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パーラーリーラーリーラーリー

IMdbチャート250がうんたれかんたれ。
というわけで今まで妙に長い上映時間から
ずっと敬遠していた「ゴッッドファーザー」の
PartⅠを今回ようやく鑑賞しました!
今日はこの作品のレビューを行います!

裏社会では誰もが頼りに来る顔役の
大物マフィア、ドン・コルレオーネ。
仁義を貫く彼は、タッタリアファミリーを
バックに持つソロッツォからの麻薬取引を
断ったことから端を発し、凶弾に倒れてしまう。
幸いドンの命に別状はなかったものの、
頭を失ったコルレオーネファミリーは
均衡が崩れたことにより窮地に立たされる。
終わりの見えない泥沼の抗争はやがて
堅気の三男・マイケルをも巻き込んでいき…
というのが大まかなあらすじです。

なかのひとはアル・パチーノが主演を務めた
という程度の前情報のみで鑑賞した本作品。
今でこそステロタイプに描かれる
「暗い部屋の中で革張りの椅子に腰掛け
猫を撫でる黒スーツ一色でキめた大物マフィア」
という構図からスタートするものだから、
てっきり初見では「はいはいどうせ
ドン・コルレオーネの厨性能・武勇伝
ストーリーなんでしょ」とタカをくくっていましたが
そんな簡単なものではありませんでした。

マーロン・ブランド演じるドン・コルレオーネよりも、
どちらかというとアル・パチーノ演じる
ドンの息子・マイケルに主人公としての
焦点が当てられており、彼が新たな
裏社会の帝王として成り上がっていくまでの
過程が描かれていきます。
余談ですがこのマイケル、成長してくごとに
性格が結構チンカスになってくので
「マイケル」という名前だったのが
変なところでしんどかったです。
本当どうでもいいことなんだけど。

序盤でのコルレオーネファミリーの輝かしい
栄華から一転して各々の生き残りを懸けた
混乱や策謀、裏切りが渦巻く血みどろの抗争、
その砂の城を守りぬいた後の再起、
そして全てを払拭したつもりでも常に
ついて回る斜陽の影…と、ストーリーは
二転三転する実に複雑な構造です。

キャラの個性もコルレオーネ一人勝ちと
いうわけでは全然なくて、むしろ
周囲の強烈なキャラが彼の存在を
更に引き立てているといった感じです。
個人的にはコルレオーネの懐刀、
ルカ・ブラージがちょっと病的な雰囲気で
お気に入りだったのですが、結構早い段階で
フェードアウトしてしまい残念。

アル・パチーノというと近年の大御所と呼ばれる
壮年期の作品でしか顔を知らなくて、
ブレイクの足がかりともなった
初々しい彼の顔を見るのはこれが初めてで。
あくまで個人的な主観なのですが、
恐る恐る裏の世界へ徐々に足を踏み入れていく
彼の雰囲気はちょっと前のエドワード・ノートンに
似ていると思いました。
雰囲気だけで言うならチャイルディッシュな
青臭さ全開の若い頃のキアヌ・リーブスの
ようでもあり、完全に変貌を遂げた病んだ鋭い
眼光の持ち主はクリスチャン・ベールの
ようでもあり、様々な顔を使い分ける様は
まさに非凡の才をこの時既に臭わせています。

監督・脚本はなかのひとは個人的にあんま
好きくないフランシス・フォード・コッポラ。
なんで嫌いかっつったら「地獄の黙示録」に
まつわる逸話が幾つかあるからなんですが、
なるほど、本作とその続編で大成功
しちゃったもんだからマーロン・ブランドと
タッグを組んだ「地獄の~」の時には
監督としてブッ壊れちゃってたんだなーと納得。

時代が変わり、マフィア・ギャングに対する
見方は当時としては全然違うでしょうし、
同時に彼らに想い入れできるか、心酔できるかが
本作品にハマれるかどうかの別れ道ということで
決して万人が万人にオススメできないのですが。
ていうか上映時間も三時間近くあるし!
映画史に残る作品だけあって一度
観ておいても損はないと思いました。

デ・ニーロ主演ということも手伝って、近いうちに
続編の方も鑑賞したいなー程度には
なかのひとは思ってます。
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私を地獄に連れてって

地元の映画館がメンズデーかつ
上映期間の都合上、観るなら今しかない!
ということで絶対脳がドロドロになるのを
覚悟でタランティーノの新作
「イングロリアス・バスターズ」と一緒に
サム・ライミの新作「スペル」を鑑賞してきました!
先に結論から言うと、うん、当然自分の
予想を超える膿み具合だったわけですけど!
そんなわけで本日は「スペル」の方の
レビューを行いたいと思いまーす。

融資窓口を担当する銀行員のクリスは、
次長のポストを新人と争うも徐々に遅れを
取りつつあり、結婚を前提にお付き合いしている
ボーイフレンドの母親からは「農家の娘」と
蔑まれる等、将来に行き詰まりを感じつつあった。
そんなある日、彼女の窓口へガーナッシュと
名乗る薄汚い老婆が、滞納したローンの
期間延長を願い出てくる。
努力と交渉次第では延長も不可能ではない
という状況の中、ライバルに逆転の一歩を
踏み出すためにクリスは非情の決断を下す。
「恥をかかされた」と激昂した老婆は
クリスに飛び掛り、謎の呪文をかける。
それから間もなくして、彼女の周囲で
不可解・不吉な現象が起こり始め…
というのが大まかなあらすじです。

あらすじを見ればわかる通り、内容としては
ありがちなB級サスペンスやホラーに
仕上がりそうなものですがそこは
「死霊のはらわた」シリーズのサム・ライミ。
ある意味では全く我々の期待を裏切りません。

そんなわけでぶっちゃけてしまうと
それはもう出オチ臭に加えてベタベタなオチなんで
内容についてはあまり触れられないし、
できれば前情報はあまり見ずに鑑賞して欲しい!
とか言うけどファン以外にはオススメできねえやこれ!

ベースというかノリは「死霊のはらわた」シリーズ
なのですが、「シンプル・プラン」にあったような
小市民同士の小さないざこざから大袈裟な
事態に発展していくブラックコメディ要素もあり、
キャラの造形には注目すべき部分も多いです。

っても低予算なのか狙ってやってんのか
全くわからない、箸が転げただけで
キャアキャア喚く出演者のオーバーリアクション、
そもそも主人公・クリスは「死霊~」の
主人公アッシュの性別を女にしてビッチという名の
スパイスをふりかけたような存在
(変な液とか虫とかぶっかけられまくって
ギャアギャアわめくところまでもうそっくり)、
加えてこれも狙ってんだかよくわからない
グッダグダの脚本でもう本当酷いのなんの!
お前これ映画バブル期の
スプロイテーション映画かよって言う。

「死霊~」や「シンプル・プラン」等、
サム・ライミという監督の側面を
知っているならともかく、
「スパイダーマン」シリーズの監督が
新たに脚本とメガホンを取った最新作!
と言われて観た人には「???」な作品
なんじゃないでしょーか。

本当、「うわー、ヤバいモン観ちゃったなあ」的な
鑑賞自体はしんどいという、なかのひとみたいな
奴には割とたまらない作品です。

でも正直、同じだけの予算使って似たような脚本で
もうずっと前から噂だけがある「死霊のはらわた4」
製作してもよかったんじゃね?というのもファンの呟き。

DはデスティニーのD

待ちに待ってようやく借りられた!
というDVD、「スラムドッグ$ミリオネア」の
レビューを今日は行いたいと思います!

スラム育ちで今はコールセンターの
お茶汲みのバイトをするジャマール。
彼は一攫千金のクイズ番組
「クイズ$ミリオネア」に参加し、
2000万ルピーという大金に挑戦するが
その一歩手前で当局から不正容疑を受け、
非合法の拷問にかけられてしまう。
その彼の口から語られる数々の人物との
出会いと別れ、そして数奇な運命とは…
というのが大まかなあらすじです。

イギリスを代表する映画監督
ダニー・ボイルの作品にして、
アカデミーを初めとして数々の
輝かしい賞を受けた本作品は、
まるで運命に導かれるように、
しかし決して平坦ではない
スラムを這い上がる一人の
成年の人生を描きます。

ダニー・ボイル作品はそれこそ
代表作「トレインスポッティング」以降
幾つか手をつけているのですが、
受ける印象はどれも額面以上の物を
期待してはいけないなーと。
観客の期待を裏切らない反面、
それはつまり良い意味でも悪い意味でも
予定調和やテンプレ展開であり、
エンターティメントの一言に落ち着きます。

あとはまー、本作に限って言うと
ラストの演出が余計っていうか本当いらねえ!
蛇足に次ぐ蛇足で「えー」って感じです。
言いたいことやりたいことはわかるけどさあ!

そして本作品で実は一番面白いとか
興味深いところは、「トレインスポッティング」の
延長でもあるのですが、この監督は
妙に便所に頭から突っ込みたがるところ。
イギリス人特有…とも言うべきか、
変に尖った性癖やセンスが垣間見えるだけに、
もっとはっちゃけた方が面白くなるだろうな…
と思わせられるのが実に残念です。

「トレインスポッティング」や「28日後」よろしく、
映画をあまり観ない人にとっては
衝撃的映像体験となるかもしれませんが、
海千山千の映画オタクからすると
ちょっと物足りない、そんないつもの
ダニー・ボイル監督作品でした。

東京魔悲ん

最近は…最近でもないな!
自作おつまみで酒を飲むのに
ハマっているというのをたまに
記事にしますが、今回は巷で売っている
「イングリッシュマフィン」を
応用してみましたよ!

本来はスパムサンドに挑戦しようかと
思っていたのですが、「フライパン使うの
面倒臭えな」「スパムってちょっと値が張るし…」
等とものぐさな理由で横道に逸れる。
というわけで使用するのは某フードチェーンの
シャカシャカチキン(ブラックペッパー)と
惣菜屋で安価に購入できる白身魚フライに決定。

mafin01.jpg
お手軽…というほどお手軽でもない
マフィンサンドレシピ
●用意する物
・イングリッシュマフィン
・メインに挟む具材
(ハム・ベーコンやスパム、フライ等)
・とろけるチーズ
・レタス
・バター又はマーガリン
・マヨネーズ
・その他具材に合ったお好みの調味料
(マスタード・ケチャップ・タルタル等)

1・マフィンを半分に切り分けます。
2・具材をトッピングしていく方の面に
バター又はマーガリンを塗ります。
3・具材に合った調味料をマフィンにかけ、
具材を乗せます。
4・マフィン両面をトースターに2~3分の
設定でかけます(この時トーストしすぎると
マフィンが焦げ臭くなるので注意)。
5・残り1分程度になったところで一旦
トースターを開き、とろけるチーズを
具材の上に乗せます。
6・焼きあがったらマフィンを取り出し、
具材の上にレタスを乗せ、その上に
マヨネーズを回しがける。
7・もう片面のマフィンをサンドして出来上がり!

どうです?お手軽と見せかけて
実は結構面倒臭いでしょう!?
味も実は費用対効果として見ると
値段と手間相応だったり…とかそんな
ネガティブなこと言っちゃダメだ!
美味しい!美味しいよ!いや、実際に
確かに美味くはあるんですけども。
あと無理にマフィン用意せんでも、
トーストサンドに普通に応用できたりします。
マフィンって高いしね…モゴモゴ。

mafin02.jpg
右がシャカシャカチキンチーズサンド(完成品)、
左がフィッシュチーズサンド(加工前)です。
加工してないのは後でまた作って食うから。

ベーコンやハム、スパム等を使った場合、
以前紹介したレンジで作る目玉焼き
応用したり、スライストマトを挟むことで
手間はかかるものの豪華な
LETサンドにすることも可能です。

mafin03.jpg
というわけでいただきまーす。
上は以前紹介して以来、自分自身
ハマリっぱなしの費用対効果抜群料理
サーモンのカルパッチョです。
ボール一杯の2~3人前はあろうか
という分量もモリモリ食えてしまう
程度には美味いし本当に大好物です。

現代人の疲れ目に

一日中PCに向かい合うという
ヒキコモリで目を酷使するために、
どうしても目薬は必携アイテムでして。

今まで利用者が多いらしいという理由で
「サンテFX NEO」を使用していたのですが、
実はあの目にキター!と来る成分自体が
あまり目にとってよろしくない、という話も
聞きましたので、今回乗り換えてみようと。

目薬にも医薬品第ニ類・第三類の区分が
あるというのは知らなかったのですが、
それでちょっと値は張るものの
(サンテFXニ~三個分相当)、
第三類のサンテFXに対してより
医薬品に近い分類の第ニ類にあたる目薬
「サンテ メディカル10」なるものを購入。

使用感なのですが、ああー、何か効くよー、
効いてるよこれーって感じですね!
丸一日ブッ通してPCに座る毎日なのですが、
10時間目ぐらいの状態が以前よりも
クリアな視界なのを実感しています。

目のことを想うならちょっと無理をしても
1000円以上の目薬を購入したり
目医者さんにかかるってのは
やっぱり重要みたいですね!
以前レビューした映画「ブラインドネス」
よろしく、目は一生モノの宝ですから
大切にしたいものです。

しかし何というか、砂糖ドバドバ入れないと
コーヒー飲めない身体なので
最近になって糖分気にして日本茶に
乗り換えたりもしてたりして、
妙な健康志向に走る反面、
もういい加減そういうこと気にする程度には
若くないんだなあと思ってしょんぼり。

リトル・ミス・コヨーテ

ジョン・ウェイン主演にして
西部劇の金字塔的作品、
「駅馬車」を視聴しましたので本日は
このレビューを行いたいと思います!

時は南北戦争後の西部、騎兵隊は
インディアンとの抗戦に奔走していた。
アパッチの一団の襲撃が危惧される
そんな中、ローズバーグ行きの駅馬車は
護衛の保安官、貴婦人、アル中の医者、
娼婦、酒売り、紳士風のギャンブラーと
一癖も二癖もある客を乗せて走り出す。
道中、そこへ更に親兄弟の仇を取るために
脱獄した男、リンゴォ・キッドが乗り込むことに。
騎兵隊との行き違い、乗客同士の喧嘩等
様々なトラブルに見舞われ、果たして一行は
無事目的地まで辿り着けるのだろうか…?
というのが大まかなあらすじです。

とにかくエンターティメント要素を
ありったけブチ込んだという本作品。
序盤ではキャラクターの個性と絡みを前面に
押し出した群像劇的な一面を見せ、
後半はアパッチの襲撃から敵討ちの対決と
怒涛のアクションシーンへ雪崩れ込みます。

何しろ既に半世紀以上前、1939年作品
ということでもったりした、有り体に言ってしまえば
チンタラした部分もあるわけですが、
それにしてもアパッチ襲撃シーンは圧巻!
猛スピードで走る馬に乗り、併走する馬車の
馬に飛び乗った挙句、そこから狙撃される演技で
馬から落ちて馬車の下を潜るという
恐るべきスタントをこなすインディアン役は
もしかしたら本作品一番の見所かもしれません。

群像劇パートもなかなか見所・見ごたえがあり、
役立たずだと思われた人物が時として
思わぬ活躍や他人の支えになったり、
フラグを立てまくった奴が案の定の末路を
迎えるなんてお約束の展開にはニンマリ。
狭苦しい馬車に押し込められた個性たっぷりの
人物たちの喧騒は、昔読んだモーパッサンの
短編「脂肪の塊」も連想させられました。

後の西部劇に多大な影響を与えたであろう
作品だけあって、これ以上は特筆すべきことも
ないのですが、細かい台詞回しや
カメラワークにハッとさせられる部分も多く、
とても丁寧な作りで後年の下手な有象無象の
作品よりもずっと完成度が高い映画です。

余談ですが、主人公の名前が「リンゴォ」だったり、
ギャンブラーのヒゲ紳士がバービー君…
おっと、ダービー君にそっくりだったりと、
「JOJO」の荒木は少なからず本作品に
影響を受けているのではというフシもあります。
そしてこのギャンブラーを演ずる
キザな色男はジョン・キャラダイン。
かつてのクラシック映画を支えた俳優の
一人であり、最近急逝してしまった
デヴィッド・キャラダインの父親でもあります。

事件の影に女あり

「ホット・ファズ」の元ネタの一つとしても
数え上げられる「チャイナタウン」が
予約リストに放り投げておいたら送られて
きましたので、本日はこのレビューを
行いたいと思います!

元検事のギテスは素行調査を主に行う
探偵業でそこそこの財を成していた。
ある日彼の元へ、モウレーと名乗る女性が
水道施設局長である夫の浮気調査を行って
欲しいと事務所を訪れてくる。
彼は見事に夫の浮気現場を押さえるが、
渡した情報は瞬く間にマスコミに売られ、
彼に依頼した夫人を名乗る女性は
全くの他人であったことが判明する。
探偵としての意地、当事者への気遣い等
様々な想いを胸にギテスは黒幕暴きに
乗り出すが、そこで彼は螺旋のように
入り組んだ陰謀と愛憎劇を目の当たりに
することになるのだった…
というのが大まかなあらすじです。

「戦場のピアニスト」でも知られる
ロマン・ポランスキー監督による
(実はOPクレジット観るまで知らなかったけど!)
1974年公開、数々の賞を受賞し
IMdbでもTOPチャート250に未だ
ランクインし続けている本作品。

決してタフとは言い切れないが、
蛇のようにしつこく食い下がる探偵を
ジャック・ニコルソンが演じる様は
実にハマっています。

そんな主人公が、本来は只の素行調査で
終わるはずだった依頼からどんどん
足を深く踏み入れ、黒と言えば誰もが
黒に見えてしまう得体の知れない登場人物
たちを相手に立ち回れば立ち回るほど
状況はのっぴきならなくなっていきます。

「プレステージ」なんかもそうでしたが、
この手のミステリー・サスペンスは
とにかくOPからの三十分はキャラの造形や
相関図、ストーリーを追うので一杯一杯!
ようやく話が見えたところで、今度は
まるで観客の心を見透かしたように
ニ転三転する展開、加えて「あと10分で
どう決着をつけるのか!?」と思えば
あっと驚く幕切れと、派手なアクションシーンは
殆ど存在しませんが終始めまぐるしく
変わる展開に最高にハラハラさせられます。

上記に加えて本当に脚本が秀逸で、
序盤から撒き散らした複線を
まるで骨までしゃぶり尽くすように
ラストへ向けて丁寧に回収しています。

脚本の丁寧さや、巨悪とその陰謀に挑む
一人の男という構図が「ホット・ファズ」に
影響を与えていることは間違いないでしょう。

ついでに「ホット・ファズ」との相違を言うと、
こちらでは「女」も事件に大きく関わりを
持っており、愛憎の要素が話により
一層の深いコクをかもし出しています。
「ホット~」には女が足りないなあ、
なんてのはレビュー時にも記した記憶が。

余談ですが、本作の視聴にあたり、
ロマン・ポランスキー監督についてもちょっと
調べてみたわけですが、本作品にまつわる
エピソードも含め、本人自体がまるで
映画みたいな人生歩んでるのな!

一度ついた傷口を塞ぐ術はなく、
血はとめどもなく流れていく…という様は
クリント・イーストウッド監督の諸作品や、
或いは「ブラッド・シンプル」を初めとした
コーエン兄弟のスリラー要素も連想させます。
サスペンス好きであれば一度は
観ておいても損はない名作と言えましょう!

(仮)

nanashi.jpg
我輩はジャリである。名前はまだない。

作業がトントンで進んでいるということは
即ち集中できているという代わりに
他のことしてないってんで、
ここに書くネタも時間も今は
あまり割けない感じなので
今回は本当に落描きでお茶濁し。

まだずっと先送りになるかもしれないし、
もしかしたら日の目を見ないかもしれない
投入予定の新キャラ原案です。

ライブオンとかイナズマとかに
触れてた影響が色濃く出て、
次は半ズボン少年とかやりたいなーと!

うん、まあ、本当に今すぐ投げ入れ
られるわけでもその必要性もないし、
その時が来る頃にはまた別のキャラ
作ってやりたくなってるかもなんだけどね…!

あと、窓空けとかチェックしてっと、
アップロードできるなら手前で描くん
だけどなあ…とつくづく思う病が。

種も仕掛けもございません、マジで

近年の「バットマン」シリーズの監督を
務めたクリストファー・ノーラン
(実は最近まで知らなかったんですけども!)。
その彼が「ビギンズ」と「ダークナイト」の間に
製作した、かつての「メメント」以上に
難解なサスペンス、それが本日
レビューする作品「プレステージ」です。

アルフレッドとアンジャーはマジシャン見習いの
ライバル同士であり、同門で下働きをしていた。
だがある日、アルフレッドのミスにより
アンジャーの恋人であるジュリアが
水中脱出マジックに失敗し命を落としてしまう。
アンジャーは報復としてアルフレッドの
ショーの最中、事故を装って彼の
左手の小指と薬指を欠損させる。
やがて二人の気は晴れるどころか更に
確執とライバル意識が高まっていき、
文字通り全生涯と命を懸けた
マジックショーへと身を投じていく…
というのがおおまかなあらすじです。

主演にヒュー・ジャックマンとクリスチャン・ベール、
助演にマイケル・ケインでカメオ出演として
デヴィッド・ボウィとかなりの豪華キャストで
お送りされる本作品なのですが、
実はなかのひとは節穴アイなので
エンドロール見るまで上の面子が出演
しているとさっぱりわかりませんでした!
ただ、「T4」もそうだったけど、クリスチャンって
「アメリカン・サイコ」とか「リベリオン」の頃の
サイコ顔から随分と印象変わったんだねえ。
と言い訳。

さて、本作品はマジック・ショーの華々しい
表舞台とそのタネを巡る舞台裏の中で
対立していく二人のマジシャンを中心に
描かれていくわけですが、ただでさえ
複雑な設定に加えて「メメント」よろしく
時系列を複雑怪奇に組み替えて物語を
進行させていくものだから話について
いくのに必死、正直前半1時間は
誰がどういうキャラで何やってるのか
さっぱりなくらいです。

で、これも「メメント」と同様に言える
ことなのですが、何処までこの監督の
用意する謎やトンデモな展開に
のめりこめるか、そして作品を改めて
繰り返し視聴できるかでハマり具合が
分かれると思いました。
自分の場合は、確かに面白かったけど
一回でお腹一杯かなーって感じです。

ちょっとネタバレかもしれませんが、
個人的に一番面白かったのは
デヴィッド・ボウィが実在した偉人、
ニコラ・テスラに扮して出てくるところ。
晩年のオカルト科学に没頭したという
不思議ちゃんな彼を演ずるには
ボウィはまさにうってつけのハマリ役。
エジソンの手先に散々追い回されて
迫害されたというエピソードまで
キッチリ再現されており、荒木飛呂彦の
「変人偏屈列伝」を読んでいる身としては大満足。

総じて万人にオススメできるという内容では
ないのですが、「メメント」にハマった人、
或いは「セブン」や「ゲーム」のような
デヴィッド・フィンチャー作品が好きな人なら
観ても損はないと思いました。

トロイの堕ちる日

誰得CDアルバムレビュー後編!

前回「The Sounds Of Animals Fighting」で
終了したわけですが、このユニットにも
数名が参加しているバンドが「RX Bandits」。
「アンド・ザ・バトル・ビガン」という日本盤を
購入したわけですが、これもまた拾い物。
形態的にはマス/プログレを成しているものの
サックスやシンセといった楽器のチョイス自体が
独特であり、ヴォーカルのしわがれた声も
大変特徴的・印象的。

以前の記事でも何度か話題に出していると
思いますが、「The Fall of Troy」の
初期のアルバムも2枚購入。
技術的には拙いところもある…というか、
このバンドの本来の持ち味は勢いの良さに
あると思うので、最近のテクは上達してきたけど
今ひとつ突き抜ける物を感じないという現状を
見るに伸び伸びやっているこの頃の方が
気持ち良く聴くことができる気がします。
結構似てる曲が多くて、流してると
どれがどの曲かわかんなかったりすることも
多かったりもするんですけどね!

マスではないけれども変態プログレとしては
間違いなく境地の一つ、「RUINS」も
新たに二枚購入しました。
これがまたすげえの何の!
基本ベースとドラムのバンドなのに、
アルバム毎に個性を変えて、全く違う音と
世界観を構築するその手腕に脱帽。
楽器の種類や演奏している人間自体は
少ないのに、そのあまりの重厚さは
聴き手にもかなりの体力を要求されます。
この辺は、ジャンルは違いますが「SWANS」
なんかにも通じるものがあり、
単純に人や音増やせば厚みが出るもの
でもないのだなあというのを実感。

あと、前回から記事を書いている間に
オマー・ロドリゲスのソロ新作
「Xenophanes」がAmazonから届きました。
な…なんか…パッとしないというか…。
あんまり頭に入ってこない感じです。
どうもオマーのソロは当たり外れある感を
ヒシヒシと感じますので、これは数打って
当ててくしかないですね。

も一個、Amazonが「おすすめ商品」で
しつこくオススメしてきやがるので
買った「Protest The Hero」ってバンドの
「Fortress」ってアルバム。
エモとかメロのHR/HM寄りで
これは自分の聴く音じゃないな…と。
なんか、10年以上前のジャーマンメタルとか
聴いてた自分を思い出してちょっと
懐かしくなると同時に、10年経った今も
こういう音はなくならないんだなーという
複雑な気分になりました。

というわけで、かなり間口の狭い話題で
殆どの人には何の役に立たない情報だし、
あんまり「興味があったら聴いてみて」
とも言えないジャンルなのですが、
うん、まあ…何かの参考になれば
これ幸いでございます。

変態と一言に申しましても

多分ここ1ヶ月経たない間で買ったCDが
10枚超えてる…結構散財しちゃったなあ…
ということで、書いても誰得の領域に
近いですが、他に書くネタもないので
買った商品のレビューと解説と簡単に。

まずは変態マス/プログレロックバンドの
一角「Hella」の変態ドラマー、
ザック・ヒル関連商品を二枚。

同じマス/プログレ界の著名人と親交の
幅広い彼は「マーズ・ヴォルタ」の中枢である
オマー・ロドリゲス・ロペスのソロ作品に参加、
それが「Cryptomnesia」です。
「マーズ~」のオマーがソロ活動でかなりの
数のアルバムを出していると知ったのが
実は極々最近の話で、ソロ作品を買ったのも
これが初めてというのは余談。
感想としては「マーズ~」での芸術的な
全体の完成度よりも、本来の彼の持つ
攻撃的・暴力的な音に実験性や時に
人を小馬鹿にすらしたようなユーモアが
盛り込まれているのが特徴・印象です。
彼のソロ作品は全体的に実験的なものも
多いようなので、今後少しずつチェック
していこうと思います。

もう一枚が、突然この業界に現れて新風を
巻き起こした謎のバンド「テラ・メロス」の
ギタリスト、ニック・レインハートとのユニット
「by」から出された「bygones」。
変態ドラマーと変態ギタリストが出会って
生み出される音とは一体…というと、
実は彼らの色から予想される額面以上でも
以下でも何でもないのですが、
とにかくその親和性が異常。
変幻自在に飛び交うリフとリズムは
ともすればノイズ一歩手前の難解さであり、
一度聴いただけではわからない部分も
多いのですが、繰り返し聴くことによって
ドラマーのザックの持つ、脳天気ですらある
底抜けに明るく突き抜けたリズムと
ギターのニックの疾走感とメロディアスを
持ち合わせた爽やかなリフを
理解することができるはず!

さてそんな「テラ・メロス」ですが、
全世界トータルで発売されるCDの枚数が
非常に少ないらしく、ちょっと目を離すと
すぐに稀少になっていることで有名なのですが
(有名…?なのか?)、そんな状況を
憂慮したのか目出度く日本限定アルバムが
発売されていたようです、ワーイ。
それが「Drugs/Complex」。
現在入手困難なアルバム二枚の音源を
一枚にまとめた内容らしく、相変わらず
ブッ飛んだ演奏ではあるのですが
かつての自らのバンド名を冠したアルバム
「Tera Melos」の正体不明っぷりに
比べると幾分か落ち着いた雰囲気も見えて
勢い的な目で見るとちょっと残念な感じも。

ポスト「マーズ・ヴォルタ」的な位置にもあると
いうことで手にとってみたら結構な拾い物
だったのが「The Sounds Of Animals Fighting」。
カオティックとかエモとか言われるバンドの
著名人が集っているユニットだそうですが、
そっち系の方に行くとあまりよくわからないので
誰が何のどうというのは解説できません。
で、ポップでキッチュだったり、エキゾチック
だったりそれこそエモでメロだったりととにかく
やれることはとりあえず全部やってみよう
というゴッタ煮感が凄い。
ただ、何でもやっちゃおうという反面、
「このユニットならでは」という特色が見えて
こなかったり、合間合間に入る1分前後の
ジングルをメンバーの遊び心と見るか余計と
見るかは聞き手次第だと思いました。

うっわぁ~…ダラダラ書いてたら
えらい長くなった!
更新は二回に分けます。
次回に続きます。

暗くなるまで待って

「シティ・オブ・ゴッド」や「ナイロビの蜂」で
シャープな社会派ドラマを撮ってきた
フェルナンド・メイレレスがサスペンスとも
スリラーともパニックともつかない
新境地映画に挑む!というわけで
本日は「ブラインドネス」を視聴しましたので
このレビューを行いたいと思います!

時は近未来。
車を運転していた一人の日本人が突然
「光に包まれたようだ」と失明を訴える。
それからたった24時間の間に、彼が検診を
受けた眼科を中心に「白の病」とも呼ばれる
謎の病に感染した失明患者が爆発的に増加する。
病に感染した眼科医は政府管理の隔離施設へ
搬送されることとなるが、健常者である妻もまた
夫の身を案じ病にかかったと偽り護送車に乗り出す。
食料さえろくに至急されない劣悪な環境で、
目の見えるたった一人の女はいつか自分も
盲目に陥るかもしれない、という不安の中で
全ての患者の世話を背負い動き回る。
しかし収容所には次々と溢れかえらんばかりに
新たなる患者が増えていくと同時に、
各々にはストレスとフラストレーションが溜まり、
収容部屋毎の派閥も生まれていくのだった…
というのがおおまかなあらすじです。

視力を奪う謎の感染症が全世界に蔓延したら
一体どうなってしまうのか?というifのストーリーを
下敷きに、そこから生まれる時には醜く、
時には美しい人間ドラマを描いた本作品。

各登場人物を「日本人」だったり「目医者」や
「その妻」等の肩書き程度に留め、名前さえ
出さないほど話に必要なもの以外の情報を徹底的に
省いて純粋にストーリーが語られていきます。

それだけに無駄がなく、情報を出すとそれが
即ネタバレに繋がってしまう可能性もあるため
おいそれと内容を語れないのが口惜しいですが、
受けた印象はダニー・ボイルの「28日後」に
似て非なる、ある種のゾンビ映画としての
全く新しい形も提示していると思いました。

「視覚」に焦点を当てている作品だけあって、
本来の映像作品ならば観客側には
冗長や放送事故ともとれる「真っ白」「真っ黒」の
画面を合間合間に織り交ぜたり、
長回しを効果的に使うことで緊張感を
常に高めることに成功しています。

観客を納得させるために変に説明的に
なってしまう昨今の作品群の中にあって、
「ああ、余計なことは言わなくてもいいんだなあ」
という、説明のなされていない部分を多く
抱えながらも非常にすっきりとしたエンドもお見事。

着眼点の良さや予算の使い方等からも、
監督としての小回りが利いた動きが全体から
感じられ、フェルナンド・メイレレスは
今最も成長が楽しみであると同時に
注目が離せない一人であると言えましょう。

銀雨偉人伝(第95回)

momoti.jpg
いっいやああー!!
人がやっとやる気になってるという時になって
FC2は重くてログインが出来ないとかクソァ!

というわけで気がつけば最終更新は
7月末と随分時間を隔ててしまっていたわけですが
久しぶりに銀雨偉人伝第95回!
カウントダウン間近の節目も近くお目出度い
ということで今回ご紹介するのはNPCの
百地・いろは(ももち・-)【bn0209】さん!

古くから存在する能力者集団である天輪宗の
総本山に仕える若者の一人であり、
今治市解放戦においてそのジョブを引っさげて
華々しいデビューを飾った女の子。

凛とした表情とそれに追随するかのような性格、
時として年頃の少女としての一面を見せる。
裏表のない性格やその美貌も相まって、
周囲からの信頼は厚く好感度も高い。

しかし、彼女の知名度や人気を最もたらしめた
要因はやはりその「けしからんおっぱい」に
あると言っても過言ではないだろう。

更に加えて言うなれば、彼女本来の魅力は
その乳の付け根、腋にあるとここに断言しよう!
法衣のひらひらした帯の合間から
時折覗くそれはまさに至高・魅惑のチラリズム。

それに伴って今治市解放戦の戦争ピンでは
いきなりコンビニの屋上で躍らせたり
お米さん一行で腋プロデュースの一環として
色々ピン作ったりしてごめんなさい。
むしろ現在お米さんが動けてないことも含め
プロデュースが全く止まっているという
中途半端な状況が一番ごめんなさい!

やっぱりGT誘えるぐらいしか接点ないのも
ちょっと問題なんですよね。
な、なんとかしないと…(どうにもならない)

突撃-TOTSUGEKI-

…って書くと途端にセガール映画っぽい!
IMdbチャートうんちゃらの関係でリストに
放り込んでたら送られてきた「突撃」の
レビューを今回は行いたいと思います!
実はOPクレジット見るまでキューブリックの
映画だとは知りませんでした!

1915年、時は第一次世界大戦。
独仏は数百メートルの土地を挟んで睨み合い、
奪い合うことで何万という命が失われた。
業を煮やしたフランス軍上層部は
ドイツ軍の重要拠点の一つである
「アリ塚」の攻略に踏み切る。
難攻不落、不可能に近い無茶な作戦と
知りつつも、前線で指揮を取るダックス大佐は
上官の命令により挑むこととなるのだが…
というのが大まかなあらすじです。

序盤で戦争娯楽映画と見せかけて、
中盤からがらりと雰囲気が変わって
法廷サスペンスに雪崩れ込む異色作。

しかし一番の見所はやはり序盤の
ヤマである無謀な「突撃」シーンでしょう。
例えば「プライベート・ライアン」の
ノルマンディ上陸作戦では
内臓ブチ撒けたり、自分の手足を抱えて
その場をウロつく兵士を描いたりしてましたが、
戦争の悲惨さを描くなら実はそんなことも
必要なくて、ただ淡々と爆発と銃声の中を
進む人の群れを撮るだけで十分なんだと
思い知らされました。
これほど命を散らすには馬鹿げた行為で、
あまりにも間抜けな光景は他にない。

それに加えて、機銃掃射の中を駆け抜け、
たまたま生き残れたというにも関わらず、
お上は己の世間体と名誉を守るために
作戦失敗を理由として臆病者のレッテルを
彼らに貼り付け、見せしめに処刑を行うと言う。
そうして何名か首を差し出せとの命令に、
各隊はくじ引きでそれを決めるのだと…

呆れて物が言えないとはこのこと、
なのですが、ただ、キューブリックが
後に作る「フルメタル・ジャケット」でも
同様に言えることで、反戦プロパガンダ
みたいなものに対して変に要所要所で
色気じみた物を出してしまうのがちょっと
いらないかなーと思ってしまうのも事実。
それこそ、序盤の戦争シーンのように
「ただそうあっただけ」を描けば十分なのに
(最も、本作はキューブリックを含めて
複数の脚本家が執筆を担当、その上で
相当モめたらしいので、演出の何処までが
彼の意向によるものかは不明ですが)。

戦争と法廷、全く異なる舞台で
どちらとも一歩も退かず戦い抜く
タフな男を演じるのはカーク・ダグラス。
後に出演する「OK牧場の決斗」同様、
タフな外見とそれに準じた振る舞いを
しながらも時に繊細さを見せる、
そんな役柄が実に似合う名優です。

余談ですがこの作品を観た後になって
ようやく彼とマイケル・ダグラスが
親子だという事実を知りました。
ヘンリーとピーターのフォンダが親子
ってのも最近までずっと知らなかったし、
クラシック映画にまで手を出すようになって
ようやく知ることは結構多いです。
自称映画通が聞いて呆れるワ!赤面。

話は戻って、本作は「現金に体を張れ」の
翌年に撮られた作品とのことですが、この時期の
作品はキューブリックの変に芸術っぽい空気に
あまり傾倒していない、ギラギラした荒削りな
雰囲気が個人的には好みです。
「現金~」を視聴した当時にも思ったことですが、
よく砥いであるよりも錆びたナイフの方が
傷跡は酷く、後に残り易いという印象です。

きよしこの夜

というわけで本日は
クリント・イーストウッド監督、
「チェンジリング」のレビューを
行いたいと思います!

1928年ロサンゼルス。
電話交換会社の主任を務める
クリスティーンはシングルマザーである。
ある日、彼女がほんの数時間日中に
他人の欠勤を埋めるため家を空けた
間に、留守番していた一人息子の
ウォルターは謎の失踪を遂げてしまう。
約半年後、彼女の懸命な働きかけと
警察の捜索によりウォルターが無事
発見されるが、クリスティーンにはどうにも
その少年が自分の息子だとは思えない。
身体的特徴にもあからさまな違いが
見て取れると関係者も口を揃える中、
事件は解決したという強硬な
姿勢を変えようとしない警察。
そして頑なに自分の息子を探してくれと
懇願する彼女に業を煮やした警察が、
ついに彼女にとった恐るべき方法、
そして思わぬ方向から明るみになる
背筋も凍るような事件とは一体…
というのが大まかなあらすじです。

グリム童話にもされている、ヨーロッパに
伝わる「取替えっ子」の伝承をタイトルとし、
アメリカ・カナダ間で実在した人物・実話を
元にしたという本作品。

描かれるのはロス市警の腐敗と怠慢、
信じられないようなとある事件、
それらを明るみにさせたひとえに息子を想う
一人の人間、女、そして母親である
クリスティーン・コリンズの力強さ。
特に母親役のアンジェリーナ・ジョリーは
ノーメイクのやつれた風貌で本来の美貌を
台無しにするが如き体当たりで演じており、
見事アカデミー賞に輝いたほどの折り紙付き。

母親以外のキャラクターの造形も良く、
自分の仕事に矜持を持つ教師や医者、
警察の体制に疑問を持つ牧師や弁護士、
そしてクリスティーンにほのかな好意を
寄せる電話会社の上司等が、
寄る辺なく一人戦うクリスティーンのために
無償の協力を惜しまない温かさが本当に心強い。

映画の玄妙を知り尽くした男、
クリント・イーストウッドなだけにキャラの配置
のみならず脚本の緩急の付け方や観客の
心の揺れ動きまで完全に掌握しており、
緩やかなオープニングから一転して
急転直下な展開や、観客の予想を
まるで見透かしたように二転三転させる
先の見えないストーリーは最高にミステリアス。

カメラワークについても面白い部分があって、
本来は長回しや奔放な撮影が主な監督が、
作中のとある一つのヤマ場に差し掛かった途端、
突然カメラの配置に気を配り始め、
頻繁にカットを変えることにより最高の
緊張感を演出させることに成功しています。

余談ですが、「ミリオンダラー・ベイビー」や
「グラン・トリノ」と同じく、今回も教会が物語の
舞台の一部であり、「神」や「天国と地獄」という
教化的な概念に苦悩するキャラが描かれており、
この想いは監督が作品と歳を年々重ねるごとに
強まっているようにも感じられます。

本作品は何もかもを計算づくで撮った
監督の映画キャリア全てを注ぎ込んだ
集大成的な印象が強く、その反動として
「グラン・トリノ」が好き勝手やらせてもらった感が
強いのかなーと思ったのも余談。

母親やそれを支える人々の力強さや
希望の光に対し、強すぎるほどの
人間の抱える心の闇がもたらす救いようの
ない事実が辛い・しんどい部分も多く、
鑑賞後に何とも言えない気持ちにさせられますが、
ただ一つ言えることは、間違いなく
オススメできる名作だということです。
プロフィール

マイケル・チバ

Author:マイケル・チバ
シルバーレイン
マイケル・チバ(b30277)
薬師寺・米(b41960)
を経て、
現在はエンドブレイカー!
マーヴィン・ジェント(c06527)
にて稼動中。

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