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ムエタイ三十六房

タイミングの都合「マッハ!弐」と「彼岸島」を
同日に鑑賞するという暴挙に出たわけですが、
本日は「マッハ!弐」の方のレビューをします!

場所はタイ、アユタヤ王国の侵略が進む時代。
東国では家臣ラーチャセーナの裏切りにより
国王とその妻が殺され、一人息子ティンも
当然その命を狙われることとなる。
忠臣の捨て身により九死に一生を得たティンは
蛮族の奴隷商隊に捕らえられてしまうが、
あらゆる武術のエキスパートで構成される盗賊団
「ガルーダの翼峰」首領・チューナンに見込まれ
救い出されたティンは彼から英才教育を施される。
一流の戦士として成長したティンは、盗賊団首領の
襲名を前に過去のわだかまりと復讐を清算するべく
旅立つことになるのだが…
というのが大まかなあらすじです。

「マッハ!!!!!」や「トムヤムクン」といった
ガチバトルムエタイアクション映画で知られる
トニー・ジャーが自ら監督・主演をこなした本作品。

侵略者に命を狙われ、息も絶え絶えになりながら
男が行き着いた先はあらゆる武術の総本山。
無敵の技を身につけた彼は復讐の旅に出る…
ってプロットはどう聞いても「少林寺三十六房」。

それに加えて前半の修行シーンとか、クライマックスで
突然登場する忍者軍団(ついでにことある毎に
いちいち見得を切るザ・コムソウとか)、
挙句の果てには「三十六房」でのキーアイテム
三節棍まで登場する等、2010年にもなったってのに
一体どんだけかつてのショウブラ映画みたいな
意識して作ってんだと驚愕します。

ただ、今までのムエタイ・アクションに
新風を吹き込もうという意図でトニー先生が
様々な武術及び武器の扱いに挑戦しているのですが、
扱う武器によっては精彩やキレがなく
ややムラっ気が感じられてしまうのが残念。
刀剣類は苦手らしく(特に日本刀の殺陣)、
反面長槍や紐付きの武器といった長物を器用に
ブンブン振り回すのは大変カッコ良い。
ただし、最終的に素手のムエタイが一番速くて
強ぇじゃん!というのはいつものことです。

いいとこ悪いとこ両方あると思うんですが、
本作で恐らく一番評価を落としているのは
ラストの「え?これで終わり?マジで?」
っていう何にも腑に落ちないオチかと。
おとなしく「少林寺三十六房」をなぞって
落としていけばいいのにラインを外れて
所謂オリ展開にシフトすればするほどがっかりに。

盗賊団の面子には何でかSAMURAIがいたり
ブラジリアン柔術っぽい使い手(見た目は
「グラップラー刃牙」最大トーナメントの
ズールみたい)がいたりと折角個性豊かな
面子が揃ってるんだから、トニー先生だけ
じゃなくてこっちをもっと活かす方法も
あったんじゃないかなーと同時に、もっと
彼らの活躍も見たかったのも事実です。

リアル格ゲーみたいなありえない動きを
体現してしまったガチ名作「トムヤムクン」の
存在が観客の期待と新作の製作に対する
ハードルを高めてしまっていることは
紛れもない事実だとしても、それを抜きに
してもちょっと残念な面が目立つ作品でした。
クライマックスのお約束、畳み掛けるような
アクションに次ぐアクションシーンは
相変わらず文句なしに面白いんですけどね!
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銀雨偉人伝(第98回)



銀雨偉人伝第98回、いよいよ最後のカウントダウン!
本日はなんで今まで声かけるの忘れったんだろう
ってな娘、八八の団員しまむらこと
エルフィス・ハーロイン【b56598】!

いつの間にか好意を抱かれていたのでこっちから
ちょっかいを出したのか、それとも突然飛び入りで
入団届けを出してきたのか、或いはその両方だったかは
忘れたけれどもとにかく一見八八とは縁遠そうに見えて
そうして何でか結社に居つくことになってしまった女の子。

割と恒例行事になっている「入団時速攻仇名決め」に
難儀している時、以前紹介した某雪男君の
「エルフ」発言から「しまむら」呼ばわりが
決定してしまった可愛そうな女の子。
意味がわからない人は二つのワードでググって
更に混乱すると面白いと思います。

まだまだ親元で甘えたい年頃の時分から
山奥にあるという故郷を離れ銀誓館へ入学、
父親に似てる面影があるのかどうかは知らないけれど
マイケルを父ちゃんと呼んで実に懐いている、
ここまで来ると本当に不憫としか言い様のない女の子!
相手は選んだほうがいいって本人も外野も言ってるぞ!
でも団長もそんな好意に甘えてつい嬉しくなっちまって
調子に乗って守護感情プレイに走る始末。

立派で強い男の子になりたいという女の子で、
普段はクラスメートの男子に混じり
野球やサッカーに興じているんだとか。
育ち盛りでラーメンやとんかつ大好きっ子の
食いしん坊だけれども、それ故に最近は
成長と共にめっきり女の色気が出てきたようにも?

今回の紹介にあたり生い立ち等を聞きだしたところ、
「とりたてて選ばれた才能の持ち主でも
高貴な血脈の一族でもなくてごめんねえ」との
返答が返ってきたわけだけれども、しまむらは
それでいいんだ!銀誓館にはそういう子も必要なんだ!
そして、そういう子たちこそを愛しているから
このコーナーで紹介しているんだよー!

なんでもないようなことが 幸せだったと思う

IMdbチャート作品漁りに戻って今回鑑賞したのは
「エターナル・サンシャイン」なるラブストーリー。
本日はこの作品のレビューを行いたいと思いまーす。

平凡なサラリーマン・ジョエルはバレンタインを
間近に控えたある日、突如思い立って会社を
サボると別方向の電車へと飛び乗った。
行き着いた先の海岸で偶然出会った、ちょっと
不思議ちゃん入った女の子・クレメンタインと
彼はみるみるうちに親密になっていくが、
ある日を境に彼女はジョエルに対しまるで他人の
ように接し、他の男と付き合い始めるようにすらなる。
その原因は彼女自身が望んだ「記憶除去手術」に
あると知ったジョエルは、そのショックから
自らもクレメンタインの記憶除去を切望するのだが…
というのが大まかなあらすじです。

偶然出会った女性とたちまち燃えるような
熱烈な恋に落ちる…というオープニングから
「トゥルー・ロマンス」をヌルくしたような
ラブストーリーなのかと思いきや、メインと
なるのは架空の新ビジネス「記憶除去手術」と
それを巡る様々な男女の交錯と葛藤です。

話の八割方は「記憶を消されまいと自分の
脳内を逃げ回るジョエル」で構成されるのですが、
「メメント」のようにバラバラにカッティングされ
複雑・綿密に配置された時間軸と、
テリー・ギリアムの諸作品のようなファンタジックな
世界観とアートワークが目を引きます。
あくまで極々個人的な意見なのですが、
これだけの面白い映像を作り出せている反面
サントラ面でのアプローチが弱い気もしました。
例えばウェス・アンダーソン作品や別に
サンシャイン繋がりってわけでもないのですが
「リトル・ミス・サンシャイン」なんかは
要所要所で印象的なポップ・ソングをバリバリ
使って観客の記憶に猛烈にアピールしているのに、
本作品ではそれがいまいち見られないのがとても惜しい。
「特定のラブソングを聴くと昔の彼女を思い出して辛い」
的な話はよく聞くし、本作ではカセットテープが一つの
キーアイテムにもなっているだけにこれはちょっと残念。

いきなり演出面の話に終始してますが、
まあ正直な話彼女いない暦=年齢ななかのひとが
ラブストーリーの解説するってのも酷な話で。
「イイハナシダナー」としか言いようなくって
あとは丁度バレンタイン前後にこれ送ってくるって
なんて神様は悪戯な奴なんだろうクソァ!
いや、でも話自体は本当面白いですよ。
失恋経験があれば尚更だとは思います、うんうん。

茶化さずにちょっとマジな話をすると、
「本当に辛いことは脳が忘れるよう機能する」
という人間の生理現象を人工的に施すのが
即ち「記憶除去手術」なわけですが、
忘れることが決して幸福じゃないよねってことと、
後は現実で実際に働いている精神科医なんかは
「失恋のショックと精神病を一緒にすんなボケ!
手前で何とかしろ!」と一笑に伏したりもすんで、
やっぱりこのビジネスは駄目ですよねー、
なんてちょっと考えればわかるはずなのに…
ってのを見越した上で、人間勢いで無茶を通せば
道理が引っ込むし、技術的に可能ならば現実として
成り立ちそうな商売に描いているのは面白いです。

キャストは「トゥルーマン・ショー」で
寓話的な舞台にハメ込まれてしまった平凡な男を
演じたジム・キャリーがジョエルを、
スレた女を演じさせたら恐らくハリウッドでは
右に出る者はいないであろう女優、
ケイト・ウィンスレットがクレメンタインを担当。
その他にもキルステン・ダンストや
イライジャ・ウッド、最近「バットマンビギンズ」や
「フィクサー」等の注目作で活躍を見せる
トム・ウィルキンソンといったいぶし銀的な
俳優が豪華に脇を固め、演技のせめぎ合いを見せます。

「マルコヴィッチの穴」で知られる脚本家、
チャーリー・カウフマンが本作品も執筆したってことで
実に奇想天外な設定とストーリー、なおかつ
ジョエル自身の「記憶の混濁」が観客も
体感できるという点が非常に秀逸です。
アカデミー脚本賞も納得の出来。

なんというか、まー、この時期にカップルとかで
観るには丁度いいんじゃないでしょうかねー。
ねー。うん。

「人生は続く」

なんとなくで鑑賞したDVD「21グラム」の
レビューを本日は行いたいと思います!

心臓に病を抱え余命一ヶ月と宣告された男。
ドナー登録をしている夫を持つ二児の母。
神への信仰の強い男がとある悲劇的な
事故を起こしたことにより、一つの心臓を
巡って三人の人生が複雑に交錯していく…
というのが大まかなあらすじです。

本作品は「アモーレス・ペロス」で知られる
アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ監督作品。
同作品でも見せた断片的・オムニバス的・
群像劇的な手法で各登場人物を描いていきます。

通して観てしまえばストーリーは一本で
単純とも言えるのですが、まるで「メメント」の
ように時間軸をカットアップしまくって
入れ替えているので序盤はストーリーや
相関図はおろか各キャラクターの造形すら
掴むのに難儀させられます。
ここまで複雑にする必要があったのかは…
ちょっと疑問。

物語を一貫して包み込む暗いトーンは
過去に囚われる男女と神に囚われる男によって
構築され、一度流れた血を止めることは
叶わないこと、そして教化的な概念や
神の存在に対する畏怖や疑念は近年の
クリント・イーストウッド作品に通じるものも感じます。

劇中で繰り返される「それでも人は生きて
いかなければならない」というメッセージ、
それから、ラストで僅かに描写される救いと希望。
その上で観客に問いかけられる「人間の価値」、
「人生の価値」、「命の価値」、「魂の価値」。

そこまで本気でガチ凹みするってほどでもない
作品なのですが…それよりも鑑賞後、
今みたいに記事を打って作品を反芻した時に
のしかかってくる重みは半端ないです。

容赦のない現実と神や数学という名の運命に
翻弄される人々というある種の相反した
テーマが共存する作品なだけに、
拒絶反応すら起こす人もいそうな気もしますが、
上にも挙げたようにクリント・イーストウッドの
諸作品やアメリカン・ニューシネマとかが
好きな人にはオススメしたい一本です。

ところでキャストがショーン・ペン、
ベニシオ・デル・トロ、ナオミ・ワッツという
三大スターが顔を合わせているのですが、
ベニシオは心と過去に暗い影を落とした
色気のある男、ナオミは身体を張った
ベッドシーンと自分の得意の武器を
いかんなく発揮しています。
得意分野なのかどうかはわかりませんが、
ショーンは「ミスティック・リバー」
同様に根っこが妙にチンカスな男を
演じるのが上手いですね!
個人的に何故かショーンは好きになれない
俳優って補正があるのかもわからないけど!
でもそういや「ミスティック~」って
クリント監督作品じゃん。
やっぱタイプとして合ってるんじゃない?

ゴー・ボカ・ゴー!

というわけで「アバター」に続けて
本命として観た「インビクタス」の
レビューを本日は行いたいと思います!

ネルソン・マンデラは27年という長きに亘る
監獄生活の後に南アフリカ大統領として当選を果たす。
貧困や失業、犯罪の増加の一途を辿るアフリカに
変化をもたらすには、未だに地域に根付く白人と黒人の
確執を埋めねばならないと睨んだ彼はワールドカップを
控えたスポーツ、ラグビーに着目する。
「アフリカの国民が胸を張って誇れる物を作りたい」、
その信念の下、激務の中自ら腰を上げて南アのチーム
「スプリングボクス」を訪問、激励する大統領。
かつては「国家の恥」とまで哂われたチームは
主将のフランシス・ピナールを筆頭ににわかに
熱を帯び、やがて一つの奇跡を起こすことになる…
というのが大まかなあらすじです。

実在の人物、ネルソン・マンデラを主人公に
モーガン・フリーマン主演、マット・デイモン助演、
クリント・イーストウッド監督という
豪華メンバーでお送りする感動大作。

作品、人物背景共に「マンデラという実在の人物の
物語らしい」程度の前情報のみ、敢えて下調べを
避けて鑑賞に臨んだわけですが、これが功を成して
最後までどう転ぶかわからない結果にハラハラできました。
そもそもマット・デイモン出演ってことすら知らなかった。
ただ恥ずかしながらマンデラという人物の人となりも
知らない無知だったのがなかのひとって奴で、
作中では一切出てこない「27年の投獄の理由」が
人間としての忌むべき歴史の一つ、人種隔離政策
「アパルトヘイト」の反対活動首謀者だったからだと
後に知った時は本当にショッキングでした。
なんつーか、最近ナチ記録映画とアフリカ紛争映画に
触れることが多くて、その両方で人間ってつい最近、
そして現在進行形でもバカやってんだなって
ことが嫌でも思い知らされますね。

しかし本作品はそんな暗い影を払拭するかのように、
アフリカ国民を照らす太陽のような「全てを赦す心」で
誠実に仕事にあたるマンデラ大統領を描きます。
狭く暗い檻の中だからこそ見える物もある、
そんな世界を知った男は詩からひらめきを得て、
スポーツこそが人々の垣根を取り払うと信じている。

話だけを聞くとなんとも絵空事のようでもあるし、
或いは作品内には多少の美化や脚色もあるかもしれない。
けれどもマンデラと「スプリングボクス」の面々が
成し遂げた偉業は紛れもない事実であり、
それ故に素直に感動を受け入れることができれば
芸術こそが人類に残された最後の
希望だと思える気もするのです。
こういうとこもなんだか「戦場のピアニスト」に
通じる物を感じるなぁ…

演出的な話に移りますと、監督お得意の
サクサクッとしたテンポの良い展開が
続くのですが…逆に「なんか軽すぎねえ?」と
思わされるぐらい軽快なのは全て
クライマックスへの布石でした。
矢張りクリントイーストウッド恐るべし。

「チェンジリング」もそうだったのですが、
実話物だと絡めにくいからかこれも密かに
監督お得意の教化的な概念が少ないのも
サクッと観れたことの要員の一つでしょうか?
それでもやっぱり神様神様言う時は言うんですが!

そしてモーガン・フリーマンやマット・デイモンは
既にハリウッド屈指の完成されきった
役者ですし、なんかもう非の打ち所がなくて
今更どうこうコメントすることもないです…

スポーツを通して白人と黒人の交流を描く、てーと
デンゼル・ワシントン主演の「タイタンズを忘れない」が
鑑賞中常に連想されたのですが、本作品も
それに勝るとも劣らない、映画館を出た後に
晴れやかな気分にさせられる逸品です。
是非観て欲しいと安心して万人にオススメできます。

肉体など器に過ぎぬ!

最近公開された「インビクタス」と一緒に
何を観ようか、ってことで終了間際に
ギリギリ間に合ったジェームズ・キャメロン監督
「アバター」を鑑賞してきましたので本日は
このレビューを行いたいと思います!

遠い未来、時は宇宙開拓時代。
元海兵隊員、今は負傷により半身不随となった
ジェイクは科学者である双子の兄が不意の
事故により死亡したことによって、深き森の
惑星パンドラでの「アバター計画」への
参加を要請されることとなる。
「アバター計画」とは、半獣人のような外見と
巨躯を誇るパンドラの先住民「ナヴィ」に
似せた人工生命体を造り、人間が神経系統を
リンクさせ遠隔操作をした上で彼らの
集落に潜入し、調査を行うというものである。
「アバター」との見事な適合を果たしたジェイクは、
初の調査において偶然ネイティリという
女性のナヴィと遭遇することに成功する。
彼女らの言う「神のお告げ」によりジェイクは
ナヴィの一員となるための教育が始まるが、
一方で地球人の横暴・強引な発掘計画も
裏で刻一刻と進んでいくのだった…
というのが大まかなあらすじです。

キャメロンがまるっきり興行収益とか予算とか
そんなものをこれっぽっちも考えず製作し、
おまけに3D映画という冒険までかまし
結果によっては下手したら監督としての
進退にも関わりかねなかったフルCG超大作です。
終わって見れば興行収益が半端ないことに
なってるみたいで、キャメロンの評価を
一層上げたと同時に早くも次の作品への
期待がかかるとかなんとか。

通して観た一番の感想は、破壊者としての
地球人と自然に生きるナヴィとの対立、
ネイティブアメリカに着想を得ているであろう
「全ての生き物を合わせて一つの生命とする」
というガイア説、それから生命の樹信仰。
マクロ視点では人間が亜人に恋をして
そのために命を懸けるストーリーってんで、
全編を彩る映像美も相まってなんとなく
宮崎パヤオとかが観たら嫉妬に狂って
「けしからん!けしからんよこれは!」とか
発狂しそうな内容であります。

上で綴った通り、お話自体は一本筋で
そんなに難しくないのですが、人間が
そっくりそのままナヴィに化けるのではなく、
あくまで精神のみを入れ物に移すという
設定がオチをどうつけるのかが見えなくて
結構ハラハラさせられました。
自然と共に生きる彼らにウルッとさせられたり、
ケモな彼らが見せる表情や肢体の様々な
動きに可愛らしさや色っぽさを感じたり。
正直ナメてかかってました、結構面白かった。

作品の地球人側の主要人物を務めるのは、
「T4」でマーカス役だったサム・ワーシントンと、
「エイリアン」シリーズで主人公を通して
演じたシガニー・ウィーバーの二人。
直接的、間接的にキャメロン作品に関わり、
「人間を辞めちゃった」キャラを演じた二人は
まさにこの上ない「アバター」要員に違いありません
(実際はサムはアバターのキャスティングが
先にあって、そこからキャメロンの勧めで
T4への配役も決まったらしいとのことですが)。
しかし強烈なインパクトを植えつけられるのは
戦争や破壊中毒者として描かれるマイルズ大佐。
ナヴィを相手に一歩も退かず、妥協を許さず、
目茶苦茶なしぶとさでもって彼らを追い詰める
大佐の強キャラ臭はラスボスとしての風格バッチリ。

余談ですが3Dエンタティメント作品って
こともあって、モンハンに出てきそうな怪鳥に
またがっての空中戦や、生身でパワードスーツ
相手に一騎討ちを挑む展開なんかは、
「あ、これWiiのゲームとかで再現したら面白そう」
なんてことも考えてたのは余談。

ちなみに目が疲れそうだったので
なかのひとはおとなしく通常版を観ました。

ユドノンミーユドノンミー

サントラらしからぬクールなBGMが気に入って
そのままサントラCDも買ってしまったWiiの
「マッドワールド」、通してのステージ数が
どれだけあるのか尺に若干の不安を覚えつつも
寄り道しながらかな~り楽しんでます。
コントローラーを振ったり回したりで
相当肩が凝るので長時間プレイできないし。
反面、それを考慮してか1ステージが
30分前後で終わる内容なのが嬉しい。
ちょっとした息抜きやストレス解消に最適。
特にストレス解消は「死ねッ!死ね糞がぁ!」
とか言いながら雑魚をブチ殺しまくると
スッキリすること請け合いです。

で、そんな本作品ですが、上記の通り
「デスウォッチチャレンジ」という特定の条件を
満たした上でクリアを課せられる寄り道が
あるのですが、現時点で攻略wikiとかが見当たらない!

そんなわけで、追記にネタバレを含む形で
自分が今まで臨んだ中で難しかったチャレンジの
攻略のコツ等を記したいと思います!

続きを読む

銀雨偉人伝(第97回)

tsurugi.jpg

いよいよ100回まで残すところ片手で
数えられるようになってきました銀雨偉人伝、
本日ご紹介するのは結社「† J*A †」所属
文乃・つるぎ(あやの・つるぎ)【b41336】さん!

長身とタイトな体型を持ちつつも致命的なまでに
運動神経が悪く、加えて度を越えた活字好きな性格
というインドア派にも関わらず皮肉にも
能力者として開眼してしまった女の子。
元々なのか、それとも力に目覚めてしまったからか
なのかはわからないが、家族との溝を感じるように
なった彼女はそのまま銀誓館に転がり込むことに。

普段は結社「神話・伝承同好会」等に属し、
読書家という設定そのままに得意分野として
豊富な知識量を誇っているようである。
ここまで書いていて本当に極々一般人なのだが…

結社「† J*A †」の、都合過去形になってしまったが
団長を務めていたザックことザクタロス将軍の目に
留まったメガネショートさんの内の一人で、その際
怪人結社という存在に対し最も乗り気な姿勢を見せたとのこと。
そしてそのまま勢いでケモ耳怪人「白紙扇・明芳」と名乗り
結社の財布を締める会計役というポジションにつくことに。
そしてゴリラだのアンドロイドもどきだのが闊歩する中で
全く遜色なく日常会話ロールをこなせる剛の者である。

ネタに対してアクティブな姿勢、マルチに誰とも
付き合える才、常にクールであり続ける態度等、
前回の白馬君同様に見習うべき点を数多く持つ女子である。

このイカれた世界へようこそ

なかのひとは今回このソフトのために
家庭用ゲームハード「Wii」を半ば導入したと
言っても過言ではない、同ハードソフト初の
「Z(18禁)指定」を受けた「マッドワールド」に
手をつけましたので本日はこのレビューをば。

ジェファーソン島を突如占拠した
目的不明、謎のテロリストたち。
彼らは外に繋がる橋を全て落とし、
警察・軍隊が近づけば持ち込んだ大量殺戮兵器で
島民を残らず殺すと警告する。
しかしこれこそは裏で国家をも巻き込んだ
恐怖のゲーム「デスウォッチ」の偽装であり、
一部の上流階級が見守る中人々は殺人鬼や
ミュータント溢れる荒廃した街で隣人同士の
殺し合いを強いられることになってしまう。
そこへ現れた「ジャック」と名乗る屈強な中年。
チェンソー付き義手を駆使し、自らデスウォッチに
参戦する彼には何か別の目的があるようだが…?
というのが大まかなあらすじです。

フランク・ミラーのアメコミ「シン・シティ」の
ような白と黒を鮮血が彩るビジュアル
(また本作の主人公ジャックは主要登場人物の
一人、タフで容赦のない男「マーヴ」のようです)、
そして「デスレース2000」や「バトルランナー」の
ような残虐性とユーモアが同居した世界観。
本作品は殺戮ゲーム「デスウォッチ」に参戦し、
金と虐殺に酔う世紀末なモヒカンチンピラどもを
ルール無用の残虐ファイトで蹴散らしつつ、
その結末を追っていくという内容です。

まあ実際のとこ本当にパッと見ての形容は
上記に挙げた作品の通りで、マッドマックス軍団を
千切っては投げ千切っては投げ。

チェーンソーで真っ二つ、鉄パイプで顔面貫通、
トゲの壁に串刺し、巨大なファンで細切れ、
プレス機でペシャンコ等々ありとあらゆる
殺人アイディアがこれでもかと詰め込まれ
まさに悪趣味のビックリ箱状態。
しかも「ドラム缶を被せる」→「更にパイプを刺す」→
「電ノコへ投げつける」といったコンボが可能で、
酷ければ酷いほど得点が高くなるという素敵仕様。
残虐行為手当。タフすぎてそんはない。

しかし爽快感溢れるアクション性も相まって、
脳が麻痺って妙な高揚感に襲われてくると
どんどん残虐性は増してくるのに反比例して
「うげぇ~!」とか口では言いつつ
あんまりエグさを感じなくなってくる不思議。

群がる敵を線路に投げ込んだりバットで
吹っ飛ばして巨大ダーツ盤にブチ当てる
ボーナスゲームや、個性豊かな「ランカー」こと
ボスキャラとの対戦、そして彼らとの
決着がつくと究極神拳よろしく
木っ端微塵に粉砕する勝利演出等、
スタッフの遊び心と飽きさせまいとする
配慮が随所に見てとれます。

システム部分について言及しますと、本作は
ヌンチャクコントローラー併用の二刀流で
ゲームに臨むにあたり複雑なアクションが可能。
最初は移動や攻撃、回避行動等に戸惑うかと
思いきや、チュートリアルを追う毎に意外なほど
直感的な操作ができることに驚かされます。
お手軽にスタイリッシュアクションを決められる他、
中ボスクラスの相手以降では相手の攻撃と
タイミングを合わせることで「鍔迫り合い」等の
大ダメージを伴う特殊演出を狙うことも可能です。
上記の勝利演出同様、ボス戦はやっぱり結構楽しい。

白黒画面については、予想よりも遥かに
スッキリ見やすくはあるのです…が、
マップの何処に何があるのか、何処へ
行けばいいのかがわかり辛く難儀させられます。
制限時間ステージもある中でこれはちょっと減点。

まだ数ステージ手をつけただけなので
深いところまでは言及できませんが、
ステージマップにない隠し場所がありそうだったり
得点によっては何か隠し要素がフューチャー
されそうだったりと、やり込み要素は結構ありそう。

今のところなんかは適当にチェーンソー
ブンブン振ってるだけで敵をブッ殺し
まくれちゃったりもするので、単純に
爽快感無双ゲー目的でも十分楽しめる
内容でもあるんじゃないかと!

ポスタルとかGTAみたいな一般人巻き込み系は
正直苦手なんですが、これは基本的に悪人が
相手なんで安心(それもどうかと思うけど)。

バカゲー・洋ゲー好きならば是非一度は
手にとって欲しい作品であります。

戦うほどに強くなる!

最近マトモな映画ばっかり観てたので
これはよくない!ということで丁度友人から
ジョージ・A・ロメロの金字塔的作品
「ナイト・オブ・ザ・リビング・デッド」の
リメイクである「死霊創世記」をオススメ
されたので鑑賞してみました!
本日はこのレビューをば。

本作品はリメイク元を踏襲し、ゾンビから逃れ
家屋に立て篭もる複数の男女を描いた上で、
全体のストーリー自体も殆どコピペ状態。

ただしホラー業界では知る人ぞ知る
トム・サヴィーニが監督を勤めたという時点で
既にろくでもない臭いを感じ取るわけですが、
観客のその予想を冒頭から裏切りません。

母の墓参りに来たバーバラとジョニーの兄妹、
ジョニーは死後も母に縛られる妹に呆れつつ
冗談交じりにはやしたて、その最中二人は
生ける屍に襲われてしまうのだが…というところで
ものっそい痛そうな角度で墓石に頭部を
強打するジョニーや、前はスーツ、後ろは
ケツ丸出しというまるでびんぼっちゃま状態の
ゾンビが登場したりと「そういう作品じゃ
ねえからコレ!」ってな飛ばしっぷりで早くも
本当は安心しちゃいけない安心感を得ます。

でまあ、終始そんなノリで行くし後半では
あっと驚く改変展開もあったりするのですが、
問題は原典が良作であることと、しかも
餅は餅屋と言うべきかコメディ寄りの
ホラー映画の作りとして見た場合メイク、
カメラワーク、演出がしっかりしている上に
スピード感を重視した展開で最後まで飽きる
ことなく作品がしっかり観れてしまうところ。
その上コメディだけではなくちゃんとロメロの
ゾンビ映画に対するアイデンティティというか
リスペクトも盛り込まれているので性質が悪い。

熱烈な原理主義ファンから見たらどうかは
わかりませんが、本作にしてもザック・スナイダー
リメイクの「ドーン・オブ~」にしても、ロメロの
一連のシリーズは結構良リメイクに恵まれていますね!

鑑賞する場合は是非あらかじめリメイク元を
参照してその違いに吹いて欲しい作品です。
でもオススメできるのはシャレのわかる人限定!

銀雨偉人伝(第96回)



既に三ヶ月四ヶ月のスパンは当たり前!
という状態になりつつありますが
ラストスパート頑張りますよ!

銀雨偉人伝第96回の今日はなかのひとが
紹介をモタモタしている間に
八十八房団員が過去形になってしまった
白馬・灘(しろうま・なだ)【b51571】さん!

銀色の髪と瞳、透けるような白い肌。
アルビノにも近いそんな雪女ならぬ「雪男」の
ような外見と出自に彼自身も少なからず
疑問やコンプレックスを抱いているようで、
やや不釣合いな幅の広いサングラスを
愛用しているのもそんな心を隠そうとする
表れなのかもしれない。

そんな外見同様に一見クールガイだが実際は
何も考えてないという典型の性格で、
突然演歌とカラオケにハマった等と突拍子の
ないことを言い出すのも特徴。
シリアスとギャグの二面を使い分けることの
できるオールマイティーなキャラである。

元々はマイケルが戦争ポジの雑談で
いつものように適当かましていたのが縁で、
困ったことに彼の心に何か響く物があったらしく
勢いからそのまま八八へと入団に至る。
頑なに「俺は普通だ」「常識人だ」「一般人だ」と
叫ぶのを得意とするが、変態の集団の中にあって
それをすること自体が既にアウトー!
むしろそういうプレイなんだとこっちは思ってた。

上記の通りアクティブかつ義理堅さもまた
彼のウリであると同時に好感度が高く、
現在は親友のために別の結社へ出張中。
しかしこうして見ると、本当我々みたいな
アウトサイダーから所謂「一般層」まで
手広く相手にできる上で両方から好かれる
稀有な人物だなあ…と実感。
そのスキルはちょっと見習いたい。

人類最後の希望

というわけで本日は「戦場のピアニスト」を
鑑賞しましたのでこのレビューを行います!

1939年ポーランド・ワルシャワ。
ラジオ局でピアノ演奏家を勤めるウラディクは
第二次大戦が激化するに連れて迫害を
余儀なくされ、運命に翻弄されていく…
という様をただただ描き続けるのが本作品です。

鑑賞後にまず驚かされたのが、本作品が実在の
人物を原作にしたノンフィクションということ。
「チャイナタウン」で知られるロマン・ポランスキー監督の
「運命という歯車には誰も逆らえない」という
作風に実に馴染んでいます。

ナチ占領下のドイツ・ポーランドをありのままの
リアルに淡々と描くということで抱く感想は
複雑で一言には表せませんで、断片的・
箇条書き的に以下に記述しようと思います。

主人公・ウラディクがたまたま生き延びられたのは
「運」でしかなく、また彼が生き残る上で彼に
数多くの協力者がいたこと、そしてそんな人々が
尽力の末に斃れていくことを省みるにこの世の
無常と皮肉さを噛み締めずにはいられません。

恐ろしいのは「ホテル・ルワンダ」でもその手の
描写がありましたが、同じ人間同士が殺しあう
という行為はもとより、国家やそれに順ずる集団が
「一つの種族を根絶やしに追い込む」という扇動を
施した上で、実際に一部の人間がそれを実現可能だと
本気で思い込んでしまうというところ。

ユダヤ人は金に汚い人種だとよく言われるように、
本作でもそういった描写がされ、また時には
自分自身や家族友人、同族を売って生き延びたり
私腹を肥やしたりといった人々も出てきます。
しかしそれはユダヤに限ったことでなく、
戦時中という特異な状況、或いは日常においても
一つの囲いの中で見れば必ず何処でもそういった
人々は存在し、有り触れた光景に違いないでしょう。

人間が人間を家畜のように扱い、獣ですらしない
同族同士の醜い殺し合いの中、クライマックスに
近づくにつれて明確に描かれていく、戦争を続けて
いたらやがて人類は原始人の時代に逆戻りするという揶揄、
その上で芸術は人類のみに出来得ることであり人類に
残された最後の特権であるという対比が実に美しい。

「ヒトラー最期の12日間」がベルリン首都の
ドイツ軍人高官を中心とした話ならば、
本作は迫害されひたすら逃亡するポーランドの
ユダヤ人視点ということで、第二次大戦という同じ状況を
異なる観点から見ることができ大変興味深かったです。

本当、書ききれないことも多いし
言葉にできないことも多いのですが、
戦争の無意味・無情・無常を噛み締め心で
受け止めるにはこの上ない作品だとも思います。
小難しい理屈を抜きに「戦争って嫌だなあ」
「戦争ってなんて無意味なんだろう」と思うのは
とても大切なことだと思うので、日本の戦後は
既に約3/4世紀、どんどん世代は離れていきますが
こういった作品と共に過去を忘れてはなりません。

良き者は全て死んだ

えっえええー!?
確か優先順位違う形でリストに放り込んで
おいたはずなのに「ヒトラー最期の12日間」と
「戦場のピアニスト」が一緒に送られてきた!
何この取り合わせ!
在庫本数の関係で全然借りれない
「シンドラーのリスト」もセルDVDは安いし
この際買ってしまえという啓示だろうか…
それはさておき、「ヒトラー最期の12日間」を
鑑賞しましたので本日はこのレビューを
行いたいと思います!

本作品は映画と同名の研究書及び
ヒトラーの秘書官を務めた実在の女性・
トラウドゥル・ユンゲの証言を元に
作成された、第二次世界大戦中の
ベルリン陥落間際を描いたドキュドラマです。
前後半に分かれ総放映時間は約三時間の長編。

ヒトラーやゲッベルスといった面子をはじめ
地下要塞の内外で様々な人物が多数登場し、
群像劇的に進行していく上に各自の設定や名前も
多くは語られないため相関はおろか
名前と顔を覚えること自体一苦労なのですが、
逆に必ずしもそれら全てを把握しなくとも
作品の雰囲気は十分観客に伝わり、
内容は理解できる作りになっています。

ヒトラー及び彼の側近の人物の輪郭や
当時のベルリン周辺の状況や世相等、
作品としてのテーマは数多く詰め込まれていますが
そのうちの一つとして最も印象づけるのは
やはり戦争の悲惨さとナチズムが残した爪痕でしょう。
首都陥落間近という現実を忘れるかのように
地下要塞では秘書や高官が夜毎パーティーを催す
熱病に浮かされたような悪夢と、
地上では15にも満たないような少年少女が
兵士となって駆り出され殺し合いをさせられている
というリアルを交互に映し出す演出は
まるで趣味の悪いジョークのようですらあります。
そして血と内臓が飛び散り、まるで人形のように
人々の手足がもがれていく中では、
穴ぐらに篭った高官たちが酔いしれる
戦争やナチズムがもたらす「美しき死」「破滅的な美」
等は一切存在しないことが浮き彫りにされます。

総統自身が最早半ばさじを投げ、上層部は浮き足立ち
意見は分裂し、酒びたりになる者がいれば
亡命や裏切りを画策する者もいるという
誰を信頼したらいいのかわからない混乱した状況の中、
ひたすらに自分の信じる正義と道徳を貫く者がいて、
そしてそんな彼らこそが戦争に翻弄される人々に
とって真の支えとなっていたという描写
(とは言えとりわけ人道的に描かれていたシェンク教授が
実は虐殺に関与していたという話を後にwikiで
知ってちょっとしょんぼりしたりもしましたが)、
そして力強く生き延びる、次世代を担う
女性や子供こそが戦争の本当の勝利者であると
解釈しても良い幕引きがせめてもの救いです。

「ホテル・ルワンダ」でのアフリカ紛争、
「善き人のためのソナタ」での東西独対立、
「ウォッチメン」や「ダークナイト」といった
ヒーロー映画もまたベトナムや911事件の傷跡とは
切っても切れない位置にある作品でしょうし、
この文明に満ち満ちているはずの近代、
一世紀の間に一体どれだけ人類が愚かで醜い
争いを世界中で起こしているのか、様々な
作品を通して省みるに今一度戦争とは
何なのかと考えずにはいられません。

期待のニューフェイス

いやー、自家製ローストビーフはンまい。
そんなに手間かからないのに美味いアレは
相当癖になるのですが製造工程で何か危ない
物質でも生成されてんじゃないかって話ですよ。

それはさておき、「バットマン・イヤーツー」の
前身にあたる「イヤーワン」のレビューを
本日は行いたいと思いますよっと。

「イヤーワン」は読んで字の如くブルース・ウェインが
「バットマン」としてコスチュームに身を包み
ゴッサムでデビューを飾った一年目を描いた作品です。

巨万の富を持つ富豪にして、岩を砕き大木をも蹴り倒す
武道の達人であるブルース・ウェインの胸中には、
強盗に殺された両親への想いとそこから来る
犯罪への憎悪で常に煮えたぎっていた。
しかしたった一人犯罪へと立ち向かおうという
意思とは裏腹に、彼は自分の無力感に苛まされる。
半ば自暴自棄のように街のチンピラ達と喧嘩し、
生死の境を彷徨った際に彼はかつて幼少の頃に見た
一匹の大きな蝙蝠のことを思い出す。
その刹那、彼は犯罪者たちにとって
「恐怖のシンボル」となろうと思い立つ。
彼の中で「バットマン」が産声を上げた瞬間である。

…というのが大まかなあらすじではあるのですが、
実は本作品で主人公的、中心的、狂言回し的に
話を回すのはバットマンの協力者であるジム・ゴードン。
何らかの失敗を犯してゴッサムに左遷させられた彼が
腐敗しきった警察組織の中でいかに生き抜くのか、
そして身重の妻と同僚の美しい女刑事との間で
揺れ動く心等の背景設定を丁寧に描写していきます。

醜く変貌する前の「白い騎士」ハービー・デントや
バッツに感化されてコスチュームを着たヴィランとして
デビューすることになるキャットウーマンことセリーナ、
それからラストで名前だけ出てくるジョーカー等、
お馴染みの面子が彩りを添えているのも嬉しいところ。

フランク原作のバッツは「負傷する」、「ヘマを
やからすが運がいい」の二つが特徴だと思うのですが、
デビュー一年目の彼の場合はそれが特に顕著。
初々しいデビュー戦で数人のコソ泥相手に
たどたどしい格闘をして骨を何本か折るなんて
エピソードは、コスチュームヒーローの
滑稽さと悲哀を凝縮しているようでもあります。
大っぴらに動けないから机の下に隠れる彼の姿なんてのが
見られる作品もまたそうそうないんじゃないかしら。

通常語られる完璧超人バッツとそれを支える
磐石の人材と施設というイメージとは違う、
華々しさからかけ離れた、言い換えるならば泥臭い
新鮮なバットマンを楽しむことができます。

「終わり」の「ダークナイト」と
「始まり」の「イヤーワン」、
バットマンを語る上では恐らく外せない作品でしょうし
ファンならばどちらも抑えて損はないかと!
プロフィール

マイケル・チバ

Author:マイケル・チバ
シルバーレイン
マイケル・チバ(b30277)
薬師寺・米(b41960)
を経て、
現在はエンドブレイカー!
マーヴィン・ジェント(c06527)
にて稼動中。

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