
鼻から血を流し、「霧の中に何かがいる!」と
叫びながら店に駆け込んでくる老人が一人。
それから間もなくして、得体の知れない
真っ白な霧が音もなく街全体を覆いはじめ…
というのが大まかなあらすじです。

スティーブン・キング原作、
監督はフランク・ダラボン。
どっかで名前聞いたことあるなと思ったら
「ショーシャンクの空」「グリーンマイル」に
続く黄金タッグ三作目ってことですが、
感動大作の二本に続けて三作目が
これって本当にいいの!?と思いつつも、
テンポのいい展開とキャラの掘り下げにより
ともすれば低予算TVドラマにもなりかねない作品を
上質なホラー(?)映画として仕上げています。

キング作品ならではの超展開で
霧の中に潜む者が「ええーっ!?」ってんなら
その設定バラしも「えええーっ本当にそれかよ!」
ってな感じなのですが、こういった作品の
定番である「本当の敵は己の心の中にある」
「それでも人間は絶滅しない」という
テーマもまた逆に心地よい。

彼がモチーフとするらしい「蝿の王」が
本作でも如実に現れており、かつて夜の闇の
向こうに潜む死の恐怖から人々は神と
宗教を創造し、原始時代に戻された彼らは
「それ」に翻弄され熱狂する…
という様をありありと描いていきます。

面白いのは「ザ・フィースト」同様に
「フラグ」の存在が全く曖昧なため
生き残る人間と死ぬ人間の展開が全く読めない!
「こいつ早く死ねばいいのに!」ってのは
当然数人用意されているのですが、
和解フラグ立ちそうで立たずに
そのままフェードアウトしちゃったり、
観客的には「死ね!殺せ!」と念じつつも
ズルズル生き残っちゃったりするのもいたり、
この辺はキングの「ねえどんな気持ち?」という
したり顔が浮かんでくるようでドキドキします。

キャスト、舞台設定、衝撃のラスト
全部ひっくるめてB級テイスト以外の
何者でもない作品なのですが、
なるほどキング作品独特のぐんにょり感・
むにゃむにゃ感が大好きな人には
たまらないであろうことも確かです。
良い意味の方でこの上なく愛すべきダメ映画、
なおかつパニックアクション好きや
サスペンスホラー好き等多方面に
アピールできる丁寧な作りでもありますので、
万人とはいかないにしても意外と
オススメできる人は多い気がします。

カメラの外側は面白い

IMdbチャート探訪というわけで、
今回鑑賞したのはクラシック映画
「サンセット大通り」。
本日はこのレビューを行います!

ロサンゼルス、サンセット通りに
面した大邸宅のプールで
一人の男が背中と胸を撃たれ死んだ。
男の名前はジョー・ギリス。
ハリウッドの冴えないB級脚本家だ。
半年前、彼はアパートの家賃も
払えない程に困窮し、借金300ドルの
カタとして車を取り上げられそうになる。
彼は借金の穴埋めのために映画関係者や
知人に片っ端から当たるが成果はゼロ。
借金取りに追われた挙句、車はパンクし
ひとまず身を隠す場所として選んだのが
サンセット通りの古びた大邸宅だった。
時代から取り残されたような場所に住む
老女、かつて無声映画の女王と呼ばれた
ノーマ・デズモンドとの出会いが
ギリスの人生を一変させることとなる…
というのがおおまかなあらすじです。

冴えない男、ギリスが殺害されたという
事実から始まり、その結果に至るまでを
スリラータッチで描いた本作品。
しかしその過程の中で描かれるものは
ハリウッドの移り変わる時代と、
その闇に潜む魔物に魅入られた者の
栄光と落日、そして狂気と、テーマは
実に多岐に亘り内容が濃く凝縮されています。

巨万の富を持て余し、いつか銀幕に
返り咲く日が来ると信じてやまない
哀しき過去の女王・ノーマと、
そんな彼女に縛られることを嫌いつつ、
「牢獄」と評しながらもその安楽な
生活を手放せずにいるギリス。
だが彼はハリウッド新進気鋭の
女性作家を目指す野心溢れる
若く美しいベティとの間で板ばさみに。
そしてまた、ノーマの屋敷の執事である
謎多き男・マックスの告白により
ノーマの更なる苛烈な過去が
浮き彫りにされる…!と、キャラクターの
造形にも一切の余念がありません。

作中に散りばめられた言葉遊びや
暗喩も実に面白く、「クレジットの
脚本家なんて観客は誰も気にも
留めないだろう」なんて毒もチラリ。

アカデミー美術・撮影賞受賞、
撮影賞ノミネートも納得の
カメラワークも素晴らしく、
特にラストの展開は今もなお
多くの映画で影響を与えているであろう
映画史に残る鳥肌物のデキ。

「十戒」で知られるセシル・B・デミルが
本人役で「映画は時代と共に少しずつ
変わって行く」と発言し、また作中で
「ロウ人形」と評される、かつての
大物スターがカメオで出演していることも
加えて、ハリウッドの変遷とその黄金期の
一つを象徴した作品だと思いました。

冴えない脚本家の男とハリウッドの闇、
というとコーエン兄弟の「バートン・フィンク」を
連想するのですが、設定こそ違え
その肌触りや毛色は実に似た物を覚えます。
「ハリウッドの変遷」という意味も踏まえ、
こちらも一緒にオススメしておきたい。

魔法の杖

先日観たセガール映画の口直し…
というわけでもないのですが、
カート・ラッセル主演の
「エグゼクティブ・デシジョン」を
レンタルしましたので本日は
このレビューを行いたいと思います。

アメリカ政府が強引に逮捕を取り付けた
イスラム過激派テロリストの指導者、
ジャファの解放を要求するため
彼の右腕的存在であるナジは
ジャンボジェット機343便をジャックする。
テロ対策情報部のグラントは
彼らの本来の目的は核兵器にも
匹敵する神経ガス「DZ-5」による
自爆テロだと提唱する。
特殊部隊中佐・トラヴィスの提案により、
元スペースシャトル支援機、今は軍部が
回収・改造した特殊輸送機で空中から
秘密裏に飛行機に潜入、テロリストの
撃退と爆弾の回収を行う作戦が決定される。
トラヴィスは先日ガス兵器の奪還作戦を
立てたのがグラントであり、またそれが
失敗に終わったことにより不信感を
募らせていたため、彼もまた輸送機に
乗せ作戦の遂行に協力させることに…
というのが大まかなあらすじです。

カート・ラッセル主演なのですが、
一番最初に「テロ対策特殊部隊」と
「トラヴィス中佐」のテロップが入り、
「あ、これがカートかな」と思いきや
夜の屋敷の庭の茂みから出てくるのは
OPノンクレジットのセガール!
ってんで盛大にブチ吹かされます。
神経ガス奪還作戦のシーンなんですが
カートは一切出てこないの!

で、肝心のカートはというと
「NY1999」シリーズにおける
スネーク・プリスケンのような
ちょっと間の抜けたプロ工作員の
キャラかと思いきや、銃の撃ち方は
おろか身体を動かすこと自体が
苦手なデスクワーク主体の情報部員
という二重構えで意表を突かれます。

でまあ、本作品で恐らく最も有名な
「作品の途中でセガールが飛行機から
投げ出されてしまう」エピソードですが、
監督の話だと「彼は生きてるし主人公が
この事件を解決してる間に悪の組織の
一つか二つは壊滅させてる」だそうで。

それはさて置き、プロにあるまじき
うっかりトラブルでセガールをはじめ
人員や必要機材の半数を失い、
窮地に立たされた状態から人質救出と
テロリスト撃退、爆弾奪回という
複数の危険な任務に立ち向かわなければ
ならないというお約束展開なのですが、
序盤のおっちょこちょいから打って変わって
特殊部隊員たちが己の持てる力を駆使して
プロフェッショナルに立ち会う中盤は
なかなか見応えがあります。
所々ご都合主義が入ったり、終盤は
これまた「そんな複線いらない!」的
トンデモ超展開に陥ってしまうのは
お約束かつ娯楽作品として割り切りましょう。

しかし本作品で恐ろしくまた皮肉なのは、
一見荒唐無稽な娯楽作に見える本作上映の
5年後に実際に起こってしまった911の
自爆テロにより、「現実にあり得ること」
としてリアリティが加味されていることでしょう。

そして話は戻って、実は先入観ほど
格闘シーンやドンパチがない本作を振り返るに、
「実際セガールが潜入してたら全部
肉体を駆使した無双アクションで30分もありゃ
制圧完了してただろうなあ…」ってんで、
そんなヴァージョンもちょっと観てみたい。
プロフィール

マイケル・チバ

Author:マイケル・チバ
シルバーレイン
マイケル・チバ(b30277)
薬師寺・米(b41960)
を経て、
現在はエンドブレイカー!
マーヴィン・ジェント(c06527)
にて稼動中。

最近の記事
最近のコメント
最近のトラックバック
月別アーカイブ
カテゴリー
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

ブログ内検索
RSSフィード
リンク
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。