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傷はやがて癒える

期せずして「善き人のためのソナタ」と共に
群像的ヒューマンドラマを二本同時に
レンタルしてしまったことになったわけですが、
本日はその「ダージリン急行」の
レビューを行いたいと思います!

ホイットマン三兄弟の長男、フランシスは
バイク事故を起こしたことをきっかけに、
1年以上絶縁状態にあった二人の兄弟、
ピーターとジャックと共にインド旅行を
敢行し、関係を修復しようと試みる。
三人の負った過去の心の傷や、
それぞれが抱える現実のしがらみを超え、
果たして兄弟の「心の旅」は成功を
収めることができるのだろうか…?
というのが大まかなあらすじです。

「ザ・ロイヤルテネンバウムズ」で
カルト的な地位を手にした
ウェス・アンダーソン監督が
再び挑むヒューマン・コメディ・ドラマ。

「ロイヤル~」では一度は家族をないがしろに
したろくでなしの父親が、よりを戻すべく
一念発起した結果としてバラバラになりかけた
家族を救うというドラマを描写しましたが、
今回は三兄弟の長男がその役を担うといった
内容であり、類似する点も多いです。

そしてその点も踏まえて、本作品は
残念ながら「ロイヤル~」の完成度があまりに
高すぎたばかりに下位互換的な位置に
見えてしまうわけですが、徹底した小道具の配置や
映像的手法は健在、それに加えてメタファーの
使い方が上手くなっていることに気づかされました。

個人的に気に入った点は、インドが舞台の
ヒューマンドラマではあるものの、だからと言って
変にスピリチュアルな展開に傾倒しなかったことでしょうか。
オリエンタルな背景の美しさを随所に散りばめつつ、
あくまでお互いの傷を癒せるのは人間力のみという
監督のリアリズムには賞賛を浴びせたいところ。

何処かに心身が病んだところがあるからこその
滑稽さと悲哀を持つ三兄弟も魅力たっぷり。
真面目な話をしている時は終始いがみあっているのに、
悪ガキになった途端心が一つになる様は
吹かされると同時に無上の愛着が湧きます。

DVDに同時収録されているショートフィルム
「ホテル・シュヴァリエ」は兄弟の一人、
ジャックの前日譚であり、本作品内に
散りばめられた複線や過去話は複雑かつ
語られていない部分も多く、一度観ただけでは
よくわからないという相変わらずカルトな内容です。

噛めば噛むほどとはよく言ったもので、
それにしたってもまずは「ロイヤル~」の
方を観て、それが気に入ったならこちらも
鑑賞して損はないと思います。

余談ですがショートフィルムの方に
ナタリー・ポートマンが出演してるわけですが、
この娘、出る映画によってビジュアルをキッチリ
変えてくるから毎回全然わからん!
それにしても、エロいなあ!ナタリーは!
ついでに言うと、兄弟の一人ピーター役は
本作主演のフランシス役、オーウェン・ウィルソンの
実の弟であるルーク・ウィルソンがあてがわれてると
ばっかり思い込んでたんですがそんなことはなくて、
エイドリアン・ブロディだったのがスタッフロールで
判明するあたり、自分の目が案外節穴なだけ
だったりするのかもしれない…
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私が恐れるものは二つ、「孤独」と「書けなくなること」だ

今日は隠れた名作として名高い、
アカデミー外国語賞も獲得した2006年
ドイツ映画「善き人のためのソナタ」を
視聴しましたのでこのレビューを行います!

80年代、東西に壁で分断されたベルリン。
東ドイツの国家保安省に務める勤勉、
ともすれば冷酷な大尉・ヴィースラーは
反体制の嫌疑がかけられている
演劇作家・ドライマンの監視を命名される。
彼のアパートに無数の盗聴器を仕掛け、
忠実に任務をこなすヴィースラーではあったが、
ドライマンと彼を取り巻く環境の側に身を置くに連れ、
やがて彼自身の心境にも変化が訪れる…
というのが大まかなあらすじです。

全体的に群像劇的な作りとなっており、
かろうじて主人公と言えそうな国家保安省党員の
ヴィースラーはその立場上からも、神の視点や
狂言回し的な立ち位置に近いです。
これは例えば一人の女に色狂いした大臣、
ひたすら出世のために立場を利用する上司、
盗聴に下卑た悦びを見出す部下に対し、
ただひとえに国家と社会主義を信じ、身を捧げる
彼の潔癖さがそれを更に強調させています。

そして秀逸なのは、一人の人間が神の視点から
どうにか世に介在しようともがく中、
クライマックスへ近づくに連れて本当の
「神の一手」が入ることでしょうか。
献身・努力・犠牲…ばら撒かれた複線の全てが
一点に収束し、実を結ぶその展開は美しく、
またとても言葉で表すことはできません。

ある程度の誇張はあるかもしれませんが、
それにしてもたった約25年ほど前のドイツで
これほどまでに弾圧的・原始的で愚かな
言論・思想統制があったという事実も驚きです。
あとベルリンの壁が崩壊した日は
自分の誕生日と同日だった!
というのを思い出させられたのは余談。

ついでにどうでもいいことですが本作品の配給が
アルバトロスというのにも吹かせられます。
普段はZ級レンタルビデオの代名詞みたいなここが
突然「アメリ」よろしく突然とんでもない名作を
世に出すからあなどれませんね。

前半は説明も少なく淡々と進み、頭に「?」も
多くつきますが頑張って我慢すると
後半ではボロボロ落ちる涙を堪えきれない本作品!
間違いなく名作のオススメできる一本です!

黒の船歌

気がついたらブログ更新日でした。
うっかり連休気分引きずってるから
時間の流れのカンを戻さないと…

ついでにいい加減銀雨偉人伝も随時
更新していかなきゃなのですがこれもまた
相変わらず別口の作業であひーとか
今言ってるんで映画レビューで
今日もまたお茶を濁します。

さて、「ウォッチメン」DVDコレクターズBOXを
当日に購入してそれから間もなく一気に
特典映像まで観終えてしまったわけですが、
今の今までここで記事にするタイミングが
なかったので本日はこのBOXの見所を
幾つか簡単に列挙しようと思います。

まずはDVD特典として一番の目玉なのは、
やはり劇中劇であるアニメ「黒い船」と
TVインタビューという設定の「仮面の下で」が
収められたDISC2でしょう。

メイキングでもスタッフが「かなりの力と予算を
注いだ」と言う通り、アニメは簡単な止め絵と
ナレーション程度の内容かと思いきや
ちゃんと一本のグリグリ動くアニメ作品と
なっていたことにまずビックリ。
韓国のプロダクションに外注したそうです。
TVインタビューは作中のキャラクター、
ホリス・メイソンが書いたという設定で
漫画に掲載されている自伝「仮面の下で」を
元に、映像作品として忠実に内容を再現しています。
わざわざTVCMまで用意し、これまた
作中に登場する企業「ヴェイト社」の
香水のCMまで再現するという気の入れよう。

その他にも簡単なアニメとナレーションを
組み合わせた「モーション・コミック・ウォッチメン」
なるものが漫画の第1話分オマケのように
収録されており、これ全話制作して1本のDVDに
したらそれだけで売れるんじゃね?俺買うよ?
的な満足感を更に得ることができました。

特典ディスクは映画本編以上に輪をかけて、
制作スタッフが原作好き過ぎて最早狂気とも言える
領域が伺える、ファン垂涎・必見の一枚と言えましょう。

メイキング部分も実に充実しており、
映像の気になる裏方部分を仔細に解説してくれます。
青色全裸ハゲことDR.マンハッタンの撮影方法や、
ナイトオウルのスーパー飛行船「アーチー」のみならず
80年代の街並みやオジーの本拠地「カルナック」まで
可能な限り実物大のセットで再現してしまった事実等、
ここでもやはりスタッフの突き抜けた馬鹿っぷりに
手に汗すら握る戦慄を覚えさせられます。

漫画と、それを取り巻く当時の背景や現代における
影響にまで解説されているのも興味深いですね!
余談ですが、これで興味が出て「ウォーターゲート事件」に
ついてちょっと調べたのですが、この事件を経て
ニクソンが再選を果たすというのが如何に無茶なことか
知り、それがコメディアンとDR.マンハッタンの影響力が
如何に強力かを知ることともなりました。
調べれば調べるほど広がるウォッチメンワールド。
話は戻って、「仮面を被ったヒーローが自警を行う世界」
という設定は荒唐無稽と思いきや、現実世界で
実際に少なからず「ウォッチメン」にも影響受けて
ヒーローみたいな格好して自警行為する、
有り体に言っちゃうとちょっと可哀想な子が
存在するというのにはビックリさせられました。
「自警団とその意義」については特典映像で
深く論じられていますので、漫画的観点で見る
資料的映像としても価値があると思います。

惜しむらくは映像本編が劇場公開版であり、
未公開映像を収録したディレクターズカット版では
ないということでしょうか。
メイキングの合間を挟んで初代ナイトオウルの
格闘シーン等が挿入されたりもするので、
畜生、全部見せろよ!という想いもひとしお。

DC版でなく、価格も決して安くない、
でも映像特典はとっても見所が多くて…
という実に購入を迷わせるBOXの内容でした。
出るのかどうなのかわからないDC版まで
どうしても我慢できなくなったという方は
是非購入しましょう。損はしないはずですよ!

蟻も蠍も最後には平等に焼かれるのだ

というわけで帰還しました!
色々あったわけですが、そんなことより聞いてよ!
帰ってきた後に視聴したサム・ペキンパーの
「ワイルド・バンチ」がとても面白かったので、
本日はこのレビューを行いたいと思いまーす。

強盗団のパイク一味は騎兵隊を装い、
鉄道輸送所を襲い銀貨強奪を図る。
しかしこれこそは保安官ハリガンの罠であり、
囚人の賞金稼ぎとして駆り出された
パイクの元相棒であるソーントンに
執拗に狙われることとなる。
パイクと生き残った僅かな仲間はメキシコに
逃亡し、紆余曲折を経た後、ゲリラと交戦する
政府軍のマパッチ将軍から軍物資調達として
秘密裏に米軍の兵器輸送列車を
襲うよう依頼されるのだが…
というのが大まかなあらすじです。

後に長い時を経て92年公開の「許されざる者」にて
ついにその名を奪われることになりますが、
69年公開からその間に至るまで「最後の西部劇」
という異名で呼ばれ続けた本作品。

その名に負けず劣らず西部劇の集大成的な
作品に仕上がっており、オープニングのややもすると
前衛的な演出は「夕陽のギャングたち」、
ラスト間際の死地に赴く戦士たちは
さながら「OK牧場の決斗」のようでもあり、
弾丸が乱れ飛ぶ凄惨なファイトは
「俺たちに明日はない」の延長上のようでもあります。
しかし面白いのは、公開年月日を調べると
「OK牧場の決斗」を除いて上記ニ作品は
「ワイルド・バンチ」よりも後発作品であり、
「最後の西部劇」として名を冠しておきながらも
この作品が如何に後の西部を舞台とした
作品に影響を与えたかが伺えるところでしょうか。

脚本も実に秀逸で、最初はそれこそ
説明があまりなく各人の立ち居地及び相関図が
おぼろげですが、徐々に明るみになるにつれて
個性が浮き彫りになり、また追われる方も
追う方もお互いに追い詰められていく中、
作中にさりげなく散りばめておいた複線を
丁寧に回収して見事としか言い様のないラストへ
繋ぐ手法も思わず感嘆の吐息が漏れます。

西部劇には終盤で収集つかなくなっておざなりな
展開と収束になりがちという作品も決して少なくなく、
「ああ、このまま流れちゃうのかなー?」と
思わせておいてキッチリ最後の最後で締めてくれる、
というのは「ゲッタウェイ」でも垣間見えた
サム・ペキンパーの意地と矜持のようでもあります。

前述の「許されざる者」はセルジオ・レオーネに
捧げられた作品とのことですが、その中でも
傑作と名高い「ウェスタン」、このニ作品に
比肩して勝るとも劣らない西部劇の名作でした。
当時の時代背景的にアメリカン・ニューシネマとしての
側面も持ち合わせている贅沢な作品。
本レビュー内で列挙した作品が気に入っているならば
本作品を視聴しても全く損はないと言えましょう。

ビヤー ビヤー フェースー

ブンブン休刊による意気消沈も
冷めやらぬまま、連休中は
友人に誘われるがまま
横浜のビアフェスへ行ってきます。
呑むぞー!呑んで忘れるぞー!

そしてこっそり誘っていたNPC勧誘に
うっかり大成功。
結社シナリオの受理も記憶に新しい
空白マスターの揚羽・夏希さんです。
萌侍誘うのは何だか普通過ぎて
つまらんなーということで迂回しました。

そしてなっきーさんは実は
現在八十八房の最年長者。
ああ…シルバーウィークってそういう…

さあ明日に備えて今日は早寝するのだ。
都合、21日の更新はお休み
させていただきます。

それは あまりにも 突然の 出来事で…

うわぁあああ…!

ライブオン年内終了の知らせと同時に、
雑誌内でも妙に不穏当な空気が
流れていて、「これはちょっとヤバいのかなあ」と
思っていた矢先に「月刊プレコミックブンブン」が
今月10月号をもって休刊という憂き目に!

休刊の覚悟は常々ありましたが、
雑誌、そして漫画の円満終了のために
風呂敷を畳み始めているかと思いきや
あまりに突然の打ち切りは寝耳に水。
哀しみよりも驚きや動揺が強く、事態を
飲み込むのに少し時間がかかりました。

ライブオンや花子さんを初めとして、
有り体に言ってしまえばけれん味の少ない
地味な、しかしそれでもしっかりとした作りの
「読める・読ませる」漫画を多く内包していた
雑誌なだけに、存在自体が立ち消えて
しまったのは非常に残念でなりません。

メディアミックスだったライブオンは元より、
原作とセットの花子さんも移籍は難しいとの
見方が世間では強いのですが、
根強いファンに支えられ、続きを期待する
声も大きい作品なだけに、何処かで拾って
もらえることを願うばかりです。

そんな中、編集さんや出版社の尽力で
未収録はあるものの花子さん4巻は
無事に発売されるとのこと!
10月1日発売ということで、
入手困難になる前に是非購入すると
同時に、最後までこういった形で
作品や作者を応援しましょう!

はー、心に風穴開けられてしまったようで、
暫くはなんかやる気が出ない。

レオナイダスとコメディアンが夢の共演

借りるDVDでよく予告が流れて気になっていた
「P.S.アイラブユー」を視聴しましたので、
今日はこのレビューを行いたいと思います!

先行きの見えない将来に不安を覚える
女性的な性格の妻、ホリーと
愛する妻さえいればあとはどうにかなるさ
という男性的な性格の夫、ジェリーは
ケンカするほど仲の良い夫婦だった。
しかしジェリーは突然、35歳という若さで
脳腫瘍に倒れ、ホリーは30歳の誕生日を
前にして未亡人となってしまう。
夫の死を引きずったまま、自宅に引き篭もり
自堕落な生活を続ける彼女が誕生日を
迎えた日、ジェリーの元へ夫からの
バースデーケーキと、それに添えられた
一通のボイスメッセージが届く…
というのが大まかなあらすじです。

二度のアカデミー主演女優賞に輝く
ヒラリー・スワンクが体当たりの演技で挑む
ラブ・ストーリーでありヒューマンドラマ。

なんか終始「靴」に対する描写があったり、
あと風呂入ってない描写が数度あったりで
監督か誰か臭いフェチなんじゃないかとか
変に勘ぐってしまうのは個人的な嗜好も
あってのことだしどうでもいい話ですね。

死んだ夫があらかじめ用意していたらしい
手紙が一通、また一通と届き、書かれた
言いつけを守ることでホリーは自分自身を
取り戻していくが、しかしそうすることは逆に
夫に依存する心を強めてしまうことでもあり、
果たして彼女は、そしてジェリーはどうやって
この呪縛を解き放っていくのか…?というのを
観客は共に体験していくこととなります。

ホリーが人間的に成長していくのがジェリー一人の
導きによるものではなく、彼女を囲む大勢の
肉親や友人の尽力や、時として衝突に
よるものも大きいというのも良いところですね。
個人的にお気に入りなのは、服装や髪型がダサけりゃ
歯に絹着せぬ言動が特徴の変わり者・ダニエル。
外見やキャラ的にきれいなブシェミって感じです。

しかし一番インパクトがあったのは、
OPクレジットでジェリー役がジェラルド・バトラーと
判明した時だったでしょうか。
「300」では終始苦虫を噛み潰したような顔の
マッチョガイ、レオナイダスだった男が本作では
冗談の上手い朗らかな色男を嬉々として演じています。
第六感的なセンスを持ち合わせた薄幸のヒーロー的な
キャラ像ということで、例えば「X-メン」のウルヴァリン役
ヒュー・ジャックマンや、「ウォッチメン」のナイトオウル役
パトリック・ウィルソンあたりがキャスティングされてても
しっくり来たんじゃないかと思います。

ついでにジェリーの親友として配役されてるのが
ジェフリー・ディーン・モーガンで、どっかで聞いた
名前だと思って調べてみたらこの人「ウォッチメン」の
コメディアン役じゃねーか!とまたひっくり返りました。
ジェリーと同じく朗らかな色男役なわけですが、
レオナイダスとコメディアンのタッグって一体どんだけ
強キャラなんだよ、悪魔でもこいつら殺せねえし
神でも殺しに行くのかとか変なところで
ワクワクさせられてしまいました。

作品はラストが濁されてうやむやに終わらされて
いるため若干観客としてはしこりが残るような
気もしますが、変に型にはめられてキッチリ
終わるよりはこれでもいいかなという感じです。
うん、まあ、やっぱりむにゃむにゃするんだけど!
今ひとつスッキリしないエンドでも大丈夫って
人にはオススメできる佳作です。

テケリ・リ!

kutoru.jpg

新作DVD「崖の上のポニョ」を視聴しましたので
今日はこのレビューを行いたいと思います!

深い海の底に住む、男とも女とも若者とも
老人ともつかない一人の謎の人間。
その住処から、地上を夢見た
一匹の人面魚が逃げ出した。
それが五歳になる幼稚園児、
ソウスケと後に「ポニョ」と呼ばれる
少女の初めての出会いだった…
というのが大まかなオープニングです。

本作品は人魚伝説の他にうっかり
宇宙的恐怖のクトゥルー神話もベースに
しているなんて噂もあったりするのですが、
ポニョの造形や性格、身長自在で
美人のお母さん、地平線の向こうに所謂
「常世」や「ニライカナイ」が見えるという
演出等は諸星の影響受けてると言われても
これ言い訳できないレベルなんじゃ
ないかと思ったり。真偽のほどはさておき。
深海を舞台にした人魚伝説だってそれこそ
「私家版魚類図鑑」で一本の作品として
テーマにされてるわけですし。

元々が過剰な期待というのはあったにせよ、
それに加えて上記を踏まえてしまうとポニョに
求めたクトルーちゃん的バイオレンスや
ろくでもなさはやっぱり無理な話だったわけで。
「パヤオはロリコンだなあ!」的演出は
随所で満喫させられましたが、
それでも物足りなさはやや残る結果に。

しかし一番しんどかったのは人間や文明批判、
海洋汚染問題というメッセージ性を
「千と千尋~」よりも一段と、初っ端から
ガンガン強く打ち出してしまった故にちょっと
鼻につくと思わざるをえなかったところでしょうか。

これはネタバレになってしまいますが、
地球滅亡の危機は回避され、人類と半漁人の
間に試された愛も確かに立証された。
けれども、前半で散々前面に押し出されてきた
人間自身が海を汚してきた行為による代償は
何一つ解決していないわけで…
(そもそもポニョとソウスケが出会ったこと自体が
人間の業であり、二人の出会いもまた
様々な弊害を生み出すという描写もあって…)
一応のハッピーエンドの体裁は取ってますが、
何だかむにゃむにゃさせられました。

もう本当、いっそ幼女と男の子以外のモブが
ゴミクズみたいに死んでくパヤオの欲望
丸出しの作品撮れよ!撮ったらいいじゃない!
とかすら思いましたね!うん、ちょっと酔ってる!
でも嘘は言ってない。

蝶のように舞い、蜂のように刺す!

これは「事実に基づいた物語」である―――

1968年アメリカ。
表向きは慈善事業家として知られ、裏では
ギャングたちの顔として恐れられたバンピーが
病に没することで均衡が崩れ、秩序は乱れた。
彼が最も信頼を寄せた右腕であるフランクは
彼の跡を継ぐと同時に、新たな密輸ルートを
確立することで麻薬王としての地位を築かんとする。
一方、馬鹿がつくまでの正直な刑事・ロバーツは
そこを見染まれて新設麻薬捜査チームの
リーダーに任命され、大物釣りに乗り出す。
ハーレムという一つの舞台で、
生まれも育ちも人種も立場も全てが異なる
二人の男の人生が今、交錯する…

「アメリカン・ギャングスター」は2008年日本公開、
リドリー・スコット監督、デンゼル・ワシントンと
ラッセル・クロウがそれぞれ主演を務めるという
豪華布陣でも知られるクライム・ムービーです。
買おう買おうと思っていたDVDをようやく手に入れたので
ここでやっとレビューができるという話で。

前述した通り、70年前後の麻薬汚染と汚職に
まみれた当時の背景を反映しているということで、
前半はひたすらその舞台設定やキャラクターの
描写を断片的に散らばしていくためついていくのが大変。
三時間弱という長尺の中で、ここで頑張れるか
どうかは作品を楽しめるかどうかの一つの分かれ目です。

それはさておき見所は矢張り二大名優が演ずる
タフな男達の対立と、その先にある奇妙な友情でしょう。
警察にしろマフィアにしろ、誰もが金と麻薬を巡り
魑魅魍魎が渦巻く一枚岩でない状況にあって、
ひたむきに生きるが故になおさら周囲は敵だらけ
という中フランクとロバーツがどう立ち回るかの様は
嘘がないからこそ切なく、美しく、最高にカッコイイ。

ちょっとネタバレになってしまいますが、実は二人が
直接的に顔を突き合わせて対話するのは
本当に最後の方で、それまでは同じ場所に居合わせた、
というシーンがほんのニ・三ある程度。
だからこそ逆に、違う立場にあった二人が積み重ねてきた
物をぶつかり合わせる対決の盛り上がり感は異常。
流れるようにオチていくカタルシスも気持ちいい。

あれもこれもと欲張りに詰め込んで、ぎゅっと煮しめた
男汁溢れる壮大なスケールの本作品。
監督や各俳優のファンならずとも、映画好きならば
一度は観ておいて損はない名作でしょう。

映画オタク的には結構嬉しい演出も随所に見られて、
例えばタランティーノの「ジャッキー・ブラウン」で
強い印象を残したエンディングテーマ「110番街交差点」が
本作品の中盤で効果的な使われ方をしたり
(この曲が如何にかつてのブラック映画を象徴していたかの
顕れでもあると思いますが)、他にも刑事のチョイ役として
「処刑人」のノーマン・リーダスが未だに変わらない
可愛いベイビーフェイスで出演してて嬉しくなっちゃったり。

後はイタリア系マフィアのドンに、弟のトニーの作品
「マイ・ボディガード」でデンゼルとも共演してた
クリストファー・ウォーケンがキャスティングされてたら
おしっこちびるほど喜んだんだけどなあ…
というのは極々個人的な我侭です。

心青

「ホット・ファズ」でそのタイトルが出され、
また作品内でもオマージュが捧げられている
91年製作の映画「ハート・ブルー」を視聴
しましたので今日はこのレビューを行います!

エリートにして反骨精神溢れる若手FBI捜査官・
ジョニーはロスの強盗捜査課に配属され、
勤続20年超のベテラン・アンジェロと
タッグを組むこととなる。
二人はプロの四人組の「90秒銀行強盗」を
追うにあたり、他の誰もが哂ったアンジェロの
推理「犯人はサーファーである」をジョニーは
アンジェロの提唱する確かな裏づけを受けて
確信を覚えると、潜入調査のためサーファーに
成りすまし海へと繰り出す。
そして彼はそこで情熱的な女性・タイラーと、
「菩薩」を意味するという「ボーディ」と呼ばれる
不思議な男と運命の出会いをするのだった…

キアヌ・リーヴス主演の愛と友情の青春を
交えたクライムサスペンスアクション映画。
うーん、改めて書くと色々詰め込み過ぎ。
そしてなんかよくわからないけど作中で
終始サーフィンやスカイダイビングの
シーンが挿入されて、実にバブリーな
時代背景を感じさせてくれます。

えっと、射撃の腕が一流のエリートって
肩書きで登場するジョニーことキアヌですが、
実際作中で殆どその設定生かされないし
どちらかというと終始生意気な風吹かして
サーフィンやってるくせに成果ゼロで
その上致命的なヘマもやらかすし
しかもメンタル面が非常に弱いという
本当にダメなドジっ子でしんどい!

ラストの対決も、本人カッコつけてるつもりが
片っ端から地雷踏んで全部空回りになってて
「本当何やってんのこいつ」状態。

脚本家とか監督が、作品作ってる間にうっかり
感情移入してしまったのかどうかは知りませんが、
銀行強盗側にもある種のシンパシーを
感じさせる描写が増えていき、今ひとつ
焦点が絞りきれていない感もまた否めません。
ていうか、あっ、これキアヌ主人公の映画じゃ
ねえのかよ!とスタッフロール観てまた愕然。

「ホット・ファズ」内で語られている、「名シーン」
自体は確かにジョニーの胸中で複雑に絡み合った
感情や心情、疑念を表せていると思うのですが。
正直それ以外はしんどい二時間でした!

リアルオーガロール

ここではない何処かの現代・日本。
十数年に亘って絶対王政が布かれ、
ある時「王様」が下した狂ったゲーム。
それは一週間で全国の「佐藤」姓を
名乗る人間を一人残らず狩り出す
「リアル鬼ごっこ」だった。
しかし王様には一つだけ誤算があった。
それは本来逃げ惑うだけのはずだった
彼らの中に「佐藤セガール」が存在したことだ…!

銃器・爆発物や車等の乗り物の使用を
一切禁止された「リアル鬼ごっこ」という
舞台の上で、元海軍特殊部隊出身という
肩書を持つセガールが如何に立ち回るか?
というのが本作品の見所であり、逆を言えば
本作品はいつも通りのセガール無双。
特に終盤、武装した100人の「鬼」相手に
無手で立ち向かう様は必見!
セガールアクションの金字塔的作品です。

ネタバレ…いや、テレビ等のプロモーションで
散々出てたし最早周知の事実かと思うので
言ってしまいますが、終盤で実は
「佐藤スタローン」や「佐藤ヴァンダム」、
「佐藤チャックノリス」が参戦する様は
B級アクション映画ファンはおしっこ
漏らさずにはいられないと思います。
最も、本編では顔見せのカメオ的な位置で
殆どアクションシーンは無し、オファーは
したものの受け入れられなかったという
「佐藤シュワルツェネッガー」の出演も無し
ということで過剰な期待は厳禁です。
いやー、しかしこれだけの面子が一同に
会するのはこれが初というのは、
本当にいいんでしょうか。ちょっと勿体無い気も。

うん、わかってると思いますけど全部嘘です。
「ポニョ」借りようと思ってずっとネットレンタルの
予約リストにブッ込んでるけど送られてこなくて。
代わりに適当に置いといたこれがついに
うっかり送られてきちまったってな寸法です。

ええと。
原作は読んだことなくて、でも何故か
コミカライズ作品もちゃっかりしっかり読んでて。
映像作品は「絶対王政」だの「佐藤狩り」だの
苦しい厳しい設定に頑張って整合性を
持たせていると思いました。
何というか「元々が酷いからどうやっても
元よりは酷くならないだろう」的な作品の
臭いはプンプンするし実際そうらしいのですが、
それにしたってもコミック・映画よりも
原作が一番酷いラストだという話を聞いて、
これよりも酷い話って一体どうなっちゃうんだよと
ある意味では凄く上手く乗せられちゃってますね!

本当、ワゴンセール100円とかで手にとって
読了後即ゴミ箱、とかそういうプレイが
思わずしたくなってきてしまいます。

666個の内の444番目が何だって?

実はこのブログで今の今までレビューしてなかった
ことが不思議なのですが、いつぞや手に入れたDVD、
北村龍平の出世作「VERSUS」のレビューを
今回は行おうと思います!

暗く深い森を逃げる二人の脱獄囚。
それを迎えに来たチンピラ四人と、
何故か彼らに誘拐されてきた一人の女。
三人のエージェントと囚人を追う護送官。
全てを掌握する「謎の男」が彼らを一同に
集めたその場所は、死人が動き出す
「黄泉帰りの森」と言われていた…
というのが大まかなあらすじです。

山中でのロケで大幅に予算を節約し、
ゾンビにカンフーにチャンバラに
スタイリッシュガンアクションと
あらゆる頭の悪い要素を詰め込んだ
名実共に間違いなくB級映画の決定版。

ゾンビ相手に刀や銃を突然投げ捨てて
素手で殴りあったりする素っ頓狂な
シーンがかなり散見されるわけですが、
「カッコイイだろう?(ギャキィ」的な話なので
突っ込むのは野暮ってなもんです。

ストーリーのグダグダな冗長っぷりや
内輪揉めっぷりなんかはいささか
平成ライダーを観ているようでもあり、
後に実際に「響鬼」や「キバ」でデビューして
高い人気を誇ることにもなる松田賢二の
萌え要素までミックスされて
いよいよその雰囲気も高まります。

さて、そんな北村龍平ですが、
「VERSUS」の前身や原型とも言われる
「DOWN TO HELL」、「VERSUS」以降の
「ALIVE」「あずみ」「荒神」をヒット当時
リアルタイムでなかのひとは追いかけて
まして、そして作品を観る毎に結局
「冗長なストーリーとスタイリッシュ風アクション」
しか出来ない監督、ということが
露見してしまったわけですね。
この辺はwikipediaの項目でも手厳しい
評価がなされていますが、概ね
間違ったことでもないと思いました。

やれることを本作品で全て詰め込んでしまった感が
とても強く、本作品自体はバカ映画として
個人的に大変面白くかつオススメしたい一本
なのですが、これだけ観れば他は一切
観なくてもいいよとも言い切れちゃったりもします。

あー、あと。
クール系気取った主人公が黒コート羽織って
日本刀と拳銃振り回してゾンビ殺しまくるってことで
「シルバーレイン(笑)」という穿った見方もできます。
銀雨の世界観が如何に駄目な方向に
カッコイイのかを知るためにも視聴してもいいかも。

このブライアン、容赦せん!

よく行くシネコンはモールの中にあって、
そこの某レンタルビデオチェーンストアで
丁度CD・DVD50%オフセールをやってたので
覗いてみたら「アメリカン・ギャングスター」
初回限定BOX新品を発掘しました。ワーイ。
普段買い物はネットに頼りきりなので、
先日の北村龍平パックもそうですがこういう
掘り出し物に出会えると嬉しいですね!

それはさておきその当日は1日、
映画の日ということで本来の目的である
「96時間」を視聴してきましたので
そのレビューを今回は書きたいと思いまーす。

妻と離婚し、その妻が再婚した後になっても
ブライアンは愛娘のキムを溺愛していた。
その子煩悩ぶりは、彼女の側にいるために
CIA職員の身分を捨て隠退したほどである。
そんなキムが17歳を迎えて間もなくしてから、
彼女は同じく未成年である友人のアマンダと
共に海外旅行をしたいと言い出す。
最初は危険だと言って止めるブライアンだったが、
娘の願いと元妻の後押しもあり渋々承諾することに。
しかしアマンダの軽率な行動がきっかけで、
渡航早々二人は人身売買組織に拉致されてしまう。
あらゆる技術に長けたプロフェッショナルである
眠れる獅子が、怒りを伴って今立ち上がった!
というのが大まかなあらすじです。

リュック・ベッソン監督、リアム・ニーソン主演で
送るクライム・サスペンス・アクションとも言うべき
フランス映画なわけですが、中を割ってみると
有り体に言ってしまえばセガール映画。
一人で何でも出来ちゃう男・ブライアンが
愛娘を救うため結果的に悪の組織に喧嘩を売る!

プロフェッショナルな完璧超人なのはいいんですが
主人公補正でいっくら銃で狙われても当たらない
ってのは「レオン」とか「TAXI」あたりから
全く変わってなくて、まあ、なんていうか、
クライムサスペンスとかっていうよりも、
そういう映画なんだなあっていうか。うん。
むにゃむにゃ。

それはさておき、面白いのはやっぱり
主人公の一風変わった性格や設定にあって、
とにかくパラノイアすら入った娘第一主義、
娘すら助かるなら俺ぁ命なんていらねえ
なんてのはもとより、悪人はおろか事件には
直接関与しない一般人まで刃傷に巻き込む
一貫してキレた姿勢は清々しさすらあります。
この辺はともすれば深刻で笑えなかったりも
するのですが、前述のように若干ライトなノリなことが
受け入れやすく作用しているかなと思いました。

そんなわけでプロモーションやあらすじの
印象ほどは重くなく、適度なハラハラを交えつつも
スピード感溢れる無双アクションということで
良くも悪くもいつものリュックベッソン映画。
上映時間も約90分で中だるみもなく、最後まで
集中してスッキリ観れる佳作と言えましょう。

しかし続編の制作が決定してるとか話聞いて、
次どうすんだよ、また娘誘拐されるの?
ピーチ姫じゃないんだからさ、とかも思ったり。

拳銃を忘れるな!

コーエン兄弟のデビュー作という
「ブラッド・シンプル」をレンタルしましたので、
今回はこのレビューを行います!

バーの経営者であるマーティの部下、レイは
彼の妻であるアビーに想いを告げ不倫を遂げる。
偏執狂の気もあるマーティは私立探偵に
素行調査をさせており、彼女らの
浮気を早速知ることとなる。
嫉妬に狂った彼は思い詰めた末、
私立探偵に殺人の依頼を加えるが…
というのが大まかなあらすじです。

後発のコーエン兄弟作品の
原点とも言うべき本作品。
ネタバレも含みますので
続きは追記にて。

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プロフィール

マイケル・チバ

Author:マイケル・チバ
シルバーレイン
マイケル・チバ(b30277)
薬師寺・米(b41960)
を経て、
現在はエンドブレイカー!
マーヴィン・ジェント(c06527)
にて稼動中。

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